天窓の修理・交換について
多くの家庭にあるものではありませんが、一部の家庭や設備において導入されていることがあるのが、天窓です。天窓は屋根に対して設置されている窓ということもあり、その他の場所に設置されている窓に比べるとやはり違っている点というのも多くあります。特に管理がしにくい窓でもあるため、これらの天窓に対してなにか問題が発生したという場合には、どのようにして対応を取るのが良いのでしょうか。ここでは、そんな天窓を設置している方、あるいはこれらか設置したいと考えている方に向けて、天窓に発生するトラブルへの対処法について紹介します。天窓に問題が発生してしまった場合の修理や交換について、ということを中心として、以下のような内容について詳しく紹介します。
最初に紹介するのは「天窓は雨漏りを起こしやすい」というポイントについてです。これは他の窓とは大きく違っているポイントの一つであるため、しっかりと把握しておく必要があると考えて良いでしょう。次に「天窓の修理や交換に適切な時期」についてです。他の場所に比べて風雨にさらされやすい環境にある天窓ですが、これはどのようにして扱われることになるのでしょうか。
そして最後に、天窓の修理の費用に関してです。そもそも修理は業者に依頼するべきであるのか、そして依頼する場合についてはどの程度の価格が必要となるのか、という点について紹介しています。これらの3つのポイントを抑えておくことによって、よりフレンドリーな距離感で天窓と付き合うことができるようになるでしょう。
①天窓は雨漏りを起こしやすい!
天窓について、明らかに他の窓と違っているポイントであるのは、雨が降った時のことです。通常の窓は重力方向が地面ですから、窓に水滴などがついた場合でも、それは地面の方に落下していくことになります。しかし、天窓の場合は重力の方向が真下であることを考えると、これは室内ということになります。そのため、ちょっとした問題から雨漏りが発生してしまう可能性は他の窓や、窓としていない場合の天井に比べるとどうしても高くなってしまう傾向があるのです。
それでは、実際に天窓で発生する雨漏りのトラブルというのは、どのようなことが原因で発生することが多いのでしょうか。この先では天窓に発生する雨漏りトラブルの原因について「コーキングの劣化」「ゴミや異物の影響」「防水シートの劣化」という3つのポイントについて紹介します。これらについてできるだけ対策を取るようにしておくと、天窓に発生する雨漏りについてもある程度は防止することができるようになるでしょう。
1.1雨漏りの原因、コーキングの劣化
天窓について、明らかに他の窓と違っているポイントであるのは、雨が降った時のことです。通常の窓は重力方向が地面ですから、窓に水滴などがついた場合でも、それは地面の方に落下していくことになります。しかし、天窓の場合は重力の方向が真下であることを考えると、これは室内ということになります。そのため、ちょっとした問題から雨漏りが発生してしまう可能性は他の窓や、窓としていない場合の天井に比べるとどうしても高くなってしまう傾向があるのです。
それでは、実際に天窓で発生する雨漏りのトラブルというのは、どのようなことが原因で発生することが多いのでしょうか。この先では天窓に発生する雨漏りトラブルの原因について「コーキングの劣化」「ゴミや異物の影響」「防水シートの劣化」という3つのポイントについて紹介します。これらについてできるだけ対策を取るようにしておくと、天窓に発生する雨漏りについてもある程度は防止することができるようになるでしょう。
1.2雨漏りの原因、ゴミや異物が詰まる
天窓において雨漏りが発生してしまう原因として、次に紹介するのはゴミや異物が詰まってしまうことによるものです。最初に天窓の場合、重力方向は真下であるために室内になってしまう、というように紹介しましたが、実はこれは完全に正しいわけではありません。実際には天窓というのは、屋根の勾配に沿うような形で設置されているため、水平ではなく少し斜めな状態で設置されている場合が多いのです。室内から見る場合には水平に見えることもありますが、基本的にはこの場合でも多少の傾斜をつけることによって、水切りを行う事ができるように設置が行われるようになっています。
しかし、この水切りを行っている水切り板の付近には、どうしてもゴミや異物が溜まりやすくなっています。水が流れる方向がそちらとなっているためです。この場所にゴミや異物などが溜まっている状態になってしまうと、雨水が正常に流れないような状態となってしまい、窓枠周辺に雨水が溜まりやすい状態になってしまいます。このようにして水が逃げ場を失ってしまった場合、本来であれば十分な撥水性を持っている場所から浸水を起こしてしまう可能性が高くなり、これが雨漏りの原因につながる可能性があります。
1.3雨漏りの原因、防水シートの劣化
天窓において雨漏りが発生してしまう原因として、最後に紹介するのは防水シートの劣化についてです。瓦屋根のように波打った形状の屋根材が使用されている場所でも、天窓の設置が行われている場合があります。このような場合、屋根材の隙間から室内に対して雨水が侵入することを防ぐために、防水シートがはられることになります。その形状からこの防水シートについてはスカートやエプロンというような名前で呼ばれることもあります。
この防水シートは、通常の防水用のものがビニール素材などが使用されていることか多いのに対して、鉛製のものが使用されていることが多くあります。鉛は強い金属であるため、10年程度で防水シートが劣化してしまうということはありません。しかし、これが20年になると劣化が進んでいき、穴が空いてしまう原因となります。防水シートは雨水を避けるために必須のものであるため、この場所に穴が開くことがあれば、必然的に雨漏り引き起こすことになります。
②天窓の修理・交換の時期について
上記のような天窓で発生するトラブルを予防するためには、適切な時期に天窓の修理や交換を行う事が重要になります。それでは、実際に天窓の修理や交換に適した時期というのはいつ頃ということになるのでしょうか。これにはいくつかの基準があるため、この先の記事の中で具体的な時期ごとに紹介していきます。
この先で紹介するのは「十年以内の雨漏りについて」「自己負担のない修理の依頼」「築十年以上での問題点」「天窓の耐用年数の目安は?」「長く使用するための点検の期間は?」というポイントから紹介します。それぞれのポイントに付いて抑えておく事によって、より長く、安全に、窓の使用を進めることができるでしょう。
2.1築十年以内の雨漏りは施工不良のおそれあり
それではまず、トラブルの発生が施工からあまり時間が経っていない場合についてです。具体的には施工から10年以内に発生したような天窓のトラブルについては、どのようなものであると考えるのが良いのでしょうか。これについては、施工不良による可能性が高くなります。ようするに、不良品、不良工事であるということです。
例えば工務店が天窓の設置を行う際に、その天窓のメーカーが定めている施工マニュアル通りに設置していなかったりする場合がこれに該当します。やはりメーカー側のマニュアルというだけあり、そのとおりになっていない場合については防水性が著しく低下する可能性などがあり、雨漏りを発生させてしまう可能性は高くなります。
この他にも、防水コーキングの失敗や、シートの施工漏れなどがあることによって雨漏りが発生してしまう可能性もあります。このような場合についても、やはり料金を支払って修理を依頼しなければならないのでしょうか?
実はこのような場合に関しては、料金を支払っての修理を依頼する必要はありません。というのも、施工から10年未満である場合については、「住宅の瑕疵担保責任保険制度」の利用を行うことができるためです。瑕疵というのは、すぐにはわからないような施工上の問題点を指しています。これが後になって発覚したという場合について、工務店はその点検を行い、瑕疵が認められるのであればその修繕を工務店側の持ち出しで修理を行わなければならないというように定められているためです。そのため、早い段階で発生したトラブルに関して言えば、自己負担なく修理を行っていくことができます。
2.2築十年以上経過した天窓は部材の劣化の懸念
それでは、10年以上経過しているような天窓において問題が発生している場合についてはどうでしょうか。このような場合については施工時不良であることは少なく、単純に使用期間による劣化である可能性が高くなってきます。特に天窓の設置の際に使用されている防水テープやコーキングなどの部分に劣化が発生してしまっていることが多く、雨水の侵入を引き起こしやすい状態になってしまうことが考えられます。
この場合についてはどのようなことが原因になって雨漏りが発生してしまっているのかについてをできるだけしっかりと特定するようにすることが重要になるでしょう。点検のためにハウスメーカーに依頼を行い、チェックを行ってもらうというのは一つの方法となります。素人では見てもわからないことも多い上、屋根の上にあるものであることを考えると足を滑らせるなどのトラブルを引き起こしてしまう可能性も高いためです。ただし、ハウスメーカーへ依頼した場合、問題が発覚したとしても修理までは範囲外であることもあります。その場合には別途修理の方法についても考えておく必要があるでしょう。
2.3天窓の耐用年数は二十五年が目安!
では、天窓の耐用年数というのはどれぐらいであることが多いのでしょうか。この年数を超えている場合については寿命である、というように考えられるのであれば、修理ではなく交換での対応を考えることができるようになるでしょう。これはメーカーによっても違いがありますし、一概に言えるものではありませんが、天窓の寿命については建築後25年ほどであることが多いです。もちろん使用環境などによってもこれは前後することになるため、20年以上経過していてトラブルが発生しているという場合については、寿命を疑うのが適切でしょう。
それでは、寿命を迎えているかどうかを判断するのにはどのような方法があるのでしょうか。実はこれは内側からでもある程度判断することが可能です。まずサッシ部分を見て、大きめの水シミが2箇所以上見られて変色している場合については、そろそろ寿命が近いものと考えるのが良いでしょう。もう1つ窓枠の方については、同じように大きな水シミが3箇所以上ある場合については寿命が近いと考えるのが適切です。
2.4天窓を長く使うためには十年おきの点検がおすすめ
天窓の壽命はおおよそ25年前後ですが、これは適切に利用されている場合のものです。利用状況が悪い場合については、より短い期間で寿命を迎えてしまう可能性もあります。天窓と言っても安いものではありませんから、できるだけ長く使用したいというように考える方も多いのではないでしょうか。この天窓をより長い期間使用したいと考えるのであれば、ポイントとなるのは定期的に点検を行うことです。具体的には10年に一度程度のスパンで点検を行うのが良いでしょう。
これらの点検というのは有料で行われることにはなりますが、しっかり確認しておくことによって問題が発生しそうな箇所を事前に突き止めておくことは可能になります。予防策を取ることができるようになるため、より早い段階から適切な処置を行っていくことができるでしょう。
③天窓の修理費用は?必ず業者に頼むべき?
それでは、実際に天窓にトラブルが発生しているという場合、その修理はどのように行うのが良いのでしょうか。場所の関係から、基本的には業者に依頼する方が事故を避ける意味で重要です。重要なポイントとなるのは、状況に応じてどのような業者に依頼するのかを考えることにあります。
例えば10年以下である場合については、住宅購入を行った際の会社に依頼を行うことになります。これは前述した通り瑕疵担保責任保険の期間内であるためです。そうでない場合、雨漏りが発生している場合には雨漏り修理業者を頼るのが良いでしょう。ただ、これが明らかに天窓から発生している場合には屋根の修理業者、屋根全体から起こっている場合には屋根業者というように、より適切な業者の種類というのは変わっていくことになります。
それでは、実際に修理を依頼した場合にかかる費用というのはどの程度になるのでしょうか。状態によってその費用には違いがありますが、例えばコーキングの補修やゴミの取り除き程度の作業なのであれば、費用の目安は3万5千円程度となります。これが防水シートの交換となると6万円を超えることもあります。
また、寿命による全面的な交換ということになると、30万円以上の費用が必要となるケースもあります。
3.1自分でできる天窓メンテナンス!
では、天窓のメンテナンスについて、自分でできることというのはないのでしょうか。これについては、全くないというわけではありません。ただし、当然屋根の上からの作業に関しては危険であるため、業者に頼むべきで、自分で行おうとするべきではありません。できることは室内からできることに限られます。
室内に関しては、天窓周辺の木枠について定期的に水分を取り払ったり、窓ガラスにひび割れが発生していないかどうかなどをチェックすることが重要です。これらをチェックして、問題が小さいうちに業者に依頼できるようにしておくことが効果的となります。
まとめ
では最後に、天窓の修理や交換に関する情報についてまとめを紹介します。まず持って、天窓に関して発生しやすいトラブルとしては、やはり雨漏りがあります。この雨漏りには色々な原因が考えられるため、この原因についてしっかりと捉える事が重要になるでしょう。それに応じた対応を検討していくことが重要なポイントとなります。
そして基本的には屋根の上での作業となることを考えると、自分で行うことができる作業というのは多くはありません。安全を第一に考えて動くことが天窓に関しては何より重要になります。