エアコンの中にゴキブリ。侵入方法の防止は?

皆さん「部屋は定期的に掃除してキレイなのに部屋でゴキブリを見かける」こんな経験ありませんか?その原因はひょっとしたらエアコンにあるのかもしれません。
実はエアコンの中はゴキブリが繁殖しやすいということを知っていましたか?

ここではエアコンの中にゴキブリが入ってこないようにする方法を紹介していきたいと思います。

①なぜゴキブリはエアコンに侵入するの?

ゴキブリはエアコンの中が大好きです。
エアコンの中は非常に狭く、そして暗く湿気っぽくホコリまみれ。
これに対しゴキブリの生態は夜行性で狭く暗いところを好み、湿気の多いところに住む習性があり、ホコリやカビなどを含め、ありとあらゆるものを餌にします。

ではエアコンの中とゴキブリの生態を照らし合わせ、イメージしてみてください
エアコンの中はゴキブリが住みやすく繁殖に適している=「大好き」が容易にイメージできると思いませんか?
ゴキブリはエアコンの中が大好きだからこそ、エアコンに侵入しようとします。

②どこからエアコンの中に侵入するの?

エアコンの中にゴキブリが住み着く場合、ゴキブリの侵入経路は、家の中ではなく家の外からエアコンの中に侵入するケースがほとんどです。
具体的にはエアコン室外機の横にある、ドレンホースを通ってゴキブリは侵入してきます。

2-1エアコンの仕組みを理解しよう

ここで侵入経路の具体的な説明の前に、エアコンの仕組みについて簡単に説明します。
エアコンは部屋の中にある室内機と、部屋の外にある室外機に分かれています。
室内機で部屋の暑い空気を取り込み、取り込んだ暑い空気を室外機を経由して冷やす。その冷やされた空気を室内機から部屋の中に送り込む。
これがエアコン(冷房)の簡単な仕組みです。

2-2ドレンホースの役割

ドレンホースとはエアコンの排水ホースのことです。

エアコンの室外機の横に出ている小さなホースを見たことがありますか?この小さなホースがドレンホースになります。

エアコンは空気の圧縮により、空気中に含まれる水分が必然的に発生します。
この水分がエアコン内部に溜まらないように、水分を外部に排出する役割を果たすのがドレンホースです。

2-3なぜゴキブリはドレンホースを通って入ってくるの?

ではなぜゴキブリはドレンホースを通って入ってくるのでしょうか?
ドレンホースは室外機から出ているように見えますが、実は他のエアコン配管やホースと同じく室内機と繋がっていて、室内機から発生する水分をドレンホースを通じ外部へと排出しています。

このドレンホースの中は空洞で強烈な空気の流れもなく、空気の圧縮によって発生するわずかな水分が流れるているだけです。
そしてその水分が流れるドレンホースの先端は、密閉されていなまま外部にむきだしのまま晒されているため、比較的容易にゴキブリが侵入可能です。
それに加えてドレンホースの中身は、暗く湿気がありホコリっぽく、ゴキブリの生態上好ましい環境となっているため、ゴキブリも好んでドレンホースを経由して、エアコン内部に侵入してきます。

③侵入防止とゴキブリを繁殖させないために

ゴキブリはなんでも餌にする身体能力に加えて、繁殖力が非常に高いのが特徴で、ちょっとの侵入を許しただけで、あっという間にエアコンの中で繁殖し数を増やしていきます。
そのため実際にエアコンの中でゴキブリを見かけた時点で、一匹だけでなく複数のゴキブリがいるケースも非常に高いと言えるでしょう。

では実際にゴキブリのドレンホースからの侵入防止の方法と、もしドレンホースから侵入してしまった場合に、エアコン内で繁殖させないための方法を紹介していきます。

3-1ちょっとその前に

ゴキブリはエアコンの中でどうやって生活し繁殖しているのでしょうか?
人が生きるために必要な水と食料、ゴキブリも同じです。
ゴキブリが生きていくために必要な水と食料、これは実はエアコン内部に自然と発生しています。
エアコンの内部は湿気が多く、その湿気が結露しゴキブリの飲み水となります。エアコン内部に自然に溜まるホコリやカビはゴキブリの餌となります。このようにしてエアコン内部でゴキブリは生活しています。
またエアコン内部にはホコリを除去するためのフィルターが入っています。このフィルターが実は、ゴキブリが卵を産み付けるのに非常に適しているため、エアコン内部での繁殖も容易です。

このようにエアコンの内部は、ゴキブリにとって非常に好ましく、また繁殖に適しているという点を理解した上で、以下に説明する方法を実行に移していくと効果的です。

3-2ゴキブリの侵入経路を塞ごう

ゴキブリのエアコン内部への侵入経路はドレンホースです。まずはこのゴキブリの侵入経路を潰していきましょう。

ドレンホースの先端が、むきだしのまま外部に直接繋がっていることで、ゴキブリの侵入経路となっています。
ですから例えばドレンホースの先端に、専用の防虫キャップを取り付けることで、ゴキブリを通過できないようすることが可能です。
この防虫キャップは市販で販売されているので手軽に対策ができてオススメです。
ちなみにドレンホースの先端部分を完全に塞いでしまうと、排水の逃げ場が無くなってしまい、排水がつまって水分が逆流し、エアコン内部の水漏れや、エアコンの故障の原因にも繋がりますので注意してくださいね。

侵入経路を潰すその他の方法としては、ドレンホースの先端部分を地べたではなく宙に浮かし、むきだしのホースを宙に浮かすことで、ゴキブリを侵入させにくくするのも、簡単にできるゴキブリ対策となります。

3-3ゴキブリを繁殖させないために

ゴキブリの侵入経路に対策を施しても、100%ゴキブリの侵入を防ぐことは不可能です。
これを前提に、今度はゴキブリをエアコン内部で、繁殖さないようにするための方法も考えてみましょう。

部屋の中は定期的に掃除するけど、エアコンの掃除は月1回・半年に1回といったように人それぞれだと思います。
ですがエアコンを短い頻度で定期的に掃除を行っている人は決して多くはありませんよね?
ですからエアコンというのは部屋の中でも特に汚れているケースがほとんどです。
この汚れを定期的に取り除いてあげるだけで、ゴキブリの繁殖を抑えることができます。

でも定期的に清掃すればいいとわかっていても、エアコンの清掃というのはフィルターを水洗いしたりと、非常に大掛かりな作業をイメージしてしまい、短い頻度での定期的な清掃はどうしても敬遠されがちです。
このようにエアコンの定期清掃を複雑に考えるのではなく、ポイントを絞って簡単にしていきましょう。
ゴキブリが繁殖のために、卵を産み付けるのは室内機内部にあるフィルターです。
このフィルターを毎回水洗いするのではなく、掃除機などでフィルターについたホコリを吸うだけでも、ホコリやゴキブリの産み付けた卵を除去することに繋がってきます。
そのついでに室内機の内部や外部を軽く掃除機をかけてあげるだけで、定期清掃は完了です。
以上のようにして室内機内部のホコリを、定期的に除去できればゴキブリの繁殖を防ぐことができます。

④その他簡単にできるエアコンのゴキブリ対策

上記で紹介した以外にも、簡単手軽にできるエアコンのゴキブリ対策があるので、ここで紹介していきます。

4-1エアコンの送風機能を活用しよう

エアコン内部の湿気はゴキブリの貴重な水分で、ゴキブリの飲み水となり繁殖には必要不可欠です。
この湿気対策としてエアコンの送風機能は皆さんお使いでしょうか?
実は送風機能はエアコンの湿気を取り除くのに非常に効果的なんです。

やり方はとても簡単。
エアコンを切る際に30分~1時間程度送風を入れるだけで完了です。
この送風機能を使うことで、簡単に説明すれば、冷えているエアコンの温度を戻すことができます。
冷えているエアコンの温度を上げることで水分を飛ばし、湿気の除去に繋がるだけでなく、内部に発生するゴキブリの餌ともなるカビを防ぐのにも非常に効果的です。
最新のエアコンは送風機能が自動で設定されていたりもします。
送風機能の活用は簡単手軽にできてオススメな、エアコンのゴキブリ対策の一つです。

4-2市販のゴキブリ対策グッズも活用しよう

スーパーやドラッグストアには、現在ゴキブリの対策として様々な捕獲器や駆除剤などが市販されていますよね。
こういった捕獲器や駆除剤も上手く活用することで、立派なゴキブリ対策となります。

例えばエアコン上部に捕獲器を設置するだけで、ゴキブリを捕獲できるだけでなく、定期的に捕獲器をチェックすることで、実際にゴキブリがエアコンの中部に繁殖しているかどうかの可能性を追求することができます。
また駆除剤なども室内機周辺だけでなく、侵入経路であるドレンホース周辺の室外機周りに設置することで、エアコンのゴキブリ対策になります。

4-3配管の隙間に注意しよう

エアコンの配管はエアコンを設置する際に、壁に穴を開け直接室内に通します。
壁に穴を開ける際に施工業者は、穴に隙間ができないようにコーキングを行いますが、このコーキングが劣化により穴が開き、隙間からゴキブリの侵入に繋がるというケースも実は無くはありません。
ほとんどの場合施工段階で業者は確実にコーキングを行ってくれるので、初期段階で隙間があるケースはほとんど無いと言えます。
しかし長時間風雨に晒されるため時間の経過によってどうしてもコーキングが削れ、隙間ができてしまうのです。

エアコンのゴキブリ対策を行うこの機会に、配管を通す壁に隙間ができていないかチェックしてみましょう。
室外機から室内機までの配管を辿っていけば、場所はすぐにわかります。
もし壁に隙間が出来ていた場合は、ホームセンターやインターネット上で、コーキング剤が簡単に手に入りますので補修を行いましょう。
また自分で補修するのが不安であれば、エアコン業者などが有料でコーキングを行ってくれるので安心ですよ。

4-4部屋の中は大丈夫?

万全なエアコンのゴキブリ対策を行い、外部からの侵入を阻止できたとしても、そもそも部屋の中でゴキブリが繁殖していた場合、当然部屋の中からエアコンの中にゴキブリは入ってきます。
定期的に部屋の清掃をしていても、ゴキブリは見えないところで増えています。
もし部屋でゴキブリを見かけたら、エアコンだけでなく部屋の中、ベットの下や机の下など、盲点になりやすいところも含めて、隅々まで大掃除をしてみましょう。
ひょっとしたらゴキブリの発生源はエアコンの中ではなく、部屋の中かもしれませんよ。

4-5それでも不安な時は?

万全なゴキブリ対策を施しても、ゴキブリが本当にエアコンの中からいなくなったの?
そもそもゴキブリって一度見かけたら、一杯いるんじゃないかと不安になりますよね。
部屋の中での憩いの一時にふとゴキブリを見かけてしまって、心が不安に囚われてしまい集中力が乱されてしまう。
一度疑心暗鬼になると、どんなゴキブリ対策を行っても不安になってきます。

こんな時は思い切ってエアコン清掃業者に依頼して大掛かりなエアコン清掃を行ってもらうのも一つの方法です。
エアコンの清掃業者の相場は現在のところ、一般の家庭用壁掛けタイプのエアコンで一万円前後となっており、90分程度でエアコン清掃は完了します。

エアコン清掃のプロである業者に依頼することで、心の不安が解消されるのはもちろんですが、その以外にもいくつかメリットがあります。
まずは自分で清掃する手間が省けることです。
そして素人では不可能なエアコン内部の隅々までキレイにしてもらえるだけでなく、隅々までキレイにすることで、その結果エアコンの運転効率が上がり、エアコンの電気代や寿命延長にも繋がるのも大きなメリットです。

もちろん定期的に業者にエアコン清掃を依頼していては、莫大なコストが掛かってしまいます。
ですがエアコンのゴキブリ対策を行う折角の機会に、一度だけ思い切ってエアコン清掃業者に、清掃を依頼するという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?

まとめ まずはドレンホース周辺の改善と定期的な清掃を

エアコンの中からゴキブリが出入りするのを見かけたら、ドレンホース周辺の改善と清掃を行いましょう。
キーワードは「侵入させない」「増やさない」の2つです。

ゴキブリの侵入経路を絶つことで、ゴキブリが外部からエアコンの中に入る可能性が限りなく減少します。
また万が一外部から侵入した場合でも、エアコンを定期的に清掃することで、ゴキブリを繁殖させない環境となるだけでなく、清掃の際にゴキブリを発見し駆除することもできます。

エアコンにゴキブリが入ることでこんなトラブルも

近年ペットなどの小動物が引き起こす製品事故が増加しています。
その中でエアコン火災の原因の一つとして、エアコンの中いるゴキブリが内部の電気部品に接触することで火災を引き起こすという事例が、いくつか上がっているのをご存じでしょうか?

コンセントにホコリが溜まることで、引火して火災が起きるという現象を聞いたことがあると思いますが、これをトラッキング現象と呼びます。
このトラッキング現象がホコリではなく動くゴキブリによってエアコン内部で起こることも実際に事例として報告されているのです。

ゴキブリを見ることで精神的な不快感を与えるだけでなく、火災という実害を引き起こすのは恐ろしいことですよね。
そうならないためにも、エアコンのゴキブリ対策「侵入させない」「増やさない」をキーワードに、できるだけ早く行いたいものですね。

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