賃貸に使っているトステムのガラスを交換する方法

ここでは、賃貸住宅に採用されているトステムのガラス交換についてまとめています。アパートやマンションにおけるガラス交換の手続きと手順、注意しておきたいポイントも解説しています。なぜトステムのガラスが選ばれているのか。どんな特徴や強みを持っているのか。ガラスの性能や種類も説明しています。子供がおもちゃをぶつけてガラスを割った。熱割れして亀裂が入った。ガラスが割れる原因もさまざまですが、賃貸に住む場合の対応を知っておきましょう。 ガラス交換の前に確かめておきたいこと。修繕費用を居住者が負担する例など、賃貸だからこそ覚えておいて欲しい点を紹介します。ガラス代金は退去時の敷金に含まれてるいのか?交換する時はどんな流れ?気になる疑問も調べているので、ガラスを交換する際の参考にしてください。

 

①賃貸に使うガラスの特徴

トステムのガラスは防音性や遮熱性に優れています。賃貸の建材として使われることも多く、物件紹介にブランド名が掲載されている広告を見た記憶もあるかもしれません。近隣に公園や学校があれば、どうしても音の問題が起こります。「仕方がない」と理解していても、実際にそれが毎日続けばネガティブな感情も湧いてくるでしょう。自分にとって落ち込む出来事があれば尚更です。駅や高速道路の近くであれば、必然的に騒音問題と向き合うことになります。だからと言ってすぐには引っ越せません。また、日当たりにこだわらない人もいます。日中は部屋にいないから関係ないと思う人もいるでしょう。窓ガラスへ求める機能にも個人差があり、まったく気にならない人もいるかもしれません。住宅を建設する周囲の環境にもよりますが、トステムのガラスを使えばこれらの問題も抑えられるため、賃貸に採用されているのです。
ただ、どれだけ強度の高いガラスでも劣化すれば割れやすくなるし、台風や竜巻など自然災害の影響を受ければ破損します。修理をするにしても、賃貸では勝手に交換することができません。では、どうやってガラス交換を行えば良いのか。順を追ってその段取りを説明しましょう。

 

②賃貸のガラス交換手順

契約書に記載されていますが、賃貸の場合はまず管理会社へ連絡する必要があります。管理会社とは不動産屋のことです。どんな事情があるにせよ、居住者の判断で解決することはできません。賃貸借契約書に原状回復の範囲や内容、生活上の規約など細かい規定が記されています。基本的にはそこに書かれてある対応に沿って進みますが、オーナーの考えや意見も反映されてくるため、最終的にどんな形で決着するかは話し合いによるでしょう。
ガラスが割れて危険な状態かもしれませんが、許可なく交換しないでください。無断で交換すれば契約違反になることも考えられます。屋外に面するガラスは共有スペースの一部と見なされるため、居住者はそこに手を加えることが許されていません。自分の知り合いにガラス業者がいる。管理会社から紹介される業者よりも自分で探したい。いろいろな意見もあるかもしれませんが、管理会社から委託されている業者が作業することになります。 管理会社へ連絡する前に証拠を残しましょう。できれば現場の状況を写真に撮ってください。余裕があれば、「○月○日。○○の理由により破損」と記録しておくこともおススメです。管理会社へ連絡する時は、破損した理由や状況などを具体的に伝えてください。どのような内容を話したのか。どんな対応をとられたのか。電話の対話もメモしておくと良いかもしれません。できれば相手の許可を得て録音できればベスト。これらの証拠はガラス交換を終えるまで、なるべくなら退去時まで保管しましょう。賃貸は管理会社とトラブルが起こることもあり、言った言わないの押し問答にならないとも限りません。「うちの管理会社は大丈夫」という時は不要です。
管理会社への連絡が済めば、あとは業者の到着を待ちましょう。それまでの間にガラスが危ない状態なら、新聞紙やタオルなどで破損箇所を軽く覆い、ガムテープを使って留めておきます。業者がサッシを取り外してガラスを交換してくれるため、邪魔にならないよう周辺の荷物を片付けておきましょう。その際に破損したガラスも処分してもらえます。 管理会社へ連絡したら、保険会社を呼ぶように指示されることもあります。破損されたガラスの交換に保険が適用するかどうか。客観的な判断と確認が必要になるため、業者よりも先に保険会社の担当者が訪問する場合も多いです。どのくらい費用が発生するかを計算し、その調査報告を確認してから業者を手配してもらうことになります。業者の訪問日時は直接打合せしますが、希望している日に予約が取れるとが限りません。ガラスの修繕が必要になればそのまま持ち出すこともあり、それだけ時間的なロスもあるでしょう。作業時間がどのくらいかは一概に言えませんが、ガラス交換だけなら30分~1時間程度で完了します。作業の間は立ち会い、交換し終えたらサインして終わりです。

 

③トステムのガラスを交換する費用

トステムのガラスを業者に交換してもらう場合、縦90cm×横90cmの一般的なタイプなら15,000~20,000円必要になります。ガラスの厚さや種類によって金額も増減しますが、ガラス代金+施工や運搬料金が費用に含まれます。ガラスは頑丈に梱包しなければなりません。また、大きければ1人で運ぶことが難しいため、2人以上の人件費が発生することもあります。細かいところで言うと、トラックのガソリン代も経費に含まれます。破損した時間が夜間である場合、追加料金を請求されることもあるかもしれません。そのため見積もりを出してもらってから作業をお願いしましょう。ガラスの状態を確認してから材料を揃え作業する場合は、出張料が発生する可能性もあります。
賃貸のガラスとして考えられる種類は、引き違い窓・引き違いテラスが多いでしょう。面格子付きルーバー窓や出窓も使われたりしますが、リビングや寝室のガラスを交換するとしたら引き違い窓・引き違いテラス用で、交換費用に含まれる業者の工賃が料金を左右します。

 

④賃貸のガラス交換は誰が負担するの?

賃貸住宅の場合、破損した原因によって費用負担の対象が変わってきます。ただ、オーナーや管理会社の方針によって当てはまらないこともあります。

4.1管理会社やオーナー側が負担する場合

管理会社やオーナーには、物件へ住んでもらうために環境を整える義務があります。そのため建物の使用に関わる修繕に対し、居住者に過失がない場合に限り、ガラス交換の費用を負担しなければなりません。つまり居住者が意図的に破損させたかどうかで違ってきます。居住者の意思に関係なく破損する例としては、台風や竜巻・地震・豪雪などの自然災害が挙げられるでしょう。自然災害は人が起こせるものではなく、管理会社やオーナーの責任とも言えません。では、誰が支払うことになるのか?これらは管理会社やオーナーの加入している火災保険で対応されます。ただ、居住者にもその部屋を管理する義務が生じるため、台風の風が強いにも関わらず窓を開けっ放しにしていた場合は、管理義務を怠ったと見なされ折半になるかもしれません。
空き巣に侵入され窓ガラスを割られた時も、居住者の責任にはなりません。割られたガラスの交換費用は、管理会社またはオーナーの負担になります。自然災害ではありませんが、熱割れや錆割れも自然現象に含まれるため居住者負担にはならないでしょう。

4.2居住者側が負担する場合

居住者に過失のあるケースは、生活している時の態度にあります。部屋の中でゴルフや野球のすぶりをして割った。子供が遊んでぶつけた。窓ガラス付近に家具を置いており、模様替えの際に誤って傷をつけた。これらの認められない行為や注意しなければならない行動の結果、ガラスを破損させてしまったとしたら、間違いなく居住者の負担になります。模様替えのケースや子供の行動が、「ガラスを割ってやろう」と思って起こしたことではなくても、ガラスの割れる可能性を見過ごした落ち度と言えるかもしれません。個人賠償責任保険などへ加入していれば、そこから費用を捻出できる可能性も高いでしょう。
費用負担を避けるために誤魔化すのは辞めてください。亀裂が入っている程度なら…。というシュチュエーションもありますが、熱割れ以外のヒビはぶつけた地点に力が加わり、その場所から亀裂が広がります。熱割れはサッシの端からヒビ割れが起こるため、確認した瞬間にどちらかすぐ判別できます。自己負担でガラス交換しなければならない場合も、管理会社へ連絡する工程は変わりません。そのあと管理会社から業者の紹介を受けることになります。 引っ越し業者が荷物の搬入や搬出をする作業も含まれます。居住者がガラスに傷をつけたわけではありませんが、交換する際の負担は管理会社やオーナー側にありません。運送業者貨物賠償責任保険によって業者が責任を負うことになり、居住者の負担にもならないでしょう。その点は管理会社から引っ越し業者へ請求してもらってください。管理会社は引っ越し作業中もほとんど立ち会うことがなく、破損させた原因が業者かどうかも確かめられません。業者が否定すれば居住者の責任問題に発展するので、ここでも写真と記録は残しておきましょう。その上で管理会社へ連絡し、現場へ足を運んでもらっても良いかもしれません。特に春先の忙しい時期は学生アルバイトも多く、状況や責任の所在が曖昧になる恐れもあります。引っ越し業者が加入している保険内容を確認し、しっかりとした対応を求めてください。

4.3料金を支払う方法

仮に居住者の過失でガラス交換の費用を負担するにしても、今すぐ支払うことが難しいなら管理会社へ相談しましょう。あとから現金で支払う方法もあります。その時は領収書を忘れないように受け取り保管してください。退去時に敷金から差し引かれないための証拠になります。手持ちがなければ敷金から引いてもらう選択もありますが、いずれにしても管理会社との話し合いになるでしょう。
保険が適用される場合は先に料金を支払い、そのあと保険会社から還付されるパターン。もしくは業者から保険会社へ請求するパターンもあります。どちらを採用するかは管理会社や業者と相談になりますが、必要な書類を作って提出する手続きをしなければなりません。管理会社がほとんどすべてを代行し、最後にサインだけ行う場合もあります。

 

⑤賃貸のガラス交換時に起こるトラブル

国土交通省は退去費用に関するガイドラインを設けています。それによれば普通の生活で劣化しているなら、賃貸物件の原状回復における修繕費負担は管理会社やオーナー側の義務です。ただ、これらは優良な業者によって守られていることであり、場合によっては熱割れよる亀裂の修復費用を退去時に請求してくるケースも見られます。ガラス交換をする時に管理会社が費用を負担しますが、敷金から差し引かれたり、別途支払いを要求されたりするでしょう。こういうトラブルが起こった際は、ガラス交換時の写真や記録を証拠として活用してください。「揉めたくない」「巻き込まれたくない」という気持ちを持つ人もいますが、トステムの引き違いテラス用窓ガラスであれば、40,000円以上の負担が発生する可能性もあります。熱割れを貸主負担と認識していない人。わかっていながら請求する人などさまざまですが、熱割れは居住者負担にならないことを話しましょう。 居住者側と管理会社側の言い分が異なる場合は、双方の話し合いによって解決を試みます。それでも解決しない場合は、法的な措置で対応することになるかもしれません。熱割れが原因でガラスを交換し、その修繕費用を敷金から引かれているなら、敷金返還請求少額訴訟を起こすこともできます。「手続きが面倒」「そこまでやりたくない」という人もいますが、居住者側にも自分の意見を主張する権利が与えられています。納得いかないのであれば、検討すべき手段の1つと言えるでしょう。

 

まとめ 賃貸のガラス交換も無料になるケースがある

賃貸物件にトステムのガラスを使っていても、無料で交換してもらえる場合があります。高そうだからこのままで良い。退去時に請求されそう。そう諦めてしまいがちですが、ヒビの原因が熱割れなら居住者の負担にはなりません。ワイヤー入りガラスの錆割れも対象になります。もちろん故意に破損させれば負担することになりますが、ガラス交換を連絡する際にきちんと説明しましょう。気づいた時点で連絡し、なるべく早めに交換してください。賃貸における原状回復の義務は管理会社とオーナーにありますが、居住者の協力が必要不可欠になります。交換手続きは賃貸ならではの複雑さも見られますが、破損箇所が広がる前に対応しておきましょう。

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