お風呂のドアのガラスの修理・交換方法について
この記事では、お風呂のドアのガラスにヒビが入ってしまったり、割れてしまった時の対処法についてご説明します。
浴室はせまい空間に色々なものがあるため、ドアガラスを割ってしまう原因がたくさんあります。そのため、浴室のドアガラスをうっかり割ってしまうこともあるのではないでしょうか。
特に、シャワーヘッドや風呂おけを取り落としてドアガラスに直撃し、割れてしまったという経験をお持ちの方もいると思います。また、お掃除中に、掃除道具がガラスにあたって割れてしまったとか、中には、滑って転んでガラスを割ってしまったなど、原因はさまざまあると思います。
ただし、浴室は裸で滞在する場所のため、割れてしまったドアガラスをそのままにしておくのは非常に危険です。また、水が脱衣所を濡らしてしまうと困りますよね。できるだけ早く新しいものに交換したいものです。
ここでは、自力で浴室のドアガラスを交換可能かどうか、交換できない場合はどうすればいいのかを解説していきたいと思います。
1、浴室のドアの種類は3種類
お風呂の浴室ドアといっても色々な種類があります。今から新しくお風呂のドアを設置したり、交換しようと考えている人にとっても参考になると思います。ここでは大きく3タイプのドアを紹介しておきます。
1-1開き戸タイプ
家の玄関や部屋の扉と同じように、ドアノブをひねって開ける蝶番で固定されたタイプのドアです。このタイプのほとんどのドアには、ガラスが使われています。開き戸というのは、一般的なドアで多く使用されている開き方です。皆さんの家のリビングや玄関などが開き戸になっている家庭も多いのではないでしょうか。浴室の扉というのは、気密性が高いようにピッタリ作られているので、開ける時に多少の力がいります。でも、開き戸タイプなら、ノブに手をかけて押せば開くので、力の弱い子供やお年寄りでも簡単に開けることが可能です。レバータイプのドアノブもありますから、無理な力がいりませんので人気が高いです。 しかし、設置する際に注意しなければならない事があります。それは、開き戸にした場合、開いた扉がかなりのスペースを取ってしまいます。ガバッと大きく開くので、浴室側、脱衣所側、それぞれのスペースをしっかりと確保できるのかを確認しておきましょう。
脱衣所には意外と物が多く、浴室側に向けて扉が開くように設置したいと思われるかもしれませんね。しかし、浴室側に向けて扉が開く場合、もし、浴室で人が倒れてしまった時に、扉が人にぶつかってしまい、救出が困難になるケースもあるのです。万が一のことを考慮して、開き戸にする際は、十分なスペースを確認した上で、なるべく脱衣側に開くように設置しましょう。
1-2引き戸タイプ
窓やふすまのようにレールを滑って開閉するタイプの浴室ドアです。ガラス、樹脂パネルともに使われることがあります。一般的には、1枚のガラスで構成されたタイプの引き戸はガラスが使われており、フレームで分かれた2枚のガラスで構成されたタイプの引き戸には、樹脂パネルが使われていることが多いです。
扉が開くスペースを考慮するなら、引き戸が一番スペースを有効活用できるかもしれませんね。引き戸は開閉の際にスペースを取りませんし、出入り口を広く使えるので浴室、脱衣所に開放感を感じることができると思います。浴室や脱衣所がせまい場合は、引き戸にすれば、スペースを有効に活用できますね。 ただし、開き戸から引き戸へと交換する場合には、かなり工事費用がかかってしまいます。扉の作りそのものが全く違うので、引き戸の引き込みスペースを作ることになりますから、壁を大きく改造しなければなりません。また、浴室扉の位置によっては引き戸の引き込みスペースを確保できず、引き戸に交換する事はできない場合もあります。この点は、しっかりとリフォーム業者さんに相談して下さいね。
1-3折れ戸タイプ
ドア自体が蛇腹のように折れて開くタイプのドアです。二つ折れ、三つ折れなどがあり、二つ折りの折れ戸が一般的と思います。ドアの開閉方向は内開き、外開きなどさまざまですが、一般的には特別な理由がない限り、浴室側に向かって開く折れ戸が設置されています。二つ折りの折れ戸では左右上下で合計4枚のドアパネルがはめられていますが、主に軽量な「樹脂パネル」が使われているのが一般的です。
浴室に折れ戸が使用されているお宅は多いと思います。折れ戸タイプのドアは、引き戸のように扉の引き込みスペースは必要ないので壁側にも設置することができますね。また開き戸のように稼働範囲が広くないので、物が邪魔になりにくいのです。扉の稼働範囲に関して言えば、扉の真ん中が折れるので開き戸の半分で済みますね。 しかし、折れ戸タイプのドアにも、弱点があります。それは、折れ戸タイプのドアはその開き方が特殊なこともあり、他の扉に比べて、故障するケースが多くあるということです。また、開閉には多少の力が必要なのでお年寄りや子供には開けにくい扉かもしれませんね。さらに、レールの隙間に手が入りにくいので、どうしてもお掃除がしにくい構造になってしまうことです。お掃除が苦手な人にとっては、折れ戸は注意かもしれませんね。
2、浴室のドアは、ガラスかプラスチックか?
浴室のドアガラスが割れてしまったら、まずは素材をチェックして下さい。割れてしまった浴室のドアガラスを交換できるかどうかは、浴室ドアの種類によって異なります。確認しておきたいのは、そのドアガラスが、本当にガラス製なのか、それともガラス風の樹脂パネルなのかどうかです。ドアによって使われている素材が異なるのは形状や安全性による問題があるためで、主に、ドアの種類から素材を判断することもできます。一般に使われているお風呂のドアの素材を調べてみました。
2-1ガラス製でできているを
本物のガラスで作られたドアは、透明感が高く、高級感があります。またガラスは非常に寿命が長くて、どんなに水に濡れ続けても劣化しづらいという特性があります。古い日本の住宅では、ガラス製の浴室ドアが一般的です。 浴室のドアでは曇りガラスや強化ガラスが使用される場合もありますが、強化ガラスになると、取り付けや交換コストがかかります。また、ガラスは樹脂パネルに比べても全体的に高価なものが多くなっています。高いデザイン性をもちますが、強化ガラスでないかぎり、強度は低いので、取り扱いには十分な注意が必要になってきます。
2-2ガラス風樹脂パネルでできている
ガラスのように見える樹脂製のパネルは、ガラスよりもはるかに軽くて、コストも安いのが特徴です。またガラスに比べると柔軟性があるため、衝撃を受けても割れにくいという利点もあります。ドアガラスに使われている素材が何か、目視で確認できない時には、指先で弾いて音を聞いてみると判別できると思います。ガラスの場合は、マグカップやお皿を弾いた時のように、やや高い音で、澄んだ「キンッ」という音が鳴りますが、樹脂パネルの場合は「バチッ」とプラスチックを弾いたような音が鳴ります。 使われているのが、ガラスなのか、樹脂パネルなのかは、浴室ドアのタイプからも判断することができます。開き戸の場合はガラスが使われている可能性が高く、折れ戸、引き戸の場合は、樹脂パネルが使われている可能性が高いと言えます。樹脂パネルの方がガラスよりも強度が優れていますが、それでも鋭利なものがぶつかったり、変に力が加わると割れてしまうことがあります。
3、割れたドアガラスは自分で修理が出来るのか?
浴室のドアガラスが割れてしまった場合、自分で修理が出来るか、業者に依頼した方がよいかは、ドアやガラスの種類によっても異なります。ドアのガラスが、樹脂パネルの場合と、ガラスの場合の説明をしておきましょう。
3-1ドアの樹脂パネルが割れてしまった場合
浴室のドアに使われているのが、ガラス風の樹脂パネルであるのなら、自力で浴室のドアガラスを交換することができます。ホームセンターなどで購入できる樹脂パネルを用意して、DIYで交換してみましょう。浴室のドアには、ほとんどの場合、「非常時用の取り外し方」というステッカーが貼られていると思いますので、説明通りの手順でドアを取り外してみましょう。それでは、ドアを取り外した後のおおまかな手順を確認していきましょう。
①準備するもの
・ドライバー
・新品のドアガラス(樹脂パネル)
・滑り止めがついた軍手
②浴室のドアガラス修理方法
1.取り外したドアのレールパーツ、ネジキャップなどを外す。
2.フレームを固定しているネジを全て外す。
3.換気口パーツやフレームを外し、割れたガラスパネルを取り外す。
4.新品のガラスパネル(樹脂パネル)をはめる。
5.分解したネジやパーツを組み立てて、ドア枠に設置したら完了。
③修理するときの注意点
落下や怪我を防ぐため、作業時は必ず滑り止めのついた軍手を着用すること。新品のパネルを購入する際、ホームセンターでは購入したガラスや樹脂パネルを希望のサイズにカットしてもらえると思いますので、予め適したサイズをメモして購入に行くこと。浴室のドアガラスの修理はドアを一度分解することで修理が可能となっています。しかし、パネル交換後の組み立てや設置にミスがあると入浴時の水漏れの原因となるので注意が必要です。
また、ドアの取り外しや、運び出しなどでは、落下の危険性もあるため、個人で行う場合には必ず大人二人で行うようにしてください。部品の分解や適したパネルの調達が難しいと感じる場合には、無理な修理を自分で行わずに、修理業者へ依頼するのが安心と言えるでしょう。
3-2ドアのガラスが割れてしまった場合
もしも本物のガラスでできたドアガラスが割れてしまった場合、自力で浴室のドアガラスを交換するのは難しいと考えておいてください。ガラス製のドアは非常に重く、個人で交換するのは危険です。ですから、ガラス製の浴室ドアは修理業者に交換を依頼するのが無難ですが、業者がくるまでお風呂に入れないというのはあまりにも不便ですよね。そこで、当面の安全を確保するための応急処置の方法もご紹介しておきます。
4、修理するまでの応急処置
ドアガラスが割れたとき、真っ先に危険がふりかかるのは、入浴している人自身です。全裸の状態は、鋭利な破片に対して一切防御力がありません。また視力が悪い人にとっては、割れた破片に気づくこともできないかもしれません。ドアガラスが割れることで一番深刻な問題は、危険な破片が浴室や脱衣所内にバラまかれることです。破片で怪我をしてしまう前に、「飛散防止フィルム」をドアガラスに貼っておくとよいかもしれませんね。飛散防止フィルムはガラスに貼っておくことで、割れた際に飛び散らない効果のあるフィルムです。お住いの防犯用としてホームセンターなどで購入できます。本来は、空き巣の窓破りを防ぐためのものですが、怪我防止にも十分役に立つと言えます。
①準備するもの
・耐水性のある養生テープ
・アクリル板や下敷きなど
②割れたドアガラスの応急処置手順
1.割れている場所に浴室側からアクリル板や下敷きをあてる。
2.板とドアパネルにすきまができないように板の全辺を養生テープで留めていく。
3.脱衣所側から割れている場所全体に養生テープを貼る。
4.ドアを閉めた状態で浴室側からシャワーをかけても水が漏れなければ完了。
③注意点
ドアの割れが広がる可能性がある場合はホームセンターなどでアクリル板を購入しましょう。小さなヒビなど、割れが軽度な場合には下敷きやクリアファイルなどの簡易的なものでも代用ができます。
ただし、ヒビは少しの衝撃で広がる可能性があるため、応急処置後は少しでも早く修理ができるように専門業者へ速やかに修理依頼を出しておきましょう。また、応急処置は長く放置すると水漏れの原因となります。修理までに一週間以上の日数がかかる場合などは養生テープを張り替えるなどして、水漏れが起きないように注意してください。その他、ドアガラスを再び割ってしまわないためにもドアの近くには落下しやすいものや、転倒しやすいものを設置しないでおくのが安心です。
5、浴室ドアを選ぶ時の注意点
全面ガラス貼りのものや、特殊な装飾がついているもの、変わった開き方をするものなど、浴室ドアを調べていくと魅力的なものがたくさん見つかると思います。しかし、ドアを選ぶときには、実際に使用する家族のことを考えて、安心安全なものを選びたいですね
5-1使いやすさを考慮する
ドアを選ぶ時は、家族目線で選びましょう。
・子供、お年寄りの使用には問題ないか。
・ドアが開くスペースは確保できているか。
・人の通りを邪魔することはないか。
このように、実際に浴室ドアの位置に立って想像して見ると、より使い勝手のよい浴室ドアを選択できるかもしれませんね。見た目で選んでしまうのもありかもしれませんが、その機能性や日常での使い勝手も考えてみましょう。そうしなければ、せっかくイイものを設置したり、交換したのに、こんなはずではなかったと後悔しないようによく考えてくださいね。
5-2掃除しやすさを考慮する
もう一つ大切なポイントとして掃除のしやすさがあります。浴室ドアは毎日水がかかるものですし、お風呂を使い終わってもしばらくは湿気てしまいますよね。そのため、浴室ドアは家の中でもカビの生えやすいポイントの場所なのです。カビを防ぐためには、定期的な掃除は絶対にかかせません。古い浴室ドアは素材によってカビが発生しやすく、落ちにくいものもあります。また、入り組んだ作りになっている浴室ドアはどうしても隙間が掃除しにくいものです。浴室ドアを交換するときには、カビの生えにくい、掃除がしやすいドアを基準に選ぶとよいですね。
まとめ
浴室のドアガラスは通常の使用であれば突然割れてしまうようなことはありませんが、誤って衝撃を加えたりものをぶつけたりすることで、簡単に割れてしまいます。最後にお風呂のドアガラスが割れた時の対処として大切なポイントをおさらいしで起きましょう。
・浴室のドアガラスの交換は、浴室のドアが樹脂パネルでできている場合は個人でも行うことができる。
・浴室のドアガラスは「ガラス」もしくは「樹脂パネル」の場合がある。
・使われている素材はドアの種類によって違う。
・素材を確認する時は音でも確かめることができる。
・自分で修理するには「ドアの取り外し」「分解」「組み立て」が必要。
・修理が困難な場合は専門業者へ依頼するのがおススメ。
・一時的な応急処置にはアクリル板と養生テープを使用しよう。
以上、お風呂のドアガラスの修理、交換方法について、さまざまな角度からご説明してまいりました。また、今から家を新築しようと考えている方も、どんなお風呂のドアがいいのか参考にしてみて下さいね。あくまでも、これは、ドアガラスが割れてしまった時の対処法ですから、ドアガラスが割れることもなく、安心して快適な毎日を過ごせることが理想ですね。