歪んだサッシの交換方法・ガラスの機能に合わせた選び方

ガラスルーバー窓の特徴と交換方法についてですが、最近ではガラスルーバー窓を取り入れる家庭も多くなっています。ガラスの交換方法については、手軽に自分で行う事ができるものもあり、業者にお願いする必要があるものもあります。 その中でガラスルーバー窓の特徴と交換方法を知ることにより、どんな窓にするか検討する際はやくにたつと思います。ガラスルーバー窓はジャロジー窓とも言われていて、一戸建てだけでなくマンションなどにも良く取り入れられています。 特に、浴室や洗面所、トイレなど湿気の多い場所に向いている窓となります。

 

はじめに

皆さんは日々の暮らしの中で、ご自宅の窓に問題を感じたことはないでしょうか?
新築では何の問題もなかった窓も、年月の経過とともに、様々な問題が生じてきます。 サッシがガタついて開け閉めが困難になったり、隙間風が入ってきたり、クレセント鍵が固くなってしまいかけるのが難しくなったり、逆に緩くなってグラグラしたり、窓ガラスにヒビが入ってしまうなんてこともあります。
窓の歪みなどで、色々な問題が起こります ここではそんなサッシや窓ガラスについて、種類や交換方法などについてご紹介していきます。

 

①窓とサッシ

 

1.1窓とは

窓とは、光や風を建物内へ取り入れるため、人が出入りしない開口部に設置されるはめ込み型の建具です。
部屋や廊下など建物の外壁部分や屋根などに設けられます。
窓は住宅の快適性を左右する大きな要素の一つです。 一般的に窓は、サッシ+ガラスで構成され、窓枠にはめ込まれています。
サッシとはガラスの周辺を取り囲んでいる枠として用いる建材のことを指します。
サッシにガラスなどをはめ込んで用いるガラス窓が一般的ですが、サッシに防虫網を貼って用いる網戸などもあります。

1.2サッシの種類

窓の性質はガラスとサッシの種類により大きく左右されます。
そのため、サッシ選びは重要です。
サッシを変えると家の雰囲気が変わるのはもちろんですが、機能性にすぐれたものを選ぶことで、省エネや防犯などの効果を期待することもできます。
ここではサッシの種類や性能について紹介します。

1.2.1「アルミサッシ」

アルミサッシとは、柔らかくて軽いアルミニウム素材を用いたサッシです。
軽量なため、窓の開け閉めが楽に行えます。
他の素材のサッシと比較すると圧倒的に価格が安く、コストパフォーマンスに優れています。 アルミは、強度があり、耐候性や防火性に優れた素材です。
耐候性とは、建築材料を屋外で使用する際の耐久性のことです。
太陽光・風雨・温度変化などに対し変質や劣化を起こしにくいため、多くの住宅で使用されています。
デメリットとしては、熱伝導率が高いため、断熱性に劣ることが挙げられます。

1.2.2「樹脂サッシ」

樹脂を主成分として作られるのが樹脂サッシです。
樹脂サッシは、熱伝導率が低く断熱性に優れています。
寒さの厳しい環境下でも、快適で省エネルギーに配慮した暮らしを実現するために開発されました。 断熱性や気密性が高く、結露を生じにくく、すきま風や冷気の侵入も防ぎます。
また音も出入りしにくいため、複層ガラスなどと用いることで、高い遮音性能も得ることができます。
樹脂は劣化しにくいため、メンテナンスが楽なのも魅力です。 デメリットとしては、アルミよりも強度が弱く、サッシが厚みをもつためインテリアデザインを損なってしまう可能性があります。
しかし最近では、サッシ枠をスリムにしデザイン性を高めたタイプも出ています。
樹脂は着色も容易なので、バリエーションが豊富なのも魅力です。

1.2.3「木製サッシ」

木製サッシは、天然素材の持つ質感や風合いが魅力のサッシです。
インテリア性が高く、どんな空間にも馴染み、温か味があります。
一方で、アルミサッシなどと比較するとコストは高めになります。 木製のサッシの大きな特徴は、断熱性能が高いことです。
そのため、寒さの厳しい北欧などで、広く普及しています。
日本でも、アルミサッシが普及する以前は、木製のサッシが多く用いられていました。 デメリットととしては、劣化・腐食しやすいことが挙げられます。
しかし最近では、経年による塗装の劣化や腐食などを克服するための、さまざまな特殊加工が施され、耐久性も高まっています。

1.2.4「複合サッシ」

複合サッシとは、フレームの内外で異なる素材を組み合わせたサッシのことです。
異なる素材で作られているため、それぞれの素材のメリットを取り入れることができます。 耐久性や耐候性、防火性、防サビ性に優れた「アルミ製サッシ」を外側に設け、熱伝導率が低く断熱性能に優れ手入れが簡単な「樹脂製サッシ」や、高い断熱性や柔らかい素材感の「木製サッシ」を内側に設けるパターンの複合サッシが一般的です。

 

②窓のトラブル

サッシには寿命があります。
屋根や外壁が時間の経過と共に劣化していくように、窓もまた劣化していきます。
ここでは、サッシの歪みを中心とした窓のトラブルと、その原因について紹介していきます。

2.1窓に起こるトラブル

・サッシが歪んでいる
・窓枠とサッシの間に隙間がある
・窓から隙間風が入ってくる
・窓の開閉がスムーズにできない
・窓が最後まできちんと閉まらない
・窓の開け閉めの度に嫌な音がする
・サッシのクレセント錠が固くてかかりにくい 窓が歪んでいるとサッシやガラスの持つ性能がうまく発揮されず、断熱性や気密性が下がります。
歪んだサッシからは風雨が入り込みやすく、建物の腐食を招くなどの問題も発生してしまいます。
また、クレセント錠の劣化は、窓の防犯性を低下させます。

2.2トラブルの原因

トラブルの原因はいくつか考えられます。

2.2.1建材の収縮

木造住宅の場合は経年劣化に伴う木材の収縮によって、必ずといっていいほどサッシに歪みが生じてきます。
鉄筋の家でも、内装に使われた木材の収縮や歪みで、同じ現象が起こります。

2.2.2住宅の傾き

地震などの自然災害によって、家が傾いたり建付けが悪くなったことで、サッシが歪んでくることもあります。
建物の歪みにより、窓やドアの開閉が不自由になる場合があります。 建物の歪みの大きな可能性の一つに、「不同沈下」も挙げられます。
不同沈下とは、建物が傾き、不均一に沈下する地盤沈下の一つです。
不同沈下の場合、住宅の他の場所にも不具合が起こっていることが多いので、専門業者に調査を依頼する必要があります。 新築や築年数がまだ浅い建物で、窓のゆがみが5㎜以上ある場合は、初期施工不良も考えられます。

2.2.3サッシ自体の劣化

サッシ本体の劣化が原因の場合もあります。
サッシやサッシレールに凹みや傷、歪みがあると動きが悪くなり、窓の開け閉めが上手くいかなくなります。
サッシが錆びてしまうことも、開閉が難しくなる原因です。
直接外気にさらされている窓には、ほこりやゴミがたまりやすく、石などが当たることで破損などが起こります。

2.2.4戸車の劣化

戸車の劣化も、窓の開閉を困難にします。
普段の窓の開け閉めで、窓を円滑に滑らせる戸車がすり減ったり、位置がずれたり、壊れたりしたために、窓に隙間ができることもあります。

2.3窓の歪みをチェック

窓の歪みは、糸と重石を使ってセルフチェックできます。 ①窓サッシの上レールの左右両端に糸を張ったとき、中央部分が下がっていないかレールの平行性を確認しましょう。
②窓サッシの下レールも同様にチェックします。
③窓枠タテ方向に重石をつけた糸をぶら下げたとき、枠がゆがんでいないか窓の垂直性を確認しましょう。

 

③窓の交換リフォーム

窓に問題を感じたら、窓のどこかに不具合が起きています。
部品の交換のみで済むこともあれば、サッシを全て交換しなくてはならない程劣化していることもあります。 サッシは、多くの部品から成り立ち、微妙なバランスを必要とします。
また、サッシメーカーは、一定期間しか部品を作っていないため、古いサッシの部品を入手することも困難です。
サッシの修理をご自分ですることは、とても難しい作業といえます。
ここでは、業者による窓のリフォームについて、簡単に説明します。

3.1サッシ交換の費用

サッシと窓の交換にかかる費用は、一般的に「窓(2枚一組)の単価×窓の数+工事費」となります。 一窓あたりの単価は窓の大きさ、サイズで決まります。
窓の大きさは70cm×90cmの小窓、120cm×170cmの腰高窓、180cm×170cmの掃き出し窓(ベランダなど)の3種類があります。
サイズが大きければ、それだけ価格の相場が上がります。
小窓で約3~6万円、腰高窓で約4~8万円、掃き出し窓で約5~10万円程度です。 交換するサッシやガラスの種類、グレードによっても費用は大きく異なります。
どの種類のサッシも、各商品により細かくグレードが分かれており、グレードによって価格も大きく変わり、機能性が高いものほど価格は高くなります。 他にも、現在のサッシの状態、変更する箇所やパーツなどによっても費用は変わってきます。
工事費は工法によって変動します。

3.2サッシの交換方法

サッシの交換方法には、「カバー工法」や「内窓・二重窓」のメジャーな工法のほかにも、もいくつかの工法があります。
ここではそれぞれの工法について簡単に説明します。

3.2.1「カバー工法」

カバー工法とは、既存のサッシの上に新しいサッシを取付ける工法です。
窓サッシのリフォーム工事としては、メジャーな工法となります。 作業工程としては、既存のサッシの窓枠だけをそのまま残し、その上に新しい窓枠を重ねて施工します。
壁やなどを壊すことなくサッシの取り付けが可能なため、比較的簡単な工事で済み、工期も短く、費用もお手頃です。
サッシごと新しくなるため、断熱性が高くなります。 デメリットとしては、新しく取り付けた窓が既存の窓よりもひとまわり小さくなってしまうことが挙げられます。

3.2.2「内窓・二重窓」

内窓(二重窓)とは、既存の窓の室内側に新しい窓を取り付ける工法です。
窓のリフォーム工事として一般的な工法の一つです。
断熱効果が高く、あわせて防音、防犯効果も期待できます。
内窓の工事は、カバー工法と比べて安価な工事となります。 デメリットとしては、窓が元のサッシと新しいサッシの二重になって見栄えが悪くなってしまうことが挙げられます。
また二重になった分、開閉などが少し面倒になるため、掃除などのメンテナンスに手間もかかってしまいます。

3.2.3「はつり工法」

はつり工法は、現在のサッシと窓を撤去した後に、新しいサッシと窓を設置する工法です。
既存のサッシと窓ガラスを撤去するので、開口部は小さくなりません。
はつり工法では、窓まわりの壁にも補修工事が必要になるため、コストがかかります。
サッシごと取り替えるため、断熱性が高くなります。

3.2.4「壁カット工法」

上げ下げ窓から引違い窓など、窓タイプ自体も変更したい時におすすめの工法です。
サッシの周縁部を切断して、既存のサッシ枠を撤去し、新しいサッシと交換します。
既存のサッシと同等の開口部を確保できます。

3.2.5「ガラスの交換」

既存のサッシ枠からガラスを外して、ガラスのみを新しいものに交換します。
最も手軽な窓のリフォームで、短時間ででき、費用もリーズナブルです。
防犯や日射対策など、目的に合わせたガラスのタイプを選べます。
サッシはそのままなため、ガラスの性能しか向上せず、効果は限定的になります。

3.2.6「サッシの交換」

サッシの交換では、既存の窓枠は残し、開閉できるサッシの部分だけを交換します。
既存の窓枠の形状や規格によっては施工できないこともあります。

 

④ガラスの種類

サッシと同様に、組み合わせるガラスによって窓の性能は大きく変わります。
窓の性能を考える時、どの種類のガラスを選ぶかはとても重要です。 住宅に用いられるガラスは、大きく分けると「一般ガラス」と「機能ガラス」に分けられます。
ここではそれぞれのガラスの種類とその特性について紹介します。

4.1「一般ガラス」

一般ガラスとは窓ガラスによく使われている、一枚でできたごく一般的なガラスのことです。
値段もそれほど高価ではないために、よく選ばれています。 強度・防音・防犯などといった機能については、あまり期待することはできません。
水に濡れると透過性が増したり、汚れが落ちにくい特徴があり、浴室や台所などの水場での使用には向いていません。
光を取り入れることが出来るため、明るい空間を作りたい場所におすすめのガラスとなります。

4.1.1「透明ガラス(フロート板ガラス)」

普通の透明板ガラスのことです。
平面が滑らかでゆがみが少ないため使用しやすく、ガラスの基本形とされています。
最も一般的でたくさんの建物に用いられます。 透過性や採光性に優れており、明るさと開放感があります。
強化ガラス、防音ガラスなどは、このフロートガラスを加工して製作されます。

4.1.2「型板ガラス」

ガラスの片側面に型模様をつけた不透明なガラスのことです。
ガラス面に刻んだ凸凹型によって、光をやわらかく採り入れることができ適度に視線をやわらげます。
光を通しつつ視線を遮るため、浴室やトイレ、玄関などのプライバシーを必要とする場所によく使用されます。

4.1.3「すりガラス」

フロート板ガラスの片面にけい砂や金属ブラシなどですり加工をし、ツヤを消し、白っぽく不透明にしたガラスのことです。
型板ガラスと似ていますが、ガラス表面に細かい傷をつけたガラスがすりガラスになります。 型板ガラス同様、光を通しつつ視線を遮る特性があるため、プライバシーを必要とする場所に用いられます。
汚れが付着すると取り除きにくいため、浴室や台所での使用にはおすすめできません。

4.1.4「網入ガラス」

網入ガラスとは、製造時に金属線や金網を入れたガラスのことです。
クロスワイヤーや菱ワイヤーなどの種類があります。
金属の網が入っているため、ガラスが破損しても破片が飛び散るのを防ぎます。 炎に強いのが特徴で、火事の際の延焼や類焼を防ぐ効果があります。
一見、防犯性能が高そうに見えますが、ガラスを割って網を簡単に引きちぎることが可能なため防犯効果には期待できません。
温度変化の激しい場所では、金属の膨張によってガラスにヒビが入ってしまうというデメリットがあります。

4.2「機能ガラス」

機能ガラスは、何かしらの機能を追加したガラスのことで、様々な機能の機能性ガラスが存在します。

4.2.1「複層ガラス」

2枚のガラスの間にスペーサーと呼ばれる金属部材を使い、空気層を作ったガラスです。
ペアガラスとも呼ばれます。
ガラスとガラスの間の空気層には、乾燥空気をいれたものや真空タイプのもの、アルゴンガスをいれて断熱効果を向上させたものがあります。 空気層を挟み込むことによって、高い断熱性能を持ち、省エネ効果や、結露防止効果も期待できます。
合わせガラスのため、遮音効果や防犯効果もあります。

4.2.2.「Low-E複層ガラス」

ガラスの表面に特殊金属膜をコーティングして、複層ガラスの性能を高めたガラスです。
特殊金属膜が、室外から日射熱を取り入れつつ、室内の熱の放射を防ぐ「断熱タイプ」や、夏の強い太陽熱を反射し、冬は室内の暖房エネルギーを反射することで省エネルギー効果の高い「遮熱タイプ」など色々な種類があります。

4.2.3「強化ガラス(安全ガラス)」

通常の透明ガラスを高温で加熱した後、急激に冷却して製造することで、表面に薄い膜を作り強度を上げたガラスです。
透明タイプと半透明タイプがあります。 同じ厚さの透明ガラスと比べて、約3~5倍の強度があり、熱にも強くなっています。
ガラスが割れても破片は粉々になるため、大ケガに繋がる心配もありません。
そのため、安全ガラスとも呼ばれます。 強化ガラスは窓だけでなく、ガラス入りの玄関ドアや室内扉や収納扉など、ガラス面積が大きくなる場所で用いられています。
透明ガラスよりも割れにくくなっていますが、防犯面での性能は期待できません。

4.2.4「合わせガラス」

2枚の透明ガラスの間に、特殊フィルムの中間膜をはさんで加熱、圧着したガラスのことです。
風圧に強く、ガラスが破損した場合でも破片が飛び散りにくくなっています。
中間膜の種類によって、さまざまな特徴を持つガラスが作られます。 【防犯ガラス】
2枚のガラスの間に、厚く強靭な中間膜をはさんだ合わせガラスです。
中間膜が厚いため、突き破るのに時間がかかり、ガラスのこじ破りや打ち破りに高い抵抗力を発揮します。
空き巣などの防犯対策に優れています。 【防災ガラス】
特殊な中間膜によって防災対策に効果を発揮する合わせガラスです。
以前は、網や線の入ったガラスが主流でしたが、最近では耐火性や耐熱性の優れた網や線の入っていないタイプの物が主流となっています。 【防音ガラス】
遮音効果のある中間膜を用い、防音性能の高めた合わせガラスです。
防音ガラスは、外部からの騒音と、内部から外に出る音をそれぞれ遮ります。
車の通行が多い道路の側にある住宅の窓や、楽器演奏をする部屋などにおすすめのガラスです。

 

⑤自分でできるサッシの修理・調節

サッシは多くの部品から成り立ち、微妙なバランスを必要としています。
サッシの交換・修理などは自分でするのが困難な作業ですが、ここでは、自分でできるサッシの調整や修理などについて紹介します。

5.1サッシの掃除

サッシが重い、開けにくいといったトラブルでは、ゴミが戸車に引っかかっているケースがあります。
サッシを外せるのなら外し、まずはサッシのレールと戸車の掃除をしてみましょう。

5.2シリコンスプレー

サッシの開閉が難しくなったら、シリコンスプレーを戸車とレールの上下に吹きかけてみましょう。
シリコンスプレーは、ホームセンターのカー用品コーナーなどで売っています。 潤滑油はゴミをくっつけてしまう性質があるため、使用しない方が良いでしょう。
後々ゴミの塊ができ、さらにサッシの調子が悪くなってしまう可能性があります。

5.3戸車の調整

サッシの開閉がスムーズにできないときや、サッシから隙間風が入ってくる場合など、戸車の高さを調整することで解決できることがあります。
サッシと窓枠の間に生じた隙間も、戸車で調整します。
ドライバー1本で調整可能なため、比較的簡単に修理することが出来ます。 戸車というのは、サッシの下側に付いているコロコロのことで、サッシがスムーズに動くよう、重量を支える役目をしています。
サッシの下部に丸い穴が開いており、この穴のネジをドライバーで締めたり緩めたりすることで戸車の調整が行えます。 穴が1~2個空いている場合は、大抵一番下の穴が戸車の高さ調節の穴となります。
ネジには戸車の固定用と調整用の2つがあり、上部にあるねじは戸車の固定用の場合が多いため、触らないようにしましょう。 大抵のサッシには戸車が左右一組で2個用いられています。
出来るだけサッシの取手のある側の戸車を調整して、錠のある側は触らない方が良いでしょう。
錠がある側の戸車を調整すると、クレセント錠と受け金の位置関係が変わってしまい、錠の位置調整も必要になります。 窓を閉めた時、下の方に隙間があれば、サッシが上がる様に調整します。
上の方に隙間があればサッシが下がる様に調整します。
右に回すと戸車が下に張り出し、サッシが持ち上がります。
左に回せば戸車が収納され、サッシが下がります。
ネジを少しづつ回して、隙間の状態を確認しながら何回かに分けて調整しましょう。

5.4クレセント錠の調整

クレセント錠がかからない、閉めてもがたつくようになった時は、錠本体と錠受けのそれぞれの位置を調整しましょう。
そのままにしておくと、防犯上の問題があったり、鍵が傷んでしまったりするので、鍵がスムーズにかかるようにします。 鍵本体と錠受けはビスで止まっているため、ビスを緩めれば位置を調整することが可能です。
ドライバーを使用して、クレセント部分で上下方向、受けの部分で左右方向の調整を行います。 1.クレセント上下にあるネジカバーを開け、上下のネジを緩めます。
この際、中にある裏板が落ちてしまうため、上下のネジは絶対に取り外さないようにしましょう。

2.ネジを緩めたらクレセント錠の高さを調節します。
クレセント錠をおろした状態にして、鍵がかかる位置を決めます。
位置を決めたら下ネジ、上ネジの順でネジを締めなおします。

3.クレセント受けの左右の位置調節を行います。
クレセント受けのネジを緩めて左右にずらせる状態にし、鍵を閉めてクレセント受けの位置を決めて、ねじを締めて固定します。

5.5クレセント交換

まずは既存のクレセント錠のサイズを測って、新しいクレセント錠を購入します。
3つのサイズを測りましょう。
1つ目はクレセントを取り付けているネジとネジの間隔。
2つ目は高さ(立ち上がり)。鍵本体が取り付け部分に対して何cm離れているかの距離。
3つ目は引き寄せ幅(引き寄せ寸法)。金具の固定されている軸部分から、金具の奥行きまでの距離。
測ったサイズに可能な限り近いクレセント錠を購入しましょう。 1.既存のクレセントを取り外すために、まずドライバーで上のネジを外します。

2.その後下のネジを少しだけ緩め、クレセント本体をずらします。

3.本体をずらしたら、裏版の落下を防ぐため、取り外した上のネジを再び取り付けます。
裏板が落下するとクレセントを取り付けることができなくなるので注意しましょう。

4.次に下のネジを外し、クレセント本体を取り外します。

5.逆の手順で、新しいクレセント錠を取り付けます。

5.6ガラスの交換

窓ガラスにヒビが入ってしまったら、窓ガラスを取り換える必要があります。
また最近では、窓の断熱や遮熱、防音、防犯のために、窓ガラスの交換をされる方もいます。
ガラスの交換は、プラスドライバーがあれば比較的簡単に行うことが可能です。 1.サッシを窓枠から外します。

2.サッシ固定ビスを外します。
サッシの下の桟には、「サッシ固定ビス」と「戸車の高さ調整ビス」があります。
一般的に2つの穴の上側の方がサッシ固定ビスになります。
高さ調整ビスを外してしまうと戸車が機能しなくなるので、必ずサッシ固定ビスを外してください。

3.サッシをばらして、ガラスを取り外します。
左右の枠を外して、上の枠を外します。

4.ガラスからビート(ゴムパッキン)を取り外します。

5.交換するガラスにビートを取り付けます。
ビートのゴムが劣化している場合は、ビートも新しいものに交換しましょう。

6.新しいガラスをサッシにはめ込み組み立てます。
新しいガラスを下の枠、左右の枠、上の枠の順番にはめ込みます。
上側の枠のビスを締めて固定、下側のビスも締めて固定します。

7.サッシを窓枠に差し込んで戻します。

 

まとめ

窓やサッシのトラブルや、その修理方法・リフォームなどについてみてきました。
窓のトラブルの解決には、部品の交換をはじめ、サッシを全て交換するなど様々な方法があります。
そして窓の修理はご自分で出来るものと、業者に依頼した方がよいものがあります。 費用を抑えながら窓のトラブルを解決するためには、既存のサッシのどこを直すべきなのか明確にすることが大切です。
またサッシやガラスの交換を考える際は、快適な住環境のために、それらの種類や性能について知ることが大切です。
より快適な住まいにするために、ご自宅の窓のトラブルについて見直してみましょう。

  • サッシ
  • 交換