【劇的変化】PC(パソコン)ファンからのうるさい騒音を解決します/掃除

パソコンを動かしていると、駆動音というものがします。ただ、この駆動音というのは、一般的にそれほど轟音というわけではなく、それほどうるさいと感じないものでもあります。ただ、長くパソコンを使用していると、時々ものすごい音をたてることがあります。特にこのような音をたてることが多いのが、ファンです。
このファンというのは、パソコン内部の熱を排出するために使用されているパーツです。パソコンのような精密な電子機器は熱に弱い性質を持っているため、内部に熱がこもらないように外に排出する必要があり、その役目をこのファンが担っていることになります。それでは、このファンが大きな騒音を発生させているという場合、どこに問題がある可能性が高いのでしょうか。そして、このような問題を解決するためにはどのような方法を取る必要があるのでしょうか。
このページでは、「パソコンのうるさい部分を特定しよう」「パソコンのファンの掃除方法」「買い替えも考えよう」「分解できないパソコンの場合は?」という4つの項目から、このファンが発生させる騒音の問題に対する対処法について紹介します。

①パソコンのうるさい部分を特定しよう

それではパソコンがうるさいという場合、最初のポイントとなるのはどこなのでしょうか?まずは実際にその駆動音がどのようになっているのかを特定することが重要になります。どこに問題が発生しているのか、音源がどこであるのかを特定することによってある程度判別することが可能であるためです。
パソコンがうるさくなってしまう原因というのは、一つではありません。全く同じパソコンに発生している騒音の原因も複数考えることができ、それによって発生する音の種類にも当然違いがあるため、それに合わせて適切な対処法を取る必要があります。同じ原因であっても音の大きさに付いては違いがある可能性もあるため、その点についても合わせて考える必要があるでしょう。
さらに、一口にファンと言っても実はその種類は多岐に渡っており、どのファンが問題であるのかを確認することも重要になります。まずパソコンに設置されているファンとしては、CPUの冷却ファンがあります。これは内部に設置されているもので、特に可動が激しいCPUに対して冷却を行うためのファンとなります。CPUはパソコン内部でも特に激しく可動し熱を発生させる部分であるため、しっかりと冷却するためにこのようなファンが設置されています。
次に、GPUの冷却ファンがあります。GPUというのはグラフィックボードのことで、パソコン内部で特に3D映像の描写などを行う際に使用されることになります。全てのパソコンに設置されているパーツではありませんが、ゲーミングパソコンなどに対しては設置されていることが多く、こちらに対しても排熱が重要な要素となっています。
さらに、マシンによってはメモリー用の冷却ファンが使用されている可能性があります。これが使用されていることは稀ではありますが、メモリに対してオーバークロックを行っている場合に使用されている可能性があります。小型であることが多いために、駆動音が他のファンに比べると高い音になるのが特徴です。
この他にも、電源を冷却するためのファンや、全体を冷却するためのケースファンなどがあり、ファン一つを取ってみても問題が発生している可能性がある箇所は多岐に渡っています。

そのファン、壊れていませんか。ファンの交換方法

ファンが騒音を立てている場合、考えられる原因の一つであるのが、ファンの故障です。ファン自体が故障してしまっているために動く動かない状態になってしまっており、無理に駆動させていることによって変な音を立てているという可能性があります。物理的な損傷が発生している可能性もあり、例えばファンの羽に割れが発生している、というような損傷で壊れてしまう可能性もあります。このような損傷状態は騒音を発生させるというだけではなく、同時に内部の冷却に問題を発生させ、パソコン全体の故障につながる可能性がある重大なトラブルとなります。
このような場合にはファン自体の交換を考える必要もあるでしょう。内部を分解して、ファン自体に損傷が発生していないかどうか、まずは確認をしてみるのが良いでしょう。

ファン以外にもパソコン内には騒音源が

パソコンの音がうるさいという場合、それが本当にファンによって発生しているものであるのかについてもしっかり確認を行う必要があります。パソコンには音を立てているパーツがファン以外にも多く存在しているため、それに応じて対応を考える必要があるためです。
まず、音を立てている可能性が考えられる場所として、給気口があります。ファンを使用して空気を循環させている関係上、排出を行っている場所だけでなく、吸気を行っている部分もあるためです。意外とこの部分を塞いでしまっていることが騒音の原因である、というようなこともあります。
次に、内部のパーツの音についても考えられます。普段は気にならないことですが、パソコン内部のパーツやケースというのは、細かい振動を行っています。この振動音が大きくなってしまうことによって騒音化している可能性がありますこれについてはビビビっというような音であったり、カチカチというようなぶつかり合うような音であったりします。
さらに、ハードディスク自体の駆動音である可能性もあります。カリカリと言うような音が発生している場合については、ディスク側の音であるの可能性を考えることができるでしょう。ちなみに最近使用されるようになっているSSDについてはそのシステム上駆動音が発生しない仕組みとなっているため静かです。そもそもSSDには物理的な駆動部分が存在していないためです。
この他にも、電源部に於いてコイルが高い音を発生させることが合ったり、光学ドライブが音を発している場合があったりと、パソコン内部で発生することがある音というのは案外多岐に渡っています。

②パソコンのファンの掃除方法

ファンが騒音を立てているという場合、やはり問題であると考えられるのは、ファンやその他の部分の清掃不足です。十分に清掃が行われていない場合、それらが駆動を阻害してしまっていることによって大きな音を立てる様になっている可能性があるためです。ただ、普段から清掃を行っているにもかかわらず音がする、という人もいらっしゃることでしょう。その場合、清掃の方法に間違いや、不足があるかもしれません。
ここからは、パソコンのファンの掃除方法について、具体的な手順を含めて紹介します。問題を発生させているファンの種類に合わせて、適切な対処法を取るようにしましょう。

最も埃が溜まりやすいCPUファンの取り外し方

ファンが騒音を立てている時、まず疑うことになるのがCPUファンです。CPUファンは数多くあるファンの中でも特に埃やゴミが溜まりやすい場所で、清掃不良を発生させている可能性が高い部位でもあるためです。この状態のままで使用を続けているとCPUが高熱状態になって動かなくなってしまう可能性もあるため、音がうるさくなってきたら早目に対応を行っていくようにしましょう。
CPUのファンを掃除する場合、取り外して作業を行うことになります。まずはケースを外してCPU部分を確認することになりますが、案外これはそれほど難しい構造をしているわけではありません。大抵の場合熱を逃しやすいように外部近くに設置されており、アルミなどの金属製のケースに取り付けられています。このパーツのことをヒートシンクと呼びます。ヒートシンクとファンはセットで取り付けられているため、この2つを取り外し、ドライバーを使って分解して清掃を行うようにしましょう。この時ネジをなくすことが多いため、しっかりと保管をしておくことが重要です。種類によってはネジではなくピンで止まっている場合もあるため、この場合はなくすことについてあまり心配する必要がありません。形状にはいろいろな種類がありますが、金属板が多く設置されているパーツとファンがセットになっているなら、両方を取り外せる様になっていることが多いため、分解清掃がしやすいでしょう。

GPUファンのお手入れの仕方

次に、GPUのファンの掃除について紹介します。グラフィックボードは特に高解像度のゲームなどを動かしている場合に駆動するもので、ゲーム中などに特にうるさくなるという場合にはこちらのファンが問題となっている可能性が高いでしょう。
こちらについても、CPUのファンを掃除する場合とそれほど大きな手順の違いがあるわけではありません。ただし、クーラーと基盤を取り外すことができないのが特徴であるため、ついている状態のまま取り外し作業を行っていくことが必要となります。
GPUファンの掃除については、基板側からエアダスターを使用するなどして埃を吹き飛ばすように作業を行いましょう。ある程度ホコリを吹き飛ばすことができたら、今度はファンに付着している部分に対して専用のクリーニング用のブラシ等を使用して拭き取ります。力を入れすぎるとファンが折れてしまうため、丁寧に作業を行うようにしましょう。

ケース内部の掃除も重要

また、ファン自体だけでなく、パソコンのケース内部の掃除というのもしっかり行っていく必要があります。これは音に関わる部分ではないことも多いですが、パソコンの安全な駆動に関わるため、定期的に行うようにしましょう。
ケースを開けて埃がある部分をエアダスターやブブラシなどを使って掃除していくことになるのですが、事前にいくつか準備をしておくべきことがあります。まず、必ずパソコンの電源は切りましょう。スイッチ自体をオフにして、コンセントも抜きます。待機電力が入っている状態で問題を発生させてしまう可能性があるためです。さらに、静電気を除去しておくことも重要です。除去シートなどを用意して除去を行っておきましょう。最後に、マスクを付けて、埃がとんでも大丈夫な場所で作業を行うことも重要です。
これらの準備が済んだら、ケースを開けて全体の掃除を行っていきます。マザーボードなどの精密機器部分以外については掃除機を使った作業を行って良いですが、基盤部分については掃除機を使ってはいけません。パーツが取れてしまったり、静電気の発生で故障を引き起こしてしまったりする可能性があります。
あとは各所についている埃をブラシなどを使って掃除していきます。基盤部分以外は水気に特別弱いわけではないため、ウェットティッシュ等を使用して掃除を行っても構いません。

詰まり音の原因、給気口のお手入れ

次に、給気口側の掃除の行い方についても紹介します。ケース内部に対して空気を入れるように流れを作っているのがこのパーツで、この部分に汚れが溜まっていると排熱が十分に行えなくなってしまいます。パソコンによってはエアーダクトのような形で設置されている場合もあります。ケースによっても違いがありますが、多くの場合パソコンの背面部分に設置されています。ものによっては天井部分に設置されている場合もあるため、個別に確認を行うようにしましょう。
ここ自体は電子機器ではないため、掃除を行う際にもそこまでデリケートになる必要はありませんが、破損してしまうことがないようにだけ注意をしておく必要があります。

パソコン内の掃除でやってはいけないこと

また、パソコン内部の掃除を行う場合、いくつかやってはいけないこともあります。まず、エアダスターの乱用を挙げることができます。エアダスターは確かにホコリを取り払うのには効果的な道具ですが、あくまでもこれは吹き飛ばしているだけである点には注意が必要です。つまり、飛んでいく埃についても気を使う必要があるということです。噴射方向には十分に注意し、吹き飛ばした埃が内部に詰まってしまい動作不良を起こしてしまうようなことがないように注意する必要があるでしょう。
また、基盤部分に対して掃除機を使用するのはやってはいけないことです。パーツを吸引してしまうようなことがあれば修理不可能になる可能性もあります。最後に静電気についてですが、一部界隈では絶対に静電気を発生させないために裸で作業するべき、というような情報が見られますが、そこまでデリケートになる必要はありません。一度除去を行って於けば、おおよそ問題はなくなります。

③買い替えも一つの選択肢。ファンの耐用年数は3-5年

パソコンを掃除して長く使用する、というのはもちろん重要な方法ですが、どうしても音が治らないという場合や、使用している期間が長くなっている場合については、買い替えで対応をするというのも一つの選択肢となります。使用を続けていると今度は別の部分に問題が発生してくることも多くなるためです。
重要なのはその買い替えの時期ですが、どのぐらいの時期に交換を行うのが適切なのでしょうか。また、どのようなパーツに買い替えを行うべきなのでしょうか。一般的にファンの寿命は3年から5年程度であると言われることが多いため、これぐらいの時期になってきたら交換を検討するのが良いでしょう。交換先のパーツについては、せっかくなら静音性の高いパーツを選ぶ方が効果的であることが多くなります。

④分解できないノートパソコンの清掃方法

ここまで、パソコンの清掃について主にデスクトップパソコンである場合の方法を中心に紹介してきました。それでは、ノートパソコンを使用している場合はどうでしょうか?ノートパソコンは分解を行うことができない関係上、デスクトップパソコンに比べると清掃が行いにくくなってしまっています。
このような場合、パソコンの裏のビスを外して内部を開け、ファン部分と吸気部分の掃除を行う必要があります。デスクトップに比べるとどうしても作業がしにくくなってしまうためその点については注意をする必要があります。

まとめ

それでは最後に、パソコンがうるさい場合の対処法のまとめを紹介します。まず、どこのファンが原因となっているのかを特定することが重要です。何をしている時にうるさいのか、ということも特定のために役立つ情報の一つとなります。普段からうるさい場合についてはCPUファンやケースファンなどが原因である可能性が高く、ゲームや動画作成、閲覧などをしている場合に限定してうるさい場合にはGPUファンが原因の可能性が高くなります。
しっかりと掃除をすることによって対処できる場合が多いものの、使用年数によっては耐用年数を超えている可能性もあるため、その場合にはファンの交換という形での対応を検討することもできるでしょう。

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