お風呂のドア、ガラスが割れたら

お風呂のドア、意識して見たことってあるでしょうか。よく見てみると、お風呂のドアってガラスの部分がとても多いんですよ。明かりがついているかどうかを分かるかどうかを外見から見て分かるようにしていることも理由のひとつですね。でも、このドアのガラスって意外と簡単に壊れたりするんですね。
扉にはガラスがはめ込まれていることはよくありますが、とくにお風呂のドアではガラスが壊れるということが多いものです。例えば、普通の扉だったらわざわざガラスの近くで何かをするということは無いですが、お風呂の場合は狭い空間の中で着替えたり、シャンプーやボディソープのボトルを持っているときに手を滑らせてしまったりということはよくあるものです。しかも、湯気で良く見えない上に滑りやすいという悪い条件が重なっていたりもするんですよね。もしかしたら、ついうっかりと寄りかかってしまい、ミシッ!と音がした。なんて経験のある方もおられるのではないでしょうか。お風呂のドアは入浴中に見られないようにするという意味だけでなく、浴室の湿気を部屋中に拡散させないという大切な役目も果たしているんです。
そのような大切な扉ですから、もしもっていうときのことを考えておくことも大切ではないでしょうか。

お風呂のドアとガラス

お風呂のドアにはガラスが使われている部分がとても多いということは既にお話したことですが、実はガラスな見えていてガラスでは無い場合もあります。ガラスに見えていてガラスで無い場合には樹脂製の板が使われていることが多いのです。なぜ、このような違いが出てくるのかというと、ドアはなんでも同じという訳ではないからです。形や見た目だけでなく、安全性や耐久性といった面からもその使い方ももっとも相応しいものが選ばれていくのです。それでは、お風呂の扉としてどのようなものが使われているのかということも少し見ていくことに致しましょう。

・引き戸

引き戸は、敷かれたレールの上を水平に移動して開閉するものです。襖や障子のような動き方をするものだと思って頂けるとわかり易いでしょうか。扉の中心部などにフレームが入っている場合には樹脂製の板が使われていることが多くあり、四角形のワンピースタイプのものには、ガラスが使われる傾向が高くなっています。

・開き戸

マンションのドアと同じ動き方をします。右からあけるものや左からあけるものが選べるというのも人気のある要因でしょうか。ドアノブがあるか、レバーがついていてこれで開閉ができるようになっています。樹脂製の板よりもガラスが使われる場合の方が多いことが特徴ともいえます。

・折れ戸

扉そのものが、2つないし3つに折りたたむことが出来るものです。日本国内では2つ折れタイプに主流になっています。また、開閉する方向も内開きや外きがあります。扉を折りたたむ構造にすることで、開閉のときに邪魔にならないようにしているのです。2つ折りで浴室へと向かって開くタイプがもっとも多くみられ、上下左右に4枚の樹脂製の板がはめ込まれているものが最も使われています。

扉の素材の特性

先程も少し触れたのですが、樹脂製の板とガラスの2種を必要な状態によって使い分けてお風呂のドアは選ばれています。では今度は各々の材質としての特徴という面から考えてみましょう。

・樹脂製の板

樹脂製の板は割れにくいということが最も特徴的です。また、軽いことで加工しやすいし水切れが良いのです。価格的にも安価であるということも特徴としてあげられるでしょう。

・ガラス

樹脂製の板にはない高級感があります。透明感もありこだわりをもって浴室を設計するときなはこのガラスを選ばれることも多いようです。安全性を高めるために、強化されたガラスを使用すると安全面では安心ですが、価格的には高くなってしまいます。 一見したところでは、樹脂製の板なのかガラスなのかの判断が付きにくいという場合は扉のタイプからある程度の判断をすることも出来ます。
開き戸であれば、ガラス・折れ戸や引き戸であれば樹脂製の板が使われていることが大半です。
また、指先で弾いたときの音でも判別は可能です。樹脂製の板であれば、ブラスチックの塊を弾いたときのように低く響かない音ですが、ガラスの場合は陶器などを弾いたときのように高く跳ね上がるような音が聞こえます。
タイプをみて、更に音で判別すれば更に確実な判断となることでしょう。

素人でも修理できる?

お風呂の扉が壊れてしまったというとき果たして素人でも修理は出来るのでしょうか。結果から言えば、十分可能です。
お風呂の扉には多くの場合、非常時の取り外し方法が表示されています。多くの場合はステッカーで貼ってありますのでそれに沿って行えばまず問題は有りません。
扉を取り外し、フレームに新しいパーツをセットして元通りに填める。大まかにはこのような感じになります。では、具体的な作業の進め方を見ていくことと致しましょう。

・作業の手順

まず、交換するパーツとドライバーを用意します。怪我の防止やすべり止めの為に作業用の手袋があると更に安心です。
最初に扉を取り外します。扉にあるレールやその付帯する部品、ネジなどを外して無くさないように区別して安全なところに保管します。
換気用の枠やフレームを外して、割れたところを取り外します。
新しい樹脂板やガラスをはめ込んだら、外してきたのと逆の順番に取り付けていきます。外したところで汚れなどがあれば先に洗っておくと組み立ててから洗うよりも、楽ですし何と言っても細かいところまで綺麗になります。
組立終わったら、浴室へと持って行って取り付ければ終了です。思っていたよりも簡単だと思われたのではないでしょうか。
簡単そうに見える作業ですが、注意しておくところも有ります。
①けがの内容に周囲を片づけてから行う。
②交換用のパーツは事前に準備しておく。特に純正品などでない場合はサイズを確認しておいて購入時にホームセンターのサービスコーナーなどでカットして貰っておくと良いでしょう。
③組み立て・交換作業そのものはとくに難しいものではありませんが、交換後の組み立てや取付のときに弛みやゆがみがでてしまうと、水漏れなどを引き起こすこともあるのでしっかりと取付ましょう。
④扉の取り外しや取付は、大人2人以上をおこなってくたさい。限られたスペースの中で、扉を取り扱うと思っていたよりも大きく後したり壁にぶつけて破損させたりということが起きないようにするためです。
⑤交換パーツが見つけれない場合や、作業が大変と感じるようなら、専門業者へ頼むというのが正解でしょう。

修理して貰うとき、どれくらいかかるの?

修理を依頼するとなった場合、一番最初に気になってくるのはなんといっても費用ですよね。では、どのくらいを考えておけば良いのかを目安としてお話しておきましょう。材質だけでなく、地域性や特殊作業が必要な場合もありますので実際に依頼するときには必ず見積をして貰いましょう。

・透明ガラスの場合

透明ガラスの場合は、40センチ四方で、15,000円~20,000円位になります。もっと大きな90センチ四方ですと、18,000円~25,000円、最大の90センチ・180センチになると25,000円~30,000円当たりが相場です。

・曇りガラスの場合

・曇りガラスの場合は透明ガラスと大差ありません。40センチ四方で、15,000円~22,000円位になります。次の90センチ四方ですと、18,000円~22,000円、最大の90センチ・180センチの場合、27,000円~33,000円当たりが相場になります。

・樹脂板の場合

樹脂板の場合は次のようになります。40センチ四方で、16,000円~18,000円位です。やや大きな90センチ四方ですと、18,000円~20,000円となり、最も大きい90センチ・180センチの場合、28,000円~30,000円程度でしょう。
せっかく業者さんに来て貰うのですから他の気になるところなども併せてみて貰うのも良いかも知れませんね。

緊急の場合の応急方法

お風呂の扉、ガラスなどが割れたりした場合、そのままにしておくことなんてできませんよね。でも、すぐに修理業者さんも手配出来ないし自分で修理しようとか思ってみたものの少し不安があるという場合は応急処置をしておかなければなりません。
でも突然起きたことですから何をどうしたらよいのかわからないという方もおられるでしょう。では、そんなときの応急対処の方法をここでお話致しましょう。
用意するものは、養生テープとプラスチック製の板です。修理の範囲が狭ければ、下敷きなどでも十分代用できますし一時的にということですから、クリアファイルでなんとかなるでしょう。もし、ご家庭にアクリル板などがあれば更に心強いです。
テープはガムテープだと防水性がないことと、綺麗に剥がせないので不向きです。布テープで代用可能ではありますが、価格的にも養生テープが一番適しています。

・作業方法

先ず、割れた位置と大きさを確認しましょう。その大きさよりも少し大きめの下敷きなどを浴室の方からあてます。必ず、浴室の方からあててください。軽く仮止めし、場所を確認してから下敷きとドアパネルの間に空間が出来ないように全体をテープで貼っていきます。
全体を貼り終わったら、今度は反対側、つまり脱衣所の方から全体を覆うようにテープを貼ります。しっかりと貼り終わったら、確認の為に扉を閉めて、浴室の方からシャワーなどを使って水をかけます。この時に水が漏れたり、しみだしたりしていなければ完了です。もし、少しの間そのまま使うことになるのであれば、防水スプレーを軽く振っておいても良いでしょう。

・注意するところ

特に注意しておいて頂きたいのは、割れている部分よりも広い面積で当て板をすることです。狭い範囲なら下敷きやクリアファイルでも良いのですが、それ以上の場合はやはりアクリル板などが必要になります。
また、ヒビが入っていた場合は更に注意が必要です。ヒビはそこからちょっとした衝撃で全体へと広がっていくので、絶対に応急処置が必要です。ヒビだけであっても、先ずテープで補強しておくことは最低でもしておくべきでしょう。そうしてから、どのように修理していくかを考えるべきです。
もし、何かをぶつけて扉のガラスを割ってしまったのであれば、今度はその原因も排除しておきましょう。同じようなことを何度も繰り返さない為にも、近くに落下や転倒しそうなものがないか確認してそれらが合った場合は遠ざけておくべきでしょう。

普段からしておくと良いこと

もしもの場合に修理をしようとしたときに、テープが張りつかないということがたまにあります。これは、ガラスの表面に汚れが溜まっててそれが粘着面に貼りつきがしきれなくてしまうことで発生します。ですから、普段からこの汚れが付かないようにしておくともしもという場合にもあわてなくて済むでしょう。
お風呂の扉の浴室面の汚れが取りにくい原因は、カビの根が発生していることが一番の原因です。ですからこのカビの根を普段から取り除いておくことをしておけば安心でしょう。
カビですから普通に水洗いしても落ちないし、カビの根はしつこいものです。ここではその駆除できる洗い方も御説明しておきましょう。

・カビ根の排除

カビ根を排除するには、洗剤などではなく専用のカビ除去剤を使用します。
まず、40度くらいのお湯を扉全体にかれます。40度というのは目安ですが、普段のお風呂に入っている温度と考えると良いでしょう。
カビ除去剤をかける前に窓を開けるなどして、喚起を良くしておきましょう。換気扇があれば、それも回しておきます。
炊事用の手袋をしてから、カビ除去剤をしっかりと吹き付けます。吹き付けた後は、30分程度放置してしっかりと薬剤を浸透させます。このときに、上からラップなどを貼っておくとさらに効果的です。
30分が過ぎたら、たわしなどで円を描くように全体をこすります。細かい場所などは使い古した歯ブラシなどでこすって汚れを落とします。綺麗になったら、水をかけて洗い流します。
大切なことは、洗い流した状態のままにしないことです。乾いたタオルやぞうきんでしっかりと水気を拭き取りましょう。こうすることでカビの再発生を防止することもできます。
こうした掃除も普段からしておくと、扉の小さなヒビなどを早期に発見することもできて、もしもという事態になる前に手が打てるというメリットもあります。

まとめ

毎日使うお風呂場だからこそ、扉のガラスが割れるなどということなにったら慌ててしまうことでしょう。
もしもそのようなことになっても、慌てななくてよいように応急処置の方法や業者さんにお願いする修理、自分でやってみる修理についてもお話してまいりました。また、そんなことも踏まえて普段からしておくとよい清掃も一部ご紹介させて頂きました。
普段使っているものは、いつも使えるようになっていることが当たり前のように感じるものです。しんしそれが急に何かが起こってしまったら・・・。そういったことも絶対に起こりえないものではないと思い、何がしかの準備を考えておくということも大切なのではないでしょうか。

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