【プロ直伝】iMac(マック)のハードディスクや内臓機器を交換してみた

プライベートはもちろん幅広い業種においても使用されるiMacですが、そのHDDが故障したために自分の手で新しいHDDへと交換するケースやHHDをSSDへと増設する方も世の中には存在します。
また、そのほかの内臓機器の交換も自らの手でおこなう方々もいます。ここでは、果たして誰にでもiMacのHDDや内臓機器の交換が可能なのかをご紹介しつつ、そのメリットとデメリットも併せてご紹介します。

①iMacのHDDや内臓機器の交換はそもそも可能?

iMacのHDDや内臓機器を交換する行為は基本的に多くの人がAppleや専門業者の手に委ねています。しかし、自分自身の手でこれを作業する人もいますが、果たしてそれは可能なのでしょうか。
結論だけ言えば可能です。ただし、当然ながら自分で作業するにはノウハウも必要ですし、リスクも知っておくべきです。

1.1iMacのHDD交換をおこなう上での前提条件として

iMacのHDDに異常が生じた際、もしくは既設のHDDに不満があって交換したい場合、新しいHDDをネット経由で手に入れて自らの手で交換することは可能です。しかし、そこには慎重さも求められます。通常のPCであっても慎重に作業を進めるべきですが、iMacの場合には液晶画面の裏側に各種機器が内蔵されている構造です。そのため、作業の方法次第では液晶を傷つける恐れなどもあります。
そうなると修理費用は高額になる可能性が高いため、お金をかけたくないからという理由で自ら作業したにもかかわらず、想定外の出費を強いられることもあります。さらに、液晶は無事でも内部の作業によってHDD以外の箇所にダメージを与える可能性もありますので、とにかく全てのステップを慎重におこなってください。

1.2保証がきかなくなるため最終決断は自分自身

自らの手でiMacのHDD交換をおこなう場合、保証がきかなくなるケースが大半です。これは何もHDDという主要な部品を交換したからということではなく、自分でパソコンのネジを緩めて内部機器を収める蓋を開けた段階で適用される事態です。つまり、自分でiMacを分解しようとした段階で、保証はきかなくなります。
どのような保証があるのかは状況によって異なりますが、AppleCareは1年間の保証があり、AppleCare+ for Macに加入すればこれを3年間に延長することが可能です。そのため、特に延長しているような場合にはHDD交換を自らの手でおこなうと保証がきかなくなる恐れがあります。
さらにHDDにのみ保証がきかないということではなく、そのほかの箇所の修理に関しても保証がきかなくなる場合があります。また、コストをかけずに自前で修理しようと思ったようなケースでも、場合によってはAppleCareを使って修理してもらったほうが安上がりな場合もあります。そのため、この点は事前に検討しておきたいポイントです。

1.3途中で無理だと思ったらAppleに相談すべき

iMacのHDD交換をおこなうにはいくつかのステップがあります。簡単におこなえる作業もあれば難しいと言われる作業もあります。そのため、慎重にそれぞれの工程をクリアしていきたいわけですが、途中で自分の手には負えないとわかれば引き返す勇気も持っておきましょう。
もう開けてしまったのだから今さら後戻りはできないと考えて無理して前に進もうとする人もいますが、そのような中で作業すれば大きな失敗を生み出し、高額な修理費用が発生したり、最悪の場合には買い替えを余儀なくされるケースもあります。
そうなるよりは無理だと思ったタイミングで引き返すことも大切です。すでにバラしてしまってから無理と判断し、尚且つ引き返すための作業も無理と思った場合には、素直にAppleへと相談しましょう。有償にはなりますが、元の状況に戻してくれる場合が多いです。

②iMacのHDDの交換方法やメリット

自らの手でiMacのHDDを交換する人が世の中に多いのは、そこにリスクがあるとわかりつつも、リスク以上のメリットを感じているからです。
特にコストに関するメリットは大きいのですが、じつはそれ以外にも多種多様なメリットがあります。ここでは、実際のHDD交換の方法とメリットをご紹介していきます。

2.1液晶画面の裏側に存在するHDDや内臓機器

iMacのHDD交換をおこなう上で真っ先に知っておきたいのはHDDの位置です。たとえばノートパソコンのMacBookProやMacBookAirの場合にはキーボードの裏側にHDDやメモリなどが内蔵されています。しかし、iMacの場合には違います。
液晶画面の裏側にHDDは内臓されています。そのため、まずは液晶画面の周囲にある枠を取り外すことから作業はスタートします。吸盤を使用することで磁石で止められた枠が外れるため、吸盤を用意して丁寧に取り外しましょう。
ここから先はいよいよ通常使用している際には見ることのない未知の領域へと入ります。まず、液晶画面を固定しているネジが目に入りますが、これは通常のドライバーで開けられるものではありません。
そのため、トルクスドライバーを用意しましょう。これはネットで販売されており、各種サイズがセットになったものが1,000円程度で販売されています。今後もApple製品とお付き合いしていくのであれば、これからも使用することがありますので買っておいて損はないです。
そして、このトルクスドライバーを使用して液晶画面を外していくと、いよいよiMacの内部とご対面です。ただし、この際に乱暴に持ち上げることは避けましょう。また、あまり大きく開くことも避けましょう。液晶と内部を繋ぐ様々な線があり、これを切断すれば大変です。そのため、作業スペースを最低限確保するだけにとどめましょう。
そして、内部にあるHDDを見つけ出し、まずはHDDと基盤を接続している線を引き抜きます。モデルによって様々ですが基本的には3本の線が繋がっていますので、HDD交換前に必ず外してください。そのあとにいよいよHDDを本体に固定しているネジを外します。この際も特殊ドライバーが役立ちます。これによってHDDは外れる状態になりますので、あとは新しいHDDをつけて、先ほどまでとは逆の手順で新しいHDDを装着し、最後に液晶画面を戻し、枠も戻せば完了です。
相当な慎重さを求められる作業ですが、シンプルな作業でもあるため、前向きな気持ちがあるならばチャレンジしてみてください。

2.2同型のHDDを用意して交換

iMacのハードディスクを新しいものに自分の手で交換する場合、当然ながら新しいHDDは自分で用意する必要があります。この収入方法はネットショッピングが主となります。メーカーなどに問い合わせてもHDDのみの販売はおこなっていないことが大半です。しかし、ネット上にはiMacの型番に合わせて最適なHDDが多数販売されています。
ただし、自分のiMacにマッチするHDDを用意しなければ交換できませんので、まずは自分のiMacにどのHDDが内蔵されているのかを調べましょう。基本的にiMacに内臓されているHDDのサイズは2.5インチもしくは3.5インチのどちらかです。ウェブサイトにはiMacのモデルごとに内臓HDDを記載しているものもありますので、まずは自分自身のモデルを確認後、相応しいHDDのサイズを知りましょう。
この際、様々なメーカーのHDDがネットショップなどで販売されていますので、どのメーカーが良いのか迷うところです。しかし、こればかりは個体ごとの不都合もありますし、マシンとの相性もあります。そのため、チャレンジする精神も重要です。
どうしても気になる場合には自分が所有するモデルで過去にHDDを交換したことがある人のサイトなどを確認し、オススメメーカーを調べるのもひとつの策です。

2.3業者に頼んだ場合とコストを比較

iMacのHDDを自分で交換する際、得られる最大のメリットはコスト面のメリットです。通常、HDDの交換を正規プロバイダに依頼した場合、30,000円程度かかってきます。非正規の修理業者などでも25,000円などがかかるケースが多いと言われています。
そのため、パーツ代を考慮しても自分で作業をおこなったほうが圧倒的に安く済みます。そのため、事情があってHDD交換をおこないたいものの、コストをかけたくない事情があるのであれば、自分で作業したほうが自分のお財布には優しいはずです。

2.4SSDへの増設も可能になる自分交換

様々なメリットがあるHDDの自前交換ですが、HDDからHDDへの交換のみならず、HDDからSSDへの交換も可能です。SSDは人によって評価が分かれますが、HHDよりも速度が速くiMacにおける各種作業がこれまでよりもスムーズになったという意見を与える人も多い存在です。そのため、SSDに対して魅力を感じるのであれば、HDDからSSDへの交換も検討してみましょう。
サイズさえ同じであればSSDがiMacで起動するケースは多いです。ただし、これもどの型番のiMacを使用しているかによって異なりますので、事前に成功している人のブログなどで確認しておきたいものです。しかしながら、HDDからSSDに変えたからといって認識されないケースはどちらかといえばレアです。
ほとんどの場合、特に問題なく認識されていますので、SSDに変えたからと言って認識されないことが多いとは考えなくても構いません。無論、作業の流れの中で何かしらのミスが生じた場合にはその限りではありませんが、段取りを守ってSSDへの交換をおこなえば基本的には問題ないと言われています。

③iMacの内臓機器の交換方法やメリット

iMacのHDD交換を考える際にもうひとつ同時に考えておきたいのが他の内臓機器の交換です。
せっかく蓋を開けて内部をイジるのであれば、HDDのみではなく同時作業で他の内臓機器の交換や増設もおこなえば一石二鳥です。そのため、このような考え方も取り入れてみてください。

3.1HDD以外に交換が可能な内臓機器とは

iMacのHDD交換をおこなう際、メモリの増設も同時に考えてみましょう。HDDのみをグレードアップするよりもメモリの増設も同時におこなうことでiMacをパワーアップさせることも可能と言われています。iMacを購入する際、メモリ増設を選べるコースもあり、購入時にメモリを最大容量にしている人もいます。
しかし、メモリが足りないとわかっていても最低容量である8GBなどを選択する人もいます。これはあとから自分で増設することを考えているからです。自分で増設したほうが安く済むため、この方法をとる人が多いのです。
モデルによって最大容量は変わりますが、中には8GBで購入して自分で64GBに増設させている人もいます。ただし、購入直後の作業となるため保証期間内であることが多いはずです。つまり、この作業によって何かしらのミスを犯し、パソコンの修理が必要となった場合には期間内であっても保証の対象外となることがありますのでその点は気を付けましょう。

3.2できれば自分でやるのは避けるべき内臓機器とは

HDDやメモリなど各種内臓機器の交換を自分自身でおこなうことはできますので、そのほかの内臓機器に関しても交換を自分でおこなうことは可能です。ただし、全ての機器の交換が可能なのですが、だからといって全ての機器の交換を自分でおこなうべきかと言えばそれは微妙です。相当な専門知識を持っていれば可能なものもありますが、事故などに繋がるケースもあります。
さらに、パソコン自体が使用不可となるケースも多いため、できれば避けておきたいパーツもあります。その代表格と言えるのがバッテリーです。このバッテリー交換はパーツ自体はネットで買えば手に入ります。さらに交換方法も紹介されているウェブサイトなどがあります。
しかし、バッテリーの場合、事故を起こす可能性が高いため、相当なノウハウを持って自信がある人以外は手を出さないのが無難です。最終的には個人の判断ですが、それなりのリスクがあることは覚えておきたいものです。

3.3コストと作業負担を比較して決断しよう

HDDにしてもそのほかのメモリなどの増設にしても、これらの作業を自分でおこなう際にはコストパフォーマンスの面から比較検討することが大切です。たとえばHDD交換はApple正規プロバイダに依頼すればHDD交換のみでおよそ33,000円が相場と言われています。
しかし、自分で交換すれば部品代のみとなり、HDDの容量にもよりますが10,000円以下というケースも多いです。工具などが別途必要になりますが、1,000円程度で販売される特殊ドライバーセットなどもあるため、工具を含めた費用で考えてもリーズナブルです。
ただし、自分で作業すれば保証の対象外となるリスクがありますし、失敗するリスクもあります。また、作業をおこなうための時間と集中力が必要になります。そのため、HDDのみならず各種内臓機器の交換は、こうしたコストと自分の負担を比較した上で最終的な決断をおこなってください。

まとめ

長年使用してきたiMacも何かしらの事情でHDDが正常に作動しなくなるケースがあります。さらに動きにストレスを覚えて新品のHDDへの交換やSSDへの交換を考える人もいます。
業者に依頼するよりも自分で作業したほうが圧倒的に安く済むため、リスクや作業内容を確認した上で、自分でやりたいと考えるのであればぜひ挑戦してみましょう。

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