【初心者向け】PC(パソコン)のデータ移行(引越し)をラクにやる方法

新しいパソコンを購入した場合などにも、古いパソコンにあるデータを引き継ぎたいという場合があるのではないでしょうか。現在使用している様々なデータが新しいパソコンでは使用できない、というのでは困るということも多いでしょう。仕事用のパソコンの場合だけでなく、プライベート用のパソコンでもやはりこういったことは発生するかと思います。
ただ、実はデータの移行というのは、簡単なようで難しい部分も多くあります。どのように行うのが適切な方法なのか、なかなかわからないという方も多いのではないでしょうか。ここでは、古いパソコンから新しいパソコンへとデータを移行する場合の手順について、どのようなものがあるのか「移行前の準備」「移行の方法」という2つのポイントについて紹介します。

①移行できるデータとできないデータ

パソコンのデータ移行について考える場合、まずはどのようなデータが移行できるデータで、どのようなデータが移行できないデータ7日について確認をしておく必要があります。すべてのデータをそのまま新しいパソコンに移行できるというわけではなく、これは使用する移行方法によっても左右されることになります。
例えば現在のパソコン新しいパソコンに、そのまま引き継ぐことができないデータの1つとして、プリインストールのソフトを挙げることができます。プリインストールのソフトというのは、要するにパソコンを購入した時に最初から入っていたソフトということです。特にオペレーティングシステムに付属しているタイプのアプリケーションソフトについては引き継ぎの対象外となっていることが多く、これらは引き継げない可能性が高くなります。ただし、同じ系統のオペレーティングシステムの場合であれば、新しいパソコンにそもそもはいっているものであることが多いため、特別な事情がなければ必要がないとも言えるでしょう。
また、セキュリティソフトなどについても移行の対象外となっている場合があります。これらについては個別に確認を行い、別途引き継ぎを行うための手続きを取る必要があるかどうかを確認するのが良いでしょう。

②移行を行う前にしておきたいこと

それでは、具体的にデータ移行を行うにあたって、まずは移行作業を行う前に、古い方のパソコンで行っておきたいことについて紹介します。事前の準備がどの程度できているのかによって実際の以降の手間や時間、あるいは安全性などが左右されることになるため、確認を行っておきましょう。ここでは特に「古いパソコンのデータ整理」「データのバックアップ」「ソフトウェアの設定やパスワードの確認」という3つのポイントについて、移行を行う前に行う準備として紹介します。

古いパソコンでのデータの整理

行っておくべき準備として、最初に紹介するのは古いパソコン上のデータ整理についてです。大抵の場合、新しいパソコンの方が古いパソコンよりもHDDやSSDなどの記録媒体の容量は多くなっているものですが、全てをそのまま移行させてしまう必要があるかどうかは要検討の部分となるでしょう。まずは、古いパソコンの内容を確認し、必要なデータと必要ではないデータを判断し、不要なデータに付いては削除をしてスリムアップをする作業を行いましょう。データ量が多いとこの作業もある程度大変な作業となりますが、新パソコンに移行してから整理を行う場合に比べて、移行時間を短くすることができる分パフォーマンスに優れます。
まず確認をしたいのが、再度簡単にダウンロードやインストールを行うことができるデータについてです。特に大容量のこのようなデータについては、移行ではなく新しいパソコンで再度入手した方が楽であることも多いため、メモを取った上でアンインストールしてしまうのも良いでしょう。また、この機会に使用していないデータについても削除を行っていくことがポイントとなります。普段からパソコンを使用していると、案外この不要なデータというのが積み重なって大きな容量になっていることが多くあります。
特にSSDについては、容量自体はそれほど大きいわけではありません。古いパソコンはCドライブもHDDが使用されていることが多いですが、新しいタイプのパソコンについてはCドライブがSSDになっていることも多く、そのままでは容量オーバーになってしまう可能性もあります。不要な部分については削除を行い、適宜調整を行っていく事が重要になります。
この場合、一つ一つデータを直接確認をしにいってアンインストールを行うのではなく、コントロールパネルからプログラムのアンインストールを選択肢、ここで要るものといらないものを選別していくのが良いでしょう。アンインストールしたはずのものが、残っているということも案外多くあるため、先にこれらについて処理を行っておくとその後の作業をスムーズにすることができます。

万が一のためにデータのバックアップを

また、古いパソコンから新しいパソコンへのデータ移行を行う際、何かしらのトラブルによってデータの破損や損失などが発生してしまう可能性があります。このような状態になってしまったファイルは復元できない状態になってしまうことが多いため、実際にデータ移行の作業を行う前に、まずは古いパソコンのデータをバックアップする作業を行っておくのが良いでしょう。先にバックアップを行っておけば、問題が発生した時にもある程度復元を行うことができるようになります。
このバックアップという作業には、大きく2つの種類があります。1つは必要なファイルをピックアップしてバックアップを行う方法で、もう1つはパソコン全体をバックアップする方法です。この2つは目的としていることに違いがあり、前者はデータの破損や損失に備えたもので、後者はパソコン環境を復旧することに備えたものとなります。今回の様にデータ移行を行いたい場合のバックアップについては、前者のファイルを選択して行うバックアップ方法を取るのが良いでしょう。
このバックアップを行う場合、必要となるのがバックアップ先メディアです。同じディスク内で行うのでは意味がないため、別のディスクを用意してそこにバックアップを行うことになります。これについてはいくつかの種類があるため、その中から選択するのが良いでしょう。よく使用されるのが、外付けのHDDやSSDです。これらは書き込みや削除を簡単に行う事ができ、接続自体についても比較的容易に行う事ができるというメリットがあります。その分内蔵型のものに比べると割高になることが多いですが、目的を考えるとマッチしています。
また、オペレーティングシステムがインストールされているのとは別の、内蔵型のHDDやSSDを使用する方法もあります。新しいパソコンに移行した後も使用できるものにしたいということを考えると、古いパソコンと新しいパソコンの両方に合致している種類のHDDやSSDである必要があるため、選択肢が狭まるというのがデメリットです。その分価格は安くなっています。
また、それほどバックアップするべきデータの容量がない場合については、ブルーレイディスクやDVDのような外部メディアに焼き込みを行ってしまうという方法もあります。USBメモリなども昨今では容量が大きくなっているため、十分使用を検討することができるでしょう。
この他にも、昨今ではクラウドサービスを使用する方法もあります。有名なところでiCloudやGoogledrive、他にもdropboxなどのサービスがあり、ここに保存しておくことで別のパソコンからもアクセスすることができるようになります。手元に物として残らないというものではありますが、課金によって容量を拡張することができ、必要に応じて使用することができるというのが強みでもあります。

ソフトウェアの設定やパスワードの確認

もう1つ、データ移行を行う前に古いパソコンの方で行っておきたいのが、よく使用しているソフトウェアの設定や、サービスのパスワードの確認です。ソフトウェアによっては使用設定をエクスポートできるような機能が搭載されている場合もあるため、必要に応じて使用するのが良いでしょう。ない場合についてはどのような設定になっていたのか、スクリーンショットやメモなどを使用して残しておくと、後々になって使用しやすくなります。
また、パスワードについては、ウェブサービスのものなどについて特に注意して記録しておくのが良いでしょう。特に普段は自動入力になっており、自分で入力しなくなっているようなパスワードに付いては、キャッシュ部分にデータが残っているため、データ移行の範囲外となってわからなくなってしまう可能性があります。そうなると新しいパソコンからログインできなくなってしまうなどの弊害が発生してしまう可能性もあるため、できるだけ使用しているパスワードは個別に確認を行っておくようにしましょう。

③データ移行の方法は?

それでは、上記の様な準備段階が終わったら、いざ実際にデータ移行を行っていくことになります。ただ、具体的にどのようなデータ移行の方法があるのかについて、あまり知らないという方も多いのではないでしょうか。データ移行については、自動で行うことができるものと、手動で行うことになるものとがあります。それぞれにメリットやデメリットがあるため、比較をしながら適宜使用する方法を考えるようにしましょう。
場合によっては一部を自動で、その他の部分を手動で行う、というような方法もあります。

自動で移行する方法

まずは、自動でデータ移行を行うことができる方法について紹介します。これは、データ移行のためのプログラムを使用することによって、自動的に設定された方法でデータ移行を行うことができるというものです。この場合、Windowsに搭載されている転送用のツールを使用する方法と、その他の外部ツールを使用する方法とがあります。
Windowsの標準搭載の転送ツールを使用する場合、転送を行うことができるのは主にファイルとユーザー設定です。インストールされているソフトやプログラム自体についての転送を行う事はできないものであるため、これらについては別途転送の方法を考える必要があります。
対して外部の転送ツールを使用する場合、それぞれのツールによって違っているルールに従って転送を行うことができます。標準搭載のツールに比べて多機能であることが多く、思ったとおりに転送を行えるという場合も多いため、それぞれのプログラムの内容を確認して適切に使用するのが良いでしょう。

手動で移行する方法

それでは、手動でデータ移行作業を行う場合はどのような方法を取ることになるのでしょうか。こちらの場合、古いパソコンに新しいパソコンでも使用することができる外部メディアを接続し、こちらにデータを移行して新しいパソコンの方から使用する、という方法を取ることになります。違うディスクに対してデータを移動させる場合、基本的にはコピーで移動を行う形となります。個別にデータ移行をさせていく必要がある分手間はかかることになりますが、再度必要なデータかどうかを確認しながら移動を行うことができるというメリットがあります。
ディスクの書き込み速度によっては大容量ファイルの移行には時間が掛かることも多いため、ある程度時間に余裕を持って作業を行えるようにするのが良いでしょう。この時に合わせてファイルの保管場所なども整理するようにすると、更に新しいパソコンに移行した時に使用しやすくなります。

まとめ

それでは最後に、データ移行に関するまとめを紹介します。まず、重要なのは事前にしっかりと準備を行っておくことです。ある程度データを整理していくことによって、実際にデータ移行を行うべきデータ容量を減らすことができるため、それで作業時間や新しいパソコンの容量をある程度確保することができるようになります。データのバックアップを行っておくことも重要です。データ移行の際にトラブルが発生してしまってファイル破損などが発生してしまった場合に備えるもので、これを行っておくことによって安心して移行作業を行うことができるようになります。また、引き続き使用するソフトウェアやサービスなどが有るのであれば、それらに関する設定やパスワードも引き継ぐ事ができるように確認を行っておく必要があるでしょう。
さらにデータ移行にもいくつかの方法があり、自動で行う方法と手動で行う方法とがあります。自動で行う場合には転送することができるデータの種類などがプログラムによってある程度限定されているというデメリットがありますが、移行作業自体に張り付いている必要がないのがメリットとなります。手動移行に付いては一つ一つ自分で作業を行う必要がある代わりに、細かいものまで自分の判断で移行を行うことができます。自分が行いたい移行の内容に合わせて、適切な方法を選択して転送を行うようにしましょう。

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