【スクープ!】HDD(ハードディスク)・SSDの交換を上手に【活用】

HDD(ハードディスクドライブ)や、近年ではOSの起動用ディスクとして利用している人も多いSSD(ソリッドステートドライブ)は消耗品です。
利用している以上、何らかの形で異常が出てきます。 異常が頻繁に起こりはじめた場合、近い将来に起動しなくなる可能性が高いので、そうならないうちに交換した方がいいでしょう。
その他、企業や個人のビジネス用途で使用している場合は、買い替えに伴った廃棄など故障以外での理由で廃棄することがあるかもしれませんね。 ここでは、HDDやSSDの耐用年数について書いていくとともに、廃棄する際の方法・注意点、廃棄以外の活用方法について書いていきます。
交換・廃棄をお考えの方は、本記事を参考にしてみてください。

1HDD・SSDの耐用年数は何年?

「パソコンは、ソフトがなければただの箱」という言葉があります。 パソコンを起動するための基本ソフト(OS)や普段仕事で使用しているWordなどのソフト、それらを作成したデータの保存や呼び出しを行うための装置がHDDでありSSD。
つまり、データ作成やそれらの分析などの作業を行う際、それらのソフトやデータの記憶装置としての役割を担っているわけですね。
ただし、最初に書いたようにHDDやSSDは消耗品なので、いつかは故障する可能性があることを忘れてはいけません。 ここでは、HDD・SSDの耐用年数について書いていきます。

1-1内臓と外付けで耐用年数は違う?

SSDはパソコンを起動させるために必要な基本ソフト(OS)を入れる用途で使われるため、パソコン本体に内蔵して利用することがほとんどです。 一方、HDDについては、パソコン本体に内蔵して利用する場合もありますし、最初から外付けで利用する場合もあります。
内蔵されるHDDにしろ外付けで使われるHDDにしろ、同じHDDに変わりはないので、HDDそのものの耐用年数という点では大きな違いはないと言ってもいいでしょう、 ただ、ポータブルサイズの外付けHDDであれば、自宅から会社に持ち運んで使用する人も多いかもしれません。
HDDは振動や落下に弱いので、大きな振動や誤って落下させてしまった場合には、壊れやすくなる可能性はあるでしょう。 また、外付けHDDの場合は排熱するためにファンを付けているのが一般的ですが、中にはファン以外の方法で排熱設計を施している、いわゆる「ファンレス」と呼ばれるものもあります。
このように外付けHDDでは、先に書いたような振動や落下の他、排熱、その他の要因によって耐用年数が短くなってしまう可能性もあることを考慮しましょう。

1-2.普通に利用している場合

HDDやSSDを製造・販売しているメーカーはいくつかあります。 ちなみに、メーカーのホームページで公表されている耐用時間・年数は、約10,000時間もしくは3~4年がその目安です。
仮に、1日8時間電源を入れて使用しているとすると、10,000時間÷8時間=1,250日という計算となります。 1年を365日としたら、約3.4年となるので、通常利用であれば3年半弱~4年近くが一般的な耐用年数と考えておけばいいのではないでしょうか。

1-3.データを入れて長期保存している場合

HDDの場合、例えば過去に録画した番組や仕事などで作成したデータを入れて、別の場所で長期保存するという使い方をしている人もいるかもしれません。 長期保存している場合は、もしかしたらめったに電源を入れないという場合もあるでしょう。
基本的には、適切に管理されていさえすれば、一般的な耐用年数の範囲内での長期保存が可能と考えられます。 ただし、HDDは先に挙げた排熱や振動などの他、湿気も問題となりやすいので、長期保存する際には注意が必要です。

2.HDD・SSD交換、廃棄しなければならない理由

HDD・SSDを交換、廃棄する理由としては、故障以外にも様々。
HDD・SSDの耐用年数は、先にも書いたように一般的には3年~4年ほどと言われています。
それでも、壊れるまでの期間はそれぞれというのが実際のところです。 極端な話、購入して使用しはじめたその日もしくは、数日後という短いスパンで以上が発生したという場合もあれば、24時間電源を入れっぱなしにしていても現役で使われている場合も。 実際、私が自宅PCで使っているHDDは、ほぼ24時間電源を入れっぱなしにして使っていますが、5年目に入った今でも故障することなく使えています。
また、TV番組の録画用として外付けで使っているHDDは、前のPCから通算して約9年使っていますが、これも故障することなく現在も現役です。 このように問題なく使えているHDDも、何らかの理由で交換・廃棄しなければならない時は来ます。
ここでは、HDDやSSDを交換・廃棄しなければならない理由について、簡単に書いていきましょう。

2-1.HDD・SSDそのものが故障した

HDD・SSDそのものが故障したら、嫌でも交換・廃棄せざるを得ません。 何の前触れもなくいきなり起動しなくなる場合もありますが、何らかの異音や異臭がする場合も。
そのような前触れが感じられたら、早めに交換やデータのバックアップの措置を講じたほうがいいでしょう。

2-2.外付けHDDのコネクタが壊れた

外付けHDDは大きな電力が必要です。
そのため、ACアダプタとUSBコネクタを使って電源を供給しています。
これらのコネクタが壊れてしまうと、当然のことながら動きません。 USBコネクタは汎用品で代用することも可能です。
コネクタ形状の確認を行い、汎用のコネクタを購入することで動くかもしれません。
ACアダプタに原因がある場合は、メーカーに連絡すれば、専用のACアダプタを購入できるかもしれないので、連絡をしてみるといいでしょう。 これらのパーツが用意できない場合は、ケースを分解してみてください。
中身は、普通に内蔵用で使われているHDDと変わらないので、故障や何らかの異常が見られない限りは別の外付けケースなどで再利用も可能です。

2-3.振動や落下により動かなくなった

本体に内蔵して使う場合、もしくは大きめなサイズの場合は据え置きなので、そんなに気にする必要はないでしょう。
ただ、ポータブルサイズで持ち運び可能なサイズであれば、自宅から職場、もしくはイベントなどの会場で使用するという機会も多いかもしれません。 そういった場合、移動時の振動や何らかの手違いで落下させてしまうことがあります。 HDDは振動や落下に弱いので、十分に注意してください。

2-4.熱によって動かなくなった

これについては、パソコン本体に内臓して使う場合では、めったにないケースです。
外付けHDDの場合、ケースの構造はメーカーもしくは型番によって異なります。 一般的にはファンを使って排熱対策を行っていますが、アルミケースなどの場合は静音性を重視するという理由でファンレスタイプを採用していることも。 ファンレスだからといって、一概に熱に弱いとは言い切れません。
ただし、作り込みが甘い場合は使用時の熱が原因で壊れてしまうことがありえます。 熱により壊れた場合は、中のパーツも壊れている可能性が高いため、再利用が難しく廃棄せざるを得ないことも多いようです。

2-5.パソコンそのものを買い換える

特に企業や地方自治体や公共団体であれば、システムのリプレース(更新)に伴って、約3~4年周期で買い替えが行われます。
個人であれば、もう少し長い期間使う人も多いかもしれません。
それでも新しいOSが発売されてある程度安定してきたら買い換える人は意外と多いものです。 こういったケースでは、法人用途で使われている場合は廃棄、個人で自作したPCを使用しているあれば、特に異常のない限りは再利用する人も多いと考えられます。

2-6.より大容量のものに交換する

CPUやメモリの値段に限らず、HDD・SSDの値段は販売開始(新製品時)からある程度経過すると、時間の経過とともに下がっていくのが一般的です。
個人で利用しているパソコンでは、ある程度値段がこなれてきて想定している予算内に入ってくると、より大容量のHDDやSSDに交換するという人も多くいらっしゃいます。 故障しそうだという理由で交換する場合は別ですが、特に故障のない状態で交換する場合はパソコン本体を買い換える場合と同じく再利用する人も多いでしょう。

3.使わなくなったHDD・SSDはどうする?

パソコンを買い替えた、もしくはHDDやSSDを交換した場合は、買い替えで流用した場合を除いたら、どうしても古い方は余ってしまいます。
「余ってしまったHDD・SSDは、どのように活用すればいいのか?」という点で、迷っている人は意外と多いのではないでしょうか。 買い替え・交換時の状態によって変わってはくるものの、実はいろいろと使いみちがあることは確か。
ここでは、廃棄も含めた活用方法について書いていきます。

3-1.破損しているかどうかで違う

余ったHDD・SSDを交換後に活用できるかどうかについては、故障や破損の有無で変わってきます。 破損していて物理的に読み込みができない場合、異音がするなど故障している場合は読み込めないため、再活用は難しくなります。

3-2.TVの録画用HDD、外付けHDDとして使う

余ったHDDは、TVの録画用HDDとして、もしくは外付けHDDとしてデータ保存用に使う方法があります。 “基本的には、読み込みができてフォーマット(初期化)ができさえすれば、何らかの異常が発生しない限りは書き込みが可能です。
外付けケースかクレードルになっているスタンドに差し込んで、USB接続して初期化すれば録画用として使えるので、是非再利用してみてください。
「TVはあまり見ない」という人であれば、USB接続ができるので外付けHDDとして作成データの保存用として利用することも可能です。 ” デスクトップ用のHDD・であれば3.5インチ、ノート用であれば2.5インチもしくは1.8インチ、SSDは2.5インチ、接続規格はSATAとなっています。
規格を確認した上で対応しているケースもしくはスタンドを購入して、ケースであれば取り付ける、スタンドであれば接続してください。 ネット通販のAmazonで「HDD外付けケース」もしくは「HDDクレードルスタンド」などのキーワードで検索すると、多くの商品が出てきます。
求める機能にもよりますが、ケースは2,000円前後から、スタンドは2,000円前後から、コピー機能があるものであれば5,000円前後から購入できるので、好みに合わせて選ぶといいでしょう。 普段どちらかしか利用しない人であれば、規格にあったケースを買えば十分です。
クレードルスタンドであれば、多くの場合3.5インチと2.5インチの両対応となっています。
デスクトップもノートも利用していて、両方とも活用したい人はスタンドを利用したほうがいいでしょう。

3-3.LinuxなどのOSをインストールするためのディスクとして利用する

もし余ったパソコン本体と、まだ使うことができるHDD・SSDがあれば、UbuntuなどのLinuxを入れて再利用することも可能です。 Ubuntuも年々要求されるスペックが高くなっているので、どのようなパソコンでも動作するとは言い難いところはあります。
それでも、要求されるHDDの容量はWindowsと比べると少なくて済みます。
スペックがあまり高くないPCであれば、XubuntuやLubuntuなどの軽いものもあるので、そういったものをインストールしてみてもいいでしょう。 「Linuxに触れてみたい」と思っている人は、Linuxで眠っているPCを再活用してみるのはいかがでしょうか。

3-4.廃棄する

物理的に破損している場合、読み込めない場合は、物理的に破損してしまうほうがいいでしょう。 特に法人用途で利用している場合は、流出したら困るデータも入っていると思います。
その場合は、物理的に破壊して読み込めなくしてしまう、もしくはデータを書き換えて読み込めなくしてしまう必要があります。 どうするのがいいかについては、廃棄する際に専門業者に相談して見積もりを取ってみるといいでしょう。

4.HDD・SSDの廃棄方法には何がある?

使わなくなったHDD・SSD、もしくはもう使えないHDD・SSDについては、廃棄することになります。
廃棄方法はいくつかありますが、注意しなければならない点もいくつかあります。 注意点については、後ほど詳しく説明させていただくとして、ここでは廃棄する方法について書いていきましょう。

4-1.自治体の回収BOXなどへの持ち込み(もしくはゴミとして出す)

一部の自治体では、「小型家電回収BOX」という箱が公民館や大型商業施設などに設置されています。
BOXがある場合は、処分したいHDDを入れておけば、自治体が無料回収してくれます。
ただし、これはあくまでも一部の自治体のみで、まだすべての自治体が設置しているわけではないのが現状です。 その場合は、ゴミとして出すことになります。
ゴミとして出す場合は、30cmを超えるものであれば粗大ゴミ、30cm未満の小型であれば燃えないゴミとして出します。
HDD自体、多くの場合は30cm未満なので、燃えないゴミとして出すことが可能です。 まずは自治体のホームページ、もしくは電話で確認してみましょう。

4-2.パソコンショップでの買い取り

ドスパラやソフマップなど、中古パソコンを取り扱っているパソコンショップであれば、HDDも買取の対象です。
もしくはパソコン本体ごと買い取ってもらってもいいかもしれません。 ただし、HDDのみの場合、買い取りの対象となるのは、下記のような条件があります。
・正常に動作すること
・一定以上の容量があること また、HDD自体消耗品です。
精密機器なので、壊れやすいということもありますし、一見異常がないように見えても、何らかの不良がある可能性も考えられます。
当然ながら、テストしてみて不良が見られた場合は「買取不可」と言われるかもしれません。 ただ、全くダメとは言い切れないところもあるので、ダメ元で持ち込んでみるのもいいでしょう。
買い取ってもらえた場合、僅かかもしれませんが現金が得られます。

4-3.パソコン回収業者に引き取ってもらう

「パソコン本体と一緒」もしくは「指定された周辺機器などと同梱」などの条件はつきますが、条件を満たしさえすれば、HDD・SSDも無料で処分することが可能です。 条件は業者によって異なりますが、このような記載がされています。
<記載の一例>
・デスクトップパソコン、ノートパソコン(故障・不良問わず)
・液晶ディスプレイ(故障・不良問わず)
・全メーカー・全機種
・PCリサイクルマークの有無不問 指定された周辺機器、パソコンと一緒という条件はつきますが、着払いで発送するだけで、データ消去処分も完全無料で実施してもらえます。
少々手間はかかりますが、パソコンごと処分したい場合や指定の周辺機器があれば、おすすめできる処分方法といえます。 Googleなどで「無料パソコン回収業者」と「都道府県名」で検索してみると、全国を対象とした業者のほか、地域ごとの業者が出てきます。

4-4.物理的に破壊する

トンカチや電気ドリルがあれば、自分で物理的に破壊することもできます。 ただ、それなりに手間もかかりますし、普段から使い慣れていなければけがをすることもあるので、あまりおすすめできる方法ではありません。

4-5.業者に依頼して破壊してもらう

大量のパソコンを一度に破棄する法人、もしくはHDDを処分した証明書が必要な場合であれば、廃棄物処理業者に依頼する方法があります。
データ消去については、有料で応じてもらえます。 もしくは、ソフマップなどに行くと、物理的に破壊するための機械が設置されています。
数千円程度で利用できるので、自分で破壊する自信がない場合は、こういった機械を利用してみるといいでしょう。

5.廃棄する際に注意すること

HDD・SSDを廃棄する際には、いくつか注意しなければならない点があります。 HDD・SSDには大切なデータが入っている場合も多いと思いますが、しっかりと消去しておかなければ、悪用される場合もあるなど注意が必要です。 ここでは、特に注意が必要な点について、書いていきます。

5-1.データのバックアップは忘れずに

まず、データをしっかりとバックアップしてから処分するようにしましょう。 認識できる場合であれば、まだ簡単にデータを取り出すことも可能です。
しかし、認識しない場合は専門業者でないと取り出せないことも。 まずは認識するか確認して、認識するようであれば、データをバックアップしてから処分してください。

5-2.HDDデータ消去までは保証できない場合がある

処分方法はいくつかありますが、実はデータ消去を保証できる手段は多くありません。
ここで書いた方法であれば、自分で破壊する場合と無料回収業者に依頼する場合の2つだけです。 自治体は、まず自治体がデータを悪用することはないものの、BOX内のHDDを盗む人がいないとも限りません。
万が一盗まれた場合、データが残っていたら悪用される危険性はあります。 パソコンショップで買い取ってもらった場合も同様で、フォーマットして初期状態にまでは戻してもらえます。
ただ、これはあくまでもデータを見えないようにしているだけなので、やはり何か操作されたら悪用される危険性は出てきます。 廃棄物処理業者であれば、有料でデータ消去に応じてもらえます。
ただし、データ消去の費用には相場がないので、もしかしたら法外な値段を提示される場合もあるかもしれません。
依頼する際は、複数の業者に見積もりを取るなどして、比較してから決めたほうがいいでしょう。 廃棄物処理業者については、Googleなどで「廃棄物処理業者」と「都道府県名(地域名)」を組み合わせて検索してみると、多くの業者がヒットします。

5-3.データ抹消ソフトを使って抹消してから廃棄する

個人で廃棄する場合は、専用のデータ抹消ソフトを使うことが大切です。 例えばフリーソフトで「Wipe-out」というものがあります。
これは、ソフトを書き込んだCD、もしくはUSBメモリがあれば、Windowsが起動できない状態でもデータ消去が起動さえできればデータ消去ができるソフトです。
これ以外にも、いろいろとソフトはあるので、自身のある方は自分で抹消に挑戦してみるといいでしょう。 ただ、下手に自分でやってどうにもならない状態になることもあります。
自信がない場合は無料回収業者など無料でデータ消去まで行ってもらえるところに依頼したほうが無難だと思います。

5-4.自分で廃棄する場合は、特殊なドライバーやドリルなどが必要

自分で廃棄することはできます。
ただし、トルクスドライバーかニッパーが必要です。
その他、トンカチで叩くだけでも物理的に破壊することはできますが、さらに破壊するためには電気ドリルなどがあればより簡単。 ただ、普段からDIYを行う人でもない限り、なかなか持っていないのが現状です。
わざわざ購入しても、操作に手慣れていないとなかなか大変なので、やはり業者に依頼したほうが無難かもしれません。

まとめ

今回は、使わなくなったHDDの活用方法から廃棄方法まで書いていきましたがいかがでしたか。 いざ「活用してみよう」と思っても、どう利用しようかと考えてしまうこともあるかもしれませんね。
ただ、こうしてみると、意外と多くの活用方法があるということに気付かされた人は多いのではないでしょうか。 特に、TV録画用もしくはデータ保存用の外付けHDDとして利用するというのは、意外と気づかない活用方法です。
大きさや接続規格にあった外付けケース、もしくはスタンドを購入するだけでいいので、是非実践してみてください、 どうしても廃棄せざるを得ないのであれば、パソコンを無料回収してもらえる業者も増えているので、そうした業者を探してみてください。

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