ペアガラスに入れ替えて結露の防止対策をしよう

冬場になると窓ガラスに水滴がつく結露に悩まされますね。
窓ガラスのパッキン部分や、水浸しになった窓ガラスにカーテンが、接触してカビが生えたて困ったことはありませんか?

結露の防止には、ペアガラスに入れ替えると良いと聞いたことがあるかもしれません。
一口にペアガラスといっても、ガラス種類や施工方法によって、同じ結露防止に効果的なペアガラスでも差が、出てくることがあるのはご存じでしょうか?

またペアガラスに入れ替えたけれども、結露が発生してしまったというケースもあるため、まずは、ペアガラスの特徴や効果から、結露の防止対策についてを調べてみましょう。

①ペアガラスの特徴

ペアガラスの特徴は、ガラスを2枚合わせて製作し、ひとつの窓ガラスとして構成されています。2枚のガラス板は、ぴったり合わさっているのではなくガラスの間に空間があり、空気の中間層を作ることで、真夏や真冬に伴う室内外の急激な気温の変化を緩和できる仕組みになっているのが特徴です。

ペアガラスにある空気の中間層は、乾燥剤で湿度を取り除いた乾いた空気または、アルゴンガスなどを投入して、常に一定の環境を保つようにできていることから、密閉されたこの空気の中間層に厚みがあるほど、室内外の気温差に影響を受けにくい仕様が、強化されより効果を発揮するようになっています。

ペアガラスは複層ガラスはどう違うの?

一般的にペアガラスと言われている窓ガラスは「複層ガラス」とも言われいます。
ペアガラスも複層ガラスのどちらも、ひとつの窓に設置するガラスを2重にしている、特殊な窓ガラスのことで、普通の1枚板の窓ガラスのことを「一層ガラス」と言い、2枚以上の窓ガラスは「複層ガラス」と言われています。

厳密に言うと「ペアガラス」という名称は、旭ガラスで商標登録された商品名です。「ペアグラス」「ぺヤガラス」も同様に商標登録されています。

ペアガラスの効果

窓ガラスを2重にしているペアガラスは、防音効果もありそうですね。しかし、ペアガラスは、防音対策にそれほど適していおらずたいした効果が、期待できないでしょう。

ペガガラスに期待できる効果は、極端な気温差の影響を受けないように、2枚のガラスの間にある中間層によって、主に遮熱や断熱に適しています。
さまざまな効果については、使用するガラスの種類や厚み施工方法などにもよりますが、一層ガラスの窓ガラスでは、なし得ない特徴を発揮できる仕様の窓ガラスです。

その他にペアガラスは、結露の防止対策に役立つと多く知られていますが、結露について原因と対策を詳しく知ることで、これからペアガラスに入れ替えを検討する参考になるようにみてみましょう。

②ペアガラスに入れ替えて結露の防止対策

窓ガラスにできる結露は、なぜできるのでしょうか?
結露の季節は、冬をイメージしやすいですが、真夏でも冷たい飲み物とガラスのコップに注いだら、しばらくすると結露で、コップの周りが水浸しになりますね。その他には、お風呂ばでも、締め切ったままにしておくと翌朝まで、窓ガラス以外に壁面や床も結露で水浸しになっていまします。

飲み物はコースターでしのげますが、窓ガラスの結露は、放置してしまうと水の溜まった部分にゴミや埃が、付着してカビやダニの発生を促しとても不衛生です。そういった微生物の発生を避けるためにも、結露の水分を拭き取り乾燥させることが大切になります。

結露ができる原因

結露ができる原因は、空気中の水分量が、影響して発生するものです。
普段は、水蒸気として空気中に存在しているため水分量が、保たれています。その水蒸気は、雨でも降らない限りは、目にすることがないでしょう。

その空気の中に含有できる水分量は、限界が決まっており限界の含有量を超えてしまうと、水蒸気の水分が、目に見える液体となって現れます。

空気の中に水分を含有できる量は、気温が下がるほど少なくなってきて、溢れ出すことになり目に見えないはずの水蒸気が、水滴になるわけです。窓ガラスにできる結露は、室内と室外の気温の差によってこの現象が、より大きくなって反映された状態のことです。

結露の防止対策

結露の防止に、最も適しているのは換気です。窓を開けて室内の湿気を外に出すことで、水分が蒸発して乾いた環境を作り出すことで、結露を防げます。

しかし、真冬の寒い時に一晩経てば翌朝には、窓辺が結露で水に足しになっていましますね。とくに新しい住宅では機密性が高くなっていることから、古い木造住宅に比べると、より結露しやすい状態が、作られやすい環境となっています。

それでは、簡単に結露を防止する方法はないのでしょうか?
現状の室内環境から窓ガラスそのまま利用して、結露を防止するには、「結露防止シート」を使用する方法が、効果的です。この方法は「結露防止シート」を貼ることで、窓ガラスに一枚の層を作りだし、ガラスの温度が、急激に冷えることを防いでくれます。その結果、結露が発生しにくい状態を作り出してくれます。

「結露防止シート」より、結露の防止を発揮できるのは、やはりペアガラスに入れ替えることです。ただし「結露防止シート」もペアガラスも限界を超えると結露してしまうため、あくあまでも結露の防止対策として捉えたほうが、良いでしょう。

③ペアガラスで結露防止シートは使える?

結露の防止にペアガラスが、もっとも適しているならペアガラスに結露防止シートを貼ってしまえば、完璧ではないかと思いませんか?

ペアガラスには、結露防止シートだけではなく、飛散防止シートや目隠し用のミラーフィルムなど、基本的にシートやフィルムを貼り付けることは、推奨されていません。

なぜなら、ペアガラスは一般の窓ガラスに使用されるフロートガラスと異なり、特殊な仕様で、金属が含まれています。空気やアルゴンガスの中間層で乾燥した内部環境が、シートやフィルムを貼ることで、ガラス自体の温度を上げて「熱割れ」を招いてしまうからです。

ペアガラス専用のシート類も販売されているため、目隠しや紫外線対策などで検討する場合は、ペアガラスに使えるものを使用しましょう。

④ペアガラスにしても内部で結露が発生する?

よほどのことがない限り、ペアガラスで結露が発生するこはないと考えられますが、絶対に結露が発生しないわけでもありません。

ペアガラスは、表面の結露ではなく2枚に合わさったペアガラスの内部で結露が発生することが、まれに起こります。気づくとなぜかペアガラスの中が水滴で曇っているけれど手で触れてみても表面は乾いてい状態であれば、とくに結露ではないと思ってしまいがちですね。

この状態は、内部結露という現象でペアガラスにみられる特殊な結露です。外から窓ガラスの中を拭き取れないで水分が、溜まっていく困った現象なので、この内部結露について対処方法を調べて見ましょう。

内部結露とはどんな状態のこと?

ペアガラスの中間層にできる曇りや水滴の発生を内部結露と言います。
この内部結露は、ペアガラスの中間層に湿気が入り込んだ状態で、大きく割れやヒビがあれば、わかりやすいのですが、ガラス自体の破損がなくてももサッシとガラスの間に隙間が、できた場合に、内部結露が発生します。

これは、はじめの施工の精度によるものか長年の使用による密閉素材に使われれいるシール材が、劣化することによって起こるため、内部結露は発生するようになったらペアガラスを新しく入れ替えしなければいけない状態です。
地震などで、窓枠に歪みが生じれば、気づかないうちにペアガラスにも影響がでてきます。

ペアガラスの内部結露のを防ぐ方法

ペアガラスが、結露しない状態でも雨によりサッシに水が溜まることがあります。その水分が、太陽の日差しにより温められて温度が高くなくことによって、ペアガラスを2枚合わせて密閉するために使用しているシール材の劣化を招くことがわかっています。

そのため、サッシにみずが溜まっているよう場合は、こまめに拭き取るようにしましょう。
ペアガラスは、2枚のガラス板を加工して製作するためその構造から考えても寿命のある窓ガラスと言えます。日頃の手入れ次第で、ペアガラス長持ちさせることもできるため、寿命が長くできれば、経年劣化を遅らせて内部結露の発生も防ぐことにも繋がりますね。

⑤内部結露によるペアガラスの交換は保証される

ペアガラスは、一般の窓ガラスに比べて高価になります。せっかくペアガラスに替えても、内部結露が、発生してしまうと新しいペアガラスに入れ替えるしか対処できないのが現状です。

内部結露は、そのまま放置してしまうと水槽のように窓ガラスに水が溜まってきます。そして、湿度が高くなり雑菌の宝庫になり兼ねないことからも、できるだけ早く新しいペアガラスに入れ替えをしましょう。すでに設置されているペアガラスを新しいペアガラスに入れ替える作業は、一層ガラスからペアガラスにするよりも簡単です。

ペアガラスの修理や交換には、まずメーカー保証を確認してみましょう。ペアガラスの保証期間は短くて6年、長くて10年までの期間でメーカー保証があります。原因不明の内部結露なら、保証期間中に交換できるため活用しない手はないため、早めの対策にメーカー保証を活用しましょう。

⑥結露の防止にペアガラスのサッシの素材も重要

一層ガラスの窓からペアガラスに入れ替えるときに、既存のサッシをそのまま利用することが多くあります。ペアガラスは結露しにくい構造が特徴であるものの、サッシがアルミの金属製のままだとサッシ部分に結露が、発生することもあります。

サッシ部分が結露したことによって、水が溜まるとペアガラスの劣化を早める原因にもなるため、ペアガラスを使用する際にサッシの素材も気を使いたいものです。

ペアガラスのサッシに敵している素材は、樹脂製のサッシです。アルミ製のサッシより密閉度が高いうえに、断熱効果があり結露しにくい素材となり、寒冷地では多く普及しています。ただし、樹脂製のサッシは紫外線に弱く、耐久性はアルミ製のサッシに劣ることや、価格が高いというデメリットもあります。

その耐久性に関しては、サッシに厚みをもたせて強度を増したり、紫外線防止の塗料を使用して解消できることからもサッシの結露が、気になるという場合には、樹脂製のサッシを検討してみる価値があるので、検討してみてはいかがでしょうか。

⑦エコガラスのLow-Eペアガラスで結露を防止する

結露の防止対策におすすめのペアガラスの種類に「Low-Eペアガラス」があります。
Low-Eペアガラスとは、アメリカ「AGC」の登録商標で、国内では「日本板硝子」「セントラル硝子」が、製造販売しています。

「Low-Eペアガラス」とは、通常のペアガラスに、Low-E(特殊金属膜)をコーティングしているため、太陽の日射エネルギーを効率的に取り入れることで、冷気を遮断して断熱性を高めている高性能な窓ガラスの種類です。

そのためLow-Eペアガラスには、通常のペアガラスよりも結露の防止効果も期待でき、コーティングは、ペアガラスの外側では「遮熱効果」内側に使用すると「断熱効果」を発揮します。結露の防止対策でペアガラスに入れ替えるには、ガラスの種類も考慮することが大切ですね。

⑧真空ガラスに入れ替えて結露を防止する

ペアガラスの中でも、高断熱効果に優れた「真空ガラス」のペアガラスがあります。
2枚のガラスの空気の層を真空状態したペアガラスは、今まで以上にペアガラスの特徴を際立たせ、断熱効果のみならず、結露の大幅な防止に強い日差しを軽減したり、紫外線を抑えたりと、真空ガラスならではの効果が、期待できるところが特徴です。

ペアガラスをより高性能な窓ガラスへと進化させた真空ガラスのペアガラスは、熱伝導率を減少されることにより、冷暖房の使用率を下げて省エネ効果も抜群といえるでしょう。

真空ガラス一般的なペアガラスの違い

一般的なペアガラスは、中間層が真空で製作されることはありませんが、真空ガラスは「日本硝子」と「シドニー大学」の共同開発によってできたペアガラスで、主な商品に「スペーシア」「クリアFit」が、を製作しています。

ペアガラスの中間層を真空にすることで、3種類の熱の伝わり方である「伝導率・放射率・対流率」を大きくおさえて、よりペアガラスの性能を高められた構造になっています。
真空ガラスのペアガラスは、結露の防止対策に効果を高めているため期待できるガラス素材です。

真空ガラスに入れ替える方法

真空ガラスのペアガラスは、一般的なペアガラスにある中間層の幅を狭めることに成功しており、一層の窓ガラスから真空ガラスのペアガラスに入れ替える方法に、既存のサッシをそのまま利用できるといった特徴があります。

いままでの、アタッチメントを追加して設置するペアガラスのように、網戸を取り替える必要もなく、窓ガラスの部分だけの入れ替えで済む利点は、ありがたいですね。
他のペアガラスより高性能位な品質からも高価になりがちですが、ペアガラスの設置場所に合わせて、真空ガラスを選択してみることもおすすめします。

まとめ

結露の防止対策とペアガラスに入れ替える方法などを提案してみました。
一層ガラスの窓であっても、結露防止シートを貼ってみたり換気を充分にしたり、それなりに結露の防止ができますね。もちろん、ペアガラスに入れ替えるほうが、より効果があることもわかりました。

窓をペアガラスに入れ替えることで、結露の防止対策はかなり効果を発揮されますが、ペアガラスには、欠点もあることから寿命による経年劣化や内部結露など不具合が、発生した際には、速やかに新しいペアガラスに入れ替えることが先決です。

ペアガラスの中でも「Low-Eペアガラス」は、エコガラスとして省エネ対策促進に伴った補助金制度も活用できます。そして、これから新しくペアガラスに入れ替えるなら、真空ガラスもおすすめです。何よりもガラスに厚みが出なく、既存のサッシをそのまま利用できるところと、断熱効果や結露防止の大幅な改善が見込めるペアガラスです。

結露の防止対策として新しく、ペラガラスに入れ替えるのであれば、Low-Eペアガラスや真空ガラスのペアガラスを検討してみては、いかがでしょうか。

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