防犯システムが優れていてもガラスを交換しないと意味がない
人生の中で最大ともいえるのがマイホームを保有することです。ほとんどの人にとって生涯最大の買い物となりますが、だからこそ家をしっかり守り、家の中にある財産もしっかり守り抜きたいものです。つまり、家を買うという目的を達成した今、次なる目標はそれを守りぬくことです。
そして、家には様々な大敵がありますが、その代表格ともいえるのが自然災害と犯罪者です。自然災害はまだ仕方がない部分もありますが、迎え撃つ側の対策次第でどうにかなるケースも多いのが犯罪者です。
今は警備会社との契約を交わして警備システムを導入する家庭も増えていますが、同時に財産を守れる体制に整えるべく、家を構成する各パーツの見直しも重要です。特に犯罪者が出入りすることの多いガラス窓に関しては要注意です。ここでは防犯という観点から見た窓ガラスに関する情報をお届けしますので、今後のために役立ててください。
また、マイホーム所有者だけに限った話ではなく、マンション住まいであっても同様の対策が必要ですし、ひとり暮らしをする方々にとっても重要です。そのため、すべての方が当事者意識を持って向き合ってもらいたい問題でもあります。
①マイホームの防犯の基本的な考え方
長年の夢であったマイホームを手に入れると、安堵の気持ちのみを抱いて過ごしている人もいるかもしれません。しかし、その安堵を付け入るスキとして捉えている輩がいます。それは空き巣や窃盗犯など、いわゆる泥棒です。
単独犯もいますし、グループで活動する窃盗団も存在すると言われる昨今、こうした人々から家や財産を守るためには住む側の防犯意識は非常に重要です。そこで、まずはマイホームの防犯に関する基本的なスタンスから覚えてください。
1.1警備会社のサービスで安心し切ってしまうケース
近年、全国で発生する窃盗事件の中でも民家に不法侵入するケースは数多くあります。そして、その中にはホームセキュリティの契約を警備会社と結んでいる家庭も多くあります。警備会社と契約していれば警報装置なども常備されており、泥棒は避けると考えがちですが、ホームセキュリティを導入すると住民が安心しきってしまうケースが多いため、そこを付け込んでくるのです。
セキュリティシステムが稼働しているため、防犯面は万全だと思って些細な不審点が身の回りで起こっても、きっと大丈夫だろうと理解してしまい、結果として大切な財産を奪われるケースが多いのです。つまり、システムに守られているからきっと大丈夫という安心感こそが大敵なのです。危機感をもって家を守っている人に比べて、やはり安心感を持ってしまっている家庭では、あらゆる面で緩みが生じます。
たとえば窓を開けたまま眠る、見える場所にお財布や預金通帳があるなど、防犯という観点から見ればよくない行為を当たり前にやってしまうことがあるのです。
しかし、このような安心感は本当に危険であり、安心しきっている家だからこそ窃盗に入ろうと考える泥棒もいますので、セキュリティに入ることも重要ですが、そこをゴールとせずにその後もしっかり防犯への意識を高めておきましょう。
1.2泥棒や窃盗グループは金の匂いと侵入方法を見ている
街中を歩いていると様々な人とすれ違い、近所で顔を合わせる人も多いものです。その相手が知り合いのこともあれば、見知らぬ他人である場合もありますが、そこが路上である以上はほとんど気にも留めないものです。しかし、こうして街中を当たり前の顔をして歩きながら獲物を物色する犯罪者が世の中には多数いるという事実をまずは覚えておきましょう。
世の中には様々な種類の犯罪者がいますが、盗みをおこなう犯罪者の場合には衝動的に犯罪に走るわけではなく、計画的であることがほとんどです。犯罪者にとっての目的は犯罪を犯すことではなく金銭を得ることにあるため、成功しなければ意味がないのです。そのため、あらゆる人や家に目を向け、獲物を物色するわけです。
おかしな言い方ですが、犯罪者側から考えればせっかくリスクを冒して家に入ったのに、まったくお金がない家であれば意味がありません。また、家の目の前やすぐそばに交番があればリスクが大きいため避けたくなります。このように犯罪者はお金がありそうで、なおかつ周囲の目をごまかせる家を探しています。
また、防犯意識が低そうな人が住んでいる家を探すものです。このような形で狙っている人間が世の中にはいるわけですから、やはり高いレベルの防犯意識を持ち、自分の家は鉄壁であると思いこませることも重要なのです。また、それらの中ではが窓ガラスへの意識も重要なので、その点も覚えておきたいものです。
1.3ガラスを破るのは躊躇のない強引な窃盗事件も多い
泥棒という生き方をする人々がどのような想いの中で犯罪に走っているかはわかりませんが、今の時代の泥棒は昔よりも大胆不敵になっていると言われています。どういうことかと言えば、堂々としているのです。たとえば昔の常識で言えば家の中に人がいる状態ならば諦めるのが普通でしたが、今は空き巣ではなく強盗という形で堂々と入り込むケースもあります。
さらに、ガラスを割って鍵を開けて侵入する手口は今も昔も変わりませんが、昔は音を立てることを嫌っているのが普通でした。やはりガラスの割れた音で近所にも知られてしまうことを恐れるからです。しかし、今はそのようなことを気にしないで大きな音をたてながら侵入するケースも増えていますん。短時間で勝負すると決めていて、仮に近所に気付かれても110番通報から警察官が到着するまでの間に逃げてしまえば構わないと考えているのです。
このように、ある意味では開き直った犯罪者が多いため、ガラスの戸締りをきちんとおこなっているから大丈夫などとは思わず、ガラスを割られない努力をすることも大切です。幸い、長い年月の中で様々な技術も生まれ、防犯のために役立つアイテムも増えています。その中にはガラスに関する技術や製品も豊富にあります。そのため、これらを今後は導入することを考えて、家を守ってください。
1.4最後は自分たちの取り組みが勝負を決める
ホームセキュリティサービスなどに加入すると、家を守る行為は警備会社に任せておけばいいと考える人もいます。たとえば家の中に警備室を作って警備員が常駐しているというのであれば、そのような発想を持ってもいいのかもしれません。しかし、そうではないのであれば、やはり当事者は自分自身であるという意識を持ちましょう。
たしかにセキュリティサービスに加入すれば何もしないよりは良いですし、警備会社も最大限の努力をして窃盗犯などと向き合ってくれます。しかし、セキュリティが反応して警備会社に通報が向かい、そこから警備員が到着するという流れが一般的で泥棒はその間に逃げてしまうことも多いのです。
だからこそ、自分自身が家に入られる前に諦めさせるような意識を持ちましょう。セキュリティサービスも大切ですが、セキュリティサービスを使わなくてもいいくらいのセキュリティレベルに自分がしてしまえばいいのです。
そのためには窓ガラスを変えることが最初の一歩です。実際すでに窓ガラスを変更している人は世の中に多数いますので、そのあとを追う形で家のセキュリティレベルを向上させるべく、窓ガラスの交換に意識を向けてください。
②ガラスが自宅の防犯レベルを上げる理由
窓ガラスがなぜ自宅の防犯に関係があるのか不思議に思う人もいるかもしれません。しかし、これは大有りです。なぜなら窓ガラスは窃盗犯や空き巣、強盗などにとっての入口だからです。玄関扉は鍵が必ずかかっている上、扉を破るのは時間もかかります。
そのため、犯罪者が狙うのはガラスの窓なのです。だからこそこの場所に高度な技術を持ち込んでおくと、あらゆる犯罪者から家を守れる可能性が高まるのです。ここでは、窓ガラスに固執したほうがいい理由をご紹介します。
2.1割りにくいガラスにあたって時間をかけたくない犯人の心理
ガラスには割れやすい窓と割れにくい窓があります。犯罪者側から言えば割りやすい窓と割りにくい窓があるのです。どちらが厄介な存在かと言えば、当然ながら割りにくい窓です。いくら大胆になっているとはいえ、泥棒は捕まりたくない一心で短時間に作業をおこなって、貴金属などの金目のものを奪って逃げていくケースがほとんどです。
場合によっては1分以内に引き上げると決めている犯罪者までいると言われるほどです。このように短時間に勝負をかけている中で割れにくい窓に遭遇した場合、時間をかけて頑張って開けることに固執はしません。即座に諦めてほかの場所へと向かうのです。
つまり、窓ガラスを変えてしまうことで犯罪者の不法な侵入を許さなくすることもできるのです。家に入られてからセキュリティが反応するという形ではなく、それ以前の段階で文字通り門前払いするためのヒントが窓ガラスの交換というわけです。無論、ガラスと言っても様々なものがありますが、防犯対策を徹底して施している窓ガラスも豊富にあるので、我が家を守るために導入することを検討してみましょう。
また、泥棒は1度失敗した家にはリスクを恐れて近づかなくなると言われますので、今後のことを考えても門前払いにしておくことはとても重要なのです。
2.2ヒビが入っても割れない防犯レベルの優れたガラスの存在
割りやすい窓が何かといえば、1枚ガラスと呼ばれるポピュラーなガラスです。家の窓などに施工され、国内でも多く使用されています。場所によっては1枚ガラスで問題ないのですが、防犯を意識しなければならない箇所には向いていないと言われます。1枚ガラスはいとも簡単に割って穴を開け、内側に手を突っ込んで鍵を開けることができるからです。
そのため、防犯への意識を持つのであれば俗に防犯ガラスなどと呼ばれる強化性の高いガラスを使用したいものです。網入りガラスと呼ばれるものもありますがこれはどちらかと言えば防災用という観点が強いものです。
網が入っているためにガラスが割れにくく、飛び散りにくいということから、台風などで何か物が当たっても内部にいる人々がケガしないようにする商品でもあります。そのため、網さえ入っていれば万全と考える人もいますが、防犯意識を持つからにはその上をゆく強化ガラスに興味を持つことが重要なのです。
防犯ガラスにも様々なタイプがありますが、そのひとつが2枚ガラスと呼ばれるものです。文字通りガラスを2枚重ねたものであり、さらに防犯膜とも呼ばれる特殊な膜でコーティング、もしくはガラスの内側に膜が存在します。
そのため、防犯ガラスは割りにくい上に、仮に割れたとしても膜があるため穴を開けにくいのです。犯罪者としては穴を開けて鍵を内側から開けたいわけですから、いくら割ることができてもさらに穴を開けるのに苦労すればその家に忍び込むことも躊躇してしまうものです。さらに多くの防犯ガラスは外側に向けてわかりやすく防犯ガラスであることが明記されています。
こうした状況から犯罪者としては敬遠しますので、おのずと防犯能力も高まると言われています。無論、最も大切なのは防犯ですが、この防犯ガラスは分厚い構造になっていることから遮音性にも優れ、外部の騒音が中に届きにくい、家の中の音が外に漏れにくいという特性も持っています。そのため、そのほかの部分でもメリットが得られる窓ガラスなので、防犯への意識を高める中で窓ガラスを交換する際には覚えておきたい存在と言えます。
③防犯対策のガラス交換にかかる費用対効果
今あるガラスを防犯ガラスに交換する場合、当然ながら費用は発生します。サイズやガラスの種類、工事内容によって価格は前後しますが、防犯のためにかける先行投資として考えておきたいものです。まずはどの程度の価格がかかるのか把握してみましょう。
3.1ガラス交換にかかる費用の目安
ガラスを防犯ガラスへと交換する場合、選択する防犯ガラスの種類によって金額は異なります。さらに、窓のサイズや防犯ガラスの厚さ、透明度などによっても変わってきます。また、防犯以外にもUVカットなど何かしらの機能を後乗せするのであれば、そのためのコストもかかります。そのため、交換コストは千差万別となっていますが、一般的な相場で言えば1㎡あたり2万円前後から交換することが可能となっています。
もちろん、高額なものを選べば同じサイズでも7万円台にのぼることはあります。また、これ以外に工事費用として1㎡あたり1万円程度の諸経費がかかりますが、今あるガラスの取り外しや処分なども一手に引き受けてくれます。
どの規模で窓ガラス交換をおこなうのかにもよりますが、リーズナブルに終わらせたいのであれば合計で7万円前後で済ませることも可能と言われています。高い耐久性と防犯性を持ったガラスなので、今後のために検討しておきたいものです。
3.2泥棒に盗まれたときの負担と比較したい
防犯ガラスへの交換はコストが発生するものですが、泥棒に入られたときの被害額と比べると軽微な金額とも言えます。もちろん、どの程度の被害が発生するのかと言えば、それはケースバイケースとなりますが、ひどい場合には家にあった財産や金品が根こそぎ持っていかれることもあります。さらにガラスの修理費用なども発生します。
そのような被害が発生して余計なお金が出ていくよりは、最初から防犯ガラスにしておいたほうがリーズナブルです。また、あとから交換するのも良いのですが、仮にこれから家を建てるということであれば、その時点で防犯ガラスを採用しておくことも考えておきたいものです。
さらに戸建て住宅の場合にはこうした防犯意識を持っていても集合住宅の場合にはそれがないケースもあります。しかし、集合住宅であっても泥棒に入られることは多いですし、1階以外の部屋は防犯意識が薄いと考えてあえて侵入してくることもあります。そのようなケースもあるからこそ、マンションやアパートなどであっても防犯意識を持つことは是が非でも覚えておきたいものです。
3.3鉢合わせれば生命の危険さえある問題
泥棒は空き巣のイメージが強いものですし、たしかに留守宅を狙って侵入する人が多いものです。しかし、外部から見たら留守であっても実際には部屋に人がいたというケースはあります。そのような場合、室内で鉢合わせすることもあります。
そうなると命の危険さえ出てきますので、ガラスへの高い意識を向けて防犯ガラスに交換しておきたいものです。また、中には人がいるとわかっていても強引に押し入ろうとする強盗などもいますので、やはり割れにくい穴が開けにくい防犯ガラスの存在は重要です。
実際すでに多くの人が防犯ガラスへの交換をおこなっていますし、それは地域を問いません。今までは運よく他人事であっただけで、いつ自分が当事者になるのかわからないわけですから、すぐにでも意識を改革しましょう。
④ガラス以外に役立てたい防犯への意識
家の防犯対策レベルを高めるためにはガラスを交換する意識も重要です。
しかし、それと同時に防犯のために実践したい物事がありますので、様々な対策を講じていきましょう。無論、効果があるかどうかを実証できるものではありませんが、何もしないままでは狙われる一方です。そのため、できる限りは抗っておきたいものです。
4.1庭の手入れを放置する家は狙われる
その家が警備が厳重であれば侵入することを躊躇うものですが、この際に犯罪者側が見ているのは警備システムの有無だけではありません。居住者がその家に対してしっかり目を光らせているのかを確認することも多いものです。
たとえば、庭の手入れなどをほとんどしておらず、放置したままになっているような場合には家にしっかり目を向けておらず、不法侵入などに対しても脇が甘いのではないかと考えられてしまうのです。庭は放置すると雑草などが生い茂ってきますが、窓の前にこうした雑草がある場合、泥棒からすれば死角にもなりますので、ありがたいわけです。
さらにそこに住民の目が向いていないということになりますので、何か盗みを働こうというときに最適な環境となってしまうのです。もちろん、雑草が生い茂るような家であっても防犯意識の高い住宅はたくさんありますが、一般論として言えばこのような視点で見られてしまう場所となりますので、思い当たる節があるのであれば気を付けておきたいものです。
4.2修理していない箇所が多い家は狙われる
家は長年住めば老朽化していき、修理が必要になる場所も多くなりますが、その修理を放置していると脇が甘い家として認知されてしまうことがあります。世の中には割れ窓理論というものがあり、割れた窓が放置されている建物は人々の注意が向いていないことから犯罪の温床になるという考え方がなされます。
実際、こうした場所を改善していくことで犯罪の発生率が減ったという事例もあるため、修理していない場所が目立つと犯罪者が目を向けてくる可能性があるのです。そのため、家の中で修理が必要にもかかわらず放置してあるのであれば、それは危険性がありますので改善を考えたいものです。
この際の修理は何も窓ガラスだけではなく、たとえば切れた電球や蛍光灯をそのまま放置しているなどという次元であっても同様です。そこに意識が向いていない証になればどのようなものでも同じですから、家を外側から眺めてチェックしてみましょう。
家のことと言えば、つい室内のことばかりを考えてしまうものですが、家は外側からどう見られているかが防犯という観点からは非常に大切です。そのため、この視点から家を見つめ直し、総点検することも重要だと覚えておきましょう。
4.3センサーライトひとつでも犯罪者は嫌うもの
以前から存在する防犯グッズにセンサーライトがあります。これは居住者にとっても夜間の帰宅時に足元を照らしてくれるためにありがたい存在となっていますが、やはり防犯対策として備え付けている人が多いです。人感センサーが内蔵されたライトであり、人の気配を感じると照明がオンになり、その場を照らしてくれます。
泥棒にしてみれば暗闇だと思って近づいた場所が急に照らされ、同時に自分自身がその中に浮かび上がることとなります。最もこれは避けたい状況なので、昔からあるアイテムではあっても今の時代にも効果的と言われています。昔からあってどの家にも今やついているため、もはや効果はないとジャッジする人もいますが、そんなことはありません。
コストもかからずに導入できる防犯対策ですし、何より自分自身にとってもメリットある道具ですから、導入を考えましょう。また既に電灯があって、それ以上無暗にライトを増やしたくないという場合、そもそも存在しているこの電灯の電球を人感センサータイプに切り替えるという方法もあります。
電球からLEDへと進化を遂げたのは当然ですが、今の時代の電球はさらなる進化を遂げており、電球そのものに人感センサーを内蔵しているものもあるのです。通常のソケットに差し込むだけで使用できるため、ライトの数を増やしたくない、もしくは適切な設置場所が見当たらないなどの事情を抱えながらも防犯対策をおこなっていきたい人は参考にしてみましょう。
まとめ
これまで泥棒に入られたことがないのであれば、それは幸運だっただけであり、今後も何もないという保証はありません。そのため、今後は自分が被害者になる可能性があると考えて、防犯意識を変えることを考えましょう。
その際には割りにくく犯罪者に敬遠されると言われる防犯ガラスへの交換を考えて、入りにくい家であることを印象付けるようにしましょう。