デザイン性急上昇!ガラスパーテーションのススメ

分ける、分割するという意味であるパーテーションは、住宅内における仕切りという意味で使用されることが多くなっています。このようなパーテーションは壁で区切る程ではないものの、ある程度の仕切りがある方が良いと言うような場所で使用されることが多く、オフィスなどでは導入されていることが多いものの、住宅でも導入する機会があります。

このようなパーテーションには様々な種類があります。素材による違いや大きさによる違いなどがあり、それに応じてメリット・デメリットにも違いがあります。ここでは特にガラスで作られているガラスパーテーションに注目してそのメリットやデメリットについて紹介します。この先で紹介する内容は「ガラスパーテーションを使用することによるメリット、人気の理由」「ガラスパーテーションと比較した時のその他のパーテーションのメリット」「住宅で使用するガラスパーテーション」の3つです。これらを知っておくことによって、いざパーテーションを導入するという時に、より詳しく考えることができるでしょう。

①オフィスで人気のガラスパーテーション。その理由は?

それでは、パーテーションとしてガラスが使用されることが多くなっているというのには、どのような理由があるものなのでしょうか。かつてはパネル式のようなパーテーションが使用されていることが多く、あまりガラス製のものは多くはありませんでした。これが大きく普及するようになっている背景には、多くのメリットや魅力がこのガラスパーテーションに存在していることが理由となっています。

まずガラスパーテーションの特徴となっているのは、従来の見えないようにするためのパーテーションとは違い、見えるように、魅せるようにしているという点です。この点における違いは特にオフィスのような環境で使用される場合には、社内の雰囲気にも影響を与える事になり、大きな導入理由となります。
この先では、さらに詳しくガラスパーテーションについてのポイントを紹介します。すりガラスやカラーガラスなどを使ったガラスパーテーション、透明であるからこそ意味があるガラスパーテーション、天井までのガラスパーテーションや、災害に対するガラスパーテーションの役割、そして予算についてもどの様になるのかを紹介していきます。

1.1すりガラスやカラーガラスを使ったデザインを損なわないゾーニング

ガラスパーテーションの持っているメリットとして、最初に紹介するのはそのデザイン性の高さについてです。ガラスにも様々な加工を行うことができ、その加工次第によってガラスパーテーションの見た目自体を大きく変化させることができます。全体として特徴となっているのは高い透明度ですが、同時に光は通す事ができるものの、向こう側が見えるものではない、というようなガラスパーテーションが使用されているような例もあります。

向こう側が見えないものの光を通すようなガラスパーテーションとしては、すりガラスのような種類のものが使用されることが多いです。これについても、全面をすりガラスとするのではなく、視線が通る場所のみをすりガラスとして、天井付近や足元については一般的なガラスを使用する、というような方式を取ることもあります。外からの視線というのはどうしても中にいる人に影響を与えてしまい、集中力を削ぐ原因となる可能性もあるためです。

また、よりデザイン性を高める目的から、色ガラスを使用したガラスパーテーションが使用されているような場合もあります。色には様々な精神的な効果をもたらすと言われており、例えば暖色系のガラスはやる気を出させるような効果を期待することができます。対して寒色系のガラスについては、よりスマートな考え方をするのに適した空間作りをすることができます。この他にも黒いガラスなどを使用することによって、統一感のあるシックな空間を演出するために使用されることもあります。

1.2透明なガラスだからこそ開放感のあるオフィスづくりができる

ガラスパーテーションを使用することによるメリットとして、次に紹介するのは天井付近に至るまで全てガラスを使用することによって、透明度の高い、開放感のある空間を作り出すことができるという点についてです。このような手法は特にエントランスの近くのように、来客の方から見えるような空間の部屋に対して使用されることが多く、社内全体のイメージをよりクリアなものとして印象づける効果を持っています。
また、この場合でも視線が通る場所だけをすりガラスとするような使い方をすることによって、メリットとデメリットを補い合うことができるような効果をもたらすことも可能になっています。ガラスは透明であるために、見通しが立ちやすく、オフィス全体が1つであるかのような印象を与えることができます。そうすることによって、より効果的なオフィスづくりのために効果を期待することができるようになります。

1.3天井までのガラスパーテーションで空間を広く見せられる

ガラスパーテーションが持っている効果の一つとして、開放感を強く出すことにより、空間自体を広く見せることができるというものがあります。特に来客向けのスペースなどに対して使用されることが多い手法で、このような場所については天井までの広いガラスパーテーションが使用される場合が多いです。
ただし、このように天井まで完全に覆うタイプのパーテーションについては注意しなければならない点もあります。このように完全に遮断されている場合については、消防法上個室として扱われることになります。そのため、パーテーションではあるものの、その向こう側に対してもそれぞれ煙感知器、スプリンクラー、誘導灯、点検口、非常用スピーカーのような、消防法で定められている様々な防火用品を整える必要があります。そのため、完全個室にするためのパーテーションについては、消防法に注意を払いながら検討する必要があるでしょう。

1.4災害や衝突にも十分な耐性あり

ガラスというと、やはり多くの人に取って不安な要素となるのは、災害などが発生した時に耐久性が低いために二次被害を引き起こしてしまうのではないか、という懸念ではないでしょうか。このようなパーテーションとして使用されているようなガラスについては、地震災害などによる被害を軽減することができるように、様々な工夫がされていることが多いため、この点についても注目して使用するものを選択するのが良いでしょう。

例えば割れてしまった時に飛び散ることがないようにフィルムが使用されているようなケースもあれば、内部に耐衝撃フィルムが使用されていることによって、そもそも割れにくい用に作られているようなものもあります。このような性質があるために、ガラスパーテーションが他のパーテーションに比べて耐震性が低いというようなことはありません。

1.5工事価格はピンキリ。内装会社と相談しながら決めよう

それでは、ガラスパーテーションを導入したいという場合、その費用についてはどのような点によって決定されることになるのでしょうか。一口にガラスパーテーションと言ってもその種類は豊富で、値段については高額なものから比較的安価なものまで幅が広く存在しています。そのため、その中からどのような種類のものを選択するのか、施工を行うことになる内装会社との相談を行いながら決定していく必要があります。

ガラスパーテーションの価格は、その他のパーテーションに比べると平均して高額ですが、特にコンボガラスと呼ばれるようなものが使用されている場合については高額になりやすい傾向があります。コンボガラスというのは、透明ガラスーベースにして、一部だけをすりガラスやフロストガラスにしているようなタイプのものを言います。この部分に対して企業ロゴを入れることなどもできるため、使用できる場所が多いのが特徴となります。

②ガラスパーテーションと比較しよう!各種パーテーションの特徴

ここまで、ガラスパーテーションを導入することによるメリットや、注意しなければならないポイントなどについて紹介をしてきました。ここから先では、そのガラスパーテーションと、その他の種類のパーテーションについて比較した時、どのような違いがあるのかについて紹介していきます。
この先で紹介していく比較対象となるパーテーションは、「スチールパーテーション」「アルミパーテーション」の2つです。それぞれに違ったメリットがあるため、パターンによって導入を考えてみると良いでしょう。

2.1重厚感が売り!スチールパーテーション

ガラスパーテーションとの比較対象として、最初に紹介するのはスチールパーテーションについてです。スチールという名前の通り、鉄が中心的に使用されているのが特徴的です。重厚感があるのが特徴の一つとなっており、デザインとしては全体として無骨な印象与えることになるでしょう。
このスチールパーテーションが持っているメリットと言えるのは、遮音性と不燃性の2つです。音を遮断する性能が優れているため、特に会議室のように話す必要があるスペースなどで導入するのに適しています。また、不燃性の高さから、防火壁に近いような効果を発揮することができるため、オフィスや住宅における安全性を向上させるための効果を期待することができます。

反面で、作成に時間がかかる関係から、工期はどうしても多少長くなってしまいがちです。ただ、これはガラスパーテーションに比べると長いというわけではありません。また、コストとレイアウトの自由度についても、あまり高いものではない点には注意する必要があります。来賓向けのパーテーションではありません。

2.2安価かつ設置が早いのはアルミパーテーション

ガラスパーテーションとの比較対象として、次に紹介するのはアルミパーテーションについてです。アルミは金属の中でも形を整えやすく、かつ軽量であるというメリットがあります。そのため、簡易的な設置を行う事ができるというメリットと、比較的ローコストに導入を考える事ができるというメリットがあります。オフィスのレイアウトの変更などを行いたい場合にも使用することができるものであるため、様々な使用方法を考えることができるでしょう。
ガラスパーテーションと比較した場合にも費用面におけるメリットが大きく、かつデザイン面においても違ったメリットがあるということができます。

③オフィスだけじゃない!ガラスパーテーションは住宅にも使える

ここまで紹介してきたガラスパーテーションの使用方法やメリットというのは、その多くがオフィスなどのビジネスシーンで使用されることを想定しているものでした。しかし、このガラスパーテーションは、必ずしもオフィスでだけ使用されるものではありません。それぞれの住宅においても、導入を検討することができる場所というのが存在しています。この先では、特に住宅におけるガラスパーテーション導入のメリットとしてどのようなものがあるのかを紹介します。「機能性と空間の広がりの両立」「オープンキッチンに使えるショートパーテーション」「断熱効果や動線確保にも、導入の事例」という3つのポイントから紹介します。

3.1機能性と空間の広がりを両立するのはガラスパーテーション

最初に紹介するのは、ガラスパーテーションには機能性と空間の広がりを両立する効果があるという点についてです。パーテーションを分ける事によるメリットというのは大きく、1つの部屋を複数の部屋であるかのように使用できるようになります。しかし、視線が通っていないような状態になるのは困る、というような場合もあるでしょう。例えば子供が遊んでおくためのスペースに対して、視線が通るようにしておきたいような場合です。
このような場合にガラスパーテーションは、視線を通す事ができて、かつ部屋を分けることができるという効果の両立を果たすことができます。

3.2オープンキッチンにぴったり。ショートタイプ

オフィスのガラスパーテーションについては、天井まで届くようなフルサイズのものが多いのですが、住宅で使用することを考える場合にはこれはタスキに長いと感じることも多いのではないでしょうか。こういった場合に使用できるガラスパーテーションの種類の一つとして、ショートタイプというものがあります。名前の通り背が低いタイプのガラスパーテーションで、様々な場所に適合させて使用することが可能です。
特にこのガラスパーテーションが効果を発揮する場所として、オープンキッチンがあります。キッチンから視線を通したいものの、油ハネなどの汚れが別の場所に飛んでしまうことは避けたい、というようなことがあるでしょう。このガラスパーテーションのショートタイプであれば、視線を切る必要がなく、かつ開放感を維持して、汚れなどをキッチンの中に収めることができます。

3.3冷暖房効率と動線の確保にも。リノベーション時のガラスパーテーション導入事例

それでは、ガラスパーテーションを導入することによって得られる効果として、更に冷暖房の効率向上と、動線の確保について紹介します。冷暖房の効率については、部屋を小さく区切る事によって、実質的に小さい部屋として考えることができるようになるため、広い範囲を温める、あるいは冷やす必要がなくなるという点でメリットがあります。
対して動線の確保については、部屋を分けてドアをつけてしまうとどうしてもドアを開けるという動作が必要となる上、そのドアが邪魔となって動線を阻害する可能性があるのに対して、パーテーションであればスライドさせておくことによって完全に開放することができるため、動線を阻害しないようにして移動ができるようになるというメリットです。両方とも、家庭でも十分な効果を期待することができるでしょう。

まとめ

最後に、ガラスパーテーションを導入することによるメリットや、そのポイントについてのまとめを紹介します。まずガラスパーテーションを導入するにあたって、オフィスなどのビジネスシーンで使用するのか、住宅で使用するのかによる違いがあります。いずれのケースにおいてもメリットとなる点があるため、それらを考えて使用を検討するのが良いでしょう。
さらに、ガラスパーテーションだけでなく、その他のパーテーションについても比較検討の対象とするのが良いでしょう。様々な可能性を考えて、より適している種類のものを選択することが重要になります。

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