ガラスのショーケースの選び方と設置手段

お客さんに対して商品である品々を販売する各種店舗において、お客さんに対して商品の魅力を伝える手段を考えるのは経営者や従業員の重要な仕事のひとつです。そして、この際に商品の魅力をしっかり伝える方法には様々な形があるのですが、今も昔も数多くの店舗や業種において商品PRのために用いられているのがショーケースという棚の存在です。
ガラス製のショーケースが多いため、この中に商品をおさめることで、中の品物をじっくりと鑑賞してもらうことが可能です。そのため、ありとあらゆる業種において用いられているアイテムとして今も親しまれており、重宝されています。

しかしながら、一口にショーケースと言っても、その種類は豊富です。だからこそ選び方がわからないと考えてしまう経営者も多いものです。そのため、ここでは世に存在するショーケースの種類をご紹介し、その設置方法や設置時の注意点などをお届けしていきます。

①ガラスのショーケースの魅力や種類

お店で販売する商品をガラス製のショーケースの中におさめ、お客さんに吟味してもらう店舗は世の中に数えきれないほどあります。やはりショーケースは商品の魅力を存分に伝えられるため、愛用されることが多いのです。
しかし、ガラスのショーケースだけに限っても数多くのタイプが存在していますので、まずはこれらのタイプを把握することから始めることが大切です。

1.1商品を大切にカバーしながら魅力を伝えられる

ショーケースには様々なメリットがあります。何よりも覚えておきたいポイントは、商品をしっかりガードしながらも、商品の魅力をしっかりと伝えることができる点です。ガラス製のショーケースであれば中身はしっかり見ることができますが、その反面、触れることはできません。
見本であっても常に外気に触れたり、尚且つ来店するお客さんたちが吟味のためとは言っても素手で触り続ければ、いつしか自然と劣化していくものです。だからといって外側から完全に見えない状態にし、箱などにおさめていたのではお客さんは吟味できず、本来ならば売れるようなものであっても売ることができません。

その点、ショーケースであれば見ることができる反面、振れることはできないという理想的な形をとることができます。だからこそ、ありとあらゆる業種の店舗において今も昔もショーケースは重宝される存在となっているのです。それは今後も変わることがないと言われており、これから取り入れたいと考えているオーナーさんや経営者は正しい選択をしていると言えるのではないでしょうか。

1.2ガラスのショーケースの種類とは

ガラスのショーケースは基本的なタイプとしてはフレームがあり、それぞれ面がガラス製のショーケースです。しかし、一方ではフレームのない全てがガラスタイプのショーケースもあります。また、フレームがあるタイプのショーケースであってもフレームの素材も様々です。アルミ製などが多いものですが、木製フレームのものもあります。それによってショーケースの印象は大きく変わります。

また、フレームの素材自体はアルミであってもカラーは様々なものがあります。シルバーもあればホワイトやブラックといったカラーのフレームもありますし、そのほかのカラーも存在しています。どのようなアイテムを入れるのかによって変わってきますが、それぞれのアイテムに相応しいカラーというものがありますので、並べる賞品に応じて適切なショーケースを選んでみましょう。

さらに、完全に密閉型のショーケースもあれば開閉が可能なショーケースもあります。そのほか、サイズも様々です。何より大切なのはお店において並べるアイテムの魅力を最も伝えられるショーケースを選ぶことです。そのため、数多くのショーケースを吟味した上でセレクトしましょう。

1.3照明つきのショーケースの存在

数多くあるショーケースの中には内部に照明付きのものもあります。ショーケースの中におさめる商品によって必要性の有無はありますが、照明があることによって内部の商品ひとつずつにしっかり焦点を合わせることができ、魅力をより引き出せる可能性も高いのです。
そのため、扱う商品によってはこのようなタイプのショーケースにも目を向けておきましょう。

②ショーケースの高さは千差万別

店舗において使用するショーケースには様々なサイズのものがあります。店舗の広さや陳列する品に合わせて最適なものを選びたいものですが、横幅や奥行と同時に高さも様々です。
この高さはお客さんが商品を見る上で重要なポイントのひとつになるため、重要視しておきたい要素と言われています。

2.1お客さんの視点をどこに持ってくるか

ショーケースには様々な高さのものがありますが、どのような高さのショーケースをセレクトするかによって、お客さんの視点をどう向けさせるかが変わってきます。たとえば相当低い高さのショーケースを置いた場合、お客さんは上からのぞき込むような姿勢で商品を見ることとなります。たとえば装飾品などはこの視点から見るケースが多いです。
逆に真横から魅せたい品物の場合には人の目線の高さと同じくらいの高さを持つショーケースを選んでおきたいものです。さらに見上げるような形で見せるものがあるのであれば、その際には人の背丈を超えるレベルのショーケースという手もありますが、あまりに見上げるようでは商品が目に入らないため、決して好ましい高さとは言えません。そのため、人の視点よりもやや高いくらいがマックスとも言えます。

また、ショーケース自体の高さには様々なものがありますが、同時に何かの上にショーケースを置くという手段もあります。つまり、床にそのままショーケースを置くのではなく、何かしらの方法でかさ上げをして、その上にショーケースを置くという手段です。これによって視線に合わせた陳列が可能となりますので、お店のレイアウトを考える際に考慮しておきましょう。

2.2和風からステンレスまで幅広いデザイン

お店において陳列するものと言ってもその商品は様々なタイプがあるはずです。そのため、ショーケースに入れるものに関しても幅広いものがあるはずです。また、中に入れるものに合わせたショーケース選びはとても重要です。お店によっては当初購入したショーケースを商品展開が変わって以降も使用を継続する場合があります。

もちろん、コスト面だけで考えた場合にはそれは正しい選択と言えますが、商品の魅力を伝えるという意味ではショーケースと中身はマッチさせておきたいものです。マッチしていることによってお客さんは中身により大きな魅力を感じることができ、その品物を購入しようという意欲が出てくるのです。そのため、長い目で見るとショーケースにコストをかけておいたほうがお店のためになるともいえるのです。
店舗ごとに考え方はありますが、お店によっては店頭に並んでいるもの以外に未使用のショーケースが多数バックヤードで眠っていることがあります。これらは今現在扱っているアイテムにはマッチしていないと考えたためです。しかし、それらのショーケースが必要になるタイミングを迎えることがあるかもしれないと考えて、バックヤードで保管されているのです。

このようにいつでも臨機応変な対応をとれるように幅広いタイプのショーケースを用意しておくことも大切です。ショーケースにはステンレス製のものから和風のものまで幅広く用意されていますので、まずはそれぞれを吟味し、自らの店に相応しいものをピックアップしていきましょう。

③設置の際に覚えておきたいポイント

ショーケースは購入したとしても自分で設置できないことも多いです。サイズにもよりますが、かなりの重量物となることも多く、業者を頼ることも多いのです。しかし、業者を使うと言っても通常の配送物のようにお店まで届けてもらって運び入れてもらえば終了というわけでもありません。
今後、お店において使用していくことを考えますと、様々な対応をとっておきたいものです。ここでは、設置方法や設置時の注意点などを紹介していきます。

3.1業者による設置が安心できる

ショーケースの設置に際しては自らおこないたいと考える人もいるでしょうが、やはり専門業者の手にゆだねておきたい行為でもあります。ガラス製のショーケースであり、サイズによってはとてもひとりでは持ち上げられるものではありません。また、ガラス製だからこそちょっとした不注意で破損させてしまうこともあります。そのため、基本的には業者を頼っておきましょう。

ショーケースを販売する業者自体が配送や設置まで責任もって対応してくれることもありますが、別の業者への依頼となることもあります。しかし、いずれのケースであってもやはり業者任せにしておいたほうが安心です。
破損させてしまい、再び購入するとなれば余計なコストがかかりますし、そもそも再入荷してもらえるかどうかわからないため、お店のオープンに向けての準備や商品入荷に合わせて購入するショーケースであれば、やはり業者への依頼がベストです。

3.2転倒防止措置なども業者がおこなう

ショーケースは高さがあるものも多いのですが、だからこそ地震などの衝撃によって転倒するリスクも抱えてしまっています。無論、少々の揺れで転倒するわけではありませんが、大きな地震では転倒してしまう可能性を持っています。地震が多い日本だからこそ、このようなリスクは覚えておきたいものですが、ショーケースを置く際にはこの点を考慮した設置をおこなっておきましょう。

具体的には転倒防止措置を講じることが大切です。転倒を防ぐための策は数多くあり、ワイヤーなどで固定する方法や家庭でも用いられるような天井との間に棒を入れて転倒しないようにする方法などもあります。見栄えにも影響することなので、どの方法がベストなのかは設置場所によって異なりますが、いずれにしても設置する際には転倒しないような措置をとりましょう。
この転倒防止措置は設置業者がおこなってくれる場合も多いです。見栄えを考慮した上で適切な方法などのアドバイスもおこなってくれますので、まずは相談してみましょう。

また、転倒してしまうのは災害時に多いわけですが、それ以外のタイミングで倒れてしまうこともあります。滅多に起こらないのですが通常使用する中で転倒してしまうケースです。こればかりは運が悪いとしか言いようがないのですが、たとえばショーケースの中に入れていたものを出す際に品物が引っ掛かり、その際の引っ張り方などによっては運悪くショーケースごと転倒してしまうようなこともあるのです。

さらに、ショーケースを何かの台の上などに置いているような場合、その台から転落する形で倒れてしまうこともあります。ガラス製のショーケースなので、このあとどうなるかといえば当然ながらガラスは割れてしまい、ショーケースとして使い物にはならなくなります。
そのため、このような場面もあることを念頭にショーケースを設置するときには同時に転倒防止措置を講じるようにしましょう。

3.3防犯システムとの連動を考えたい

お店によってはショーケースの中におさめる品物が高価なアイテムになる場合もあるはずです。アクセサリーや時計、ブランドものなどのアイテムを並べるのであれば、ショーケースの中に陳列した品々の合計額が数百万円になることも珍しくないはずです。
そのため、盗難のリスクを抱える存在でもあります。無論、ほとんどのお店はこうしたリスクを抱えながらも何事もなく無事に経営できていますが、世の中全体で見ればショーケースが狙われることはあります。

また、ガラスだからこそこれを割ってしまえば中に手を入れることは簡単なことです。そのため、ショーケースを設置するにあたって防犯システムの採用も同時に考えておかなければなりません。これはショーケース自体に設置されているものもありますが、後付けで警備会社などのシステムと連動させる方法もあります。
コストはかかりますが、それだけの経費をかけてでも守る価値がある品物をおさめるのがショーケースですから、防犯システムは是が非でも導入しておきたいものです。盗難に遭った際の保険なども含めてこうした備えを整えておくことで、お店の大切な品物を守ることができますし、いざというときのリスクを最小限におさめることができると言われているのです。

実際、高価な品々を展示するためのショーケースを置く場合、防犯システムとの連動をおこなっているお店が多いため、この点は重視しておきましょう。

まとめ

店舗にとってショーケースはお店で販売する品々の魅力を存分に伝えるため、とても重要な存在です。だからこそ、様々なタイプのショーケースがある中から最適なものを吟味したいものです。
フレームの有り無し、フレームのカラー、さらにはサイズなど千差万別ですから、お店の雰囲気なども考慮した上で最適なものを選びましょう。また、設置の際には業者の手を借りるようにして転倒防止措置なども施してもらいましょう。

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