玄関のドアガラスが割れてしまった!交換・修理はできる?

玄関は住宅における入り口である、非常に重要なものです。この玄関は住宅の印象を形作るものであると同時に、住宅におけるセキュリティを左右するポイントでもあります。そんな玄関において利用されていることが多い素材であって、上記の2つの要素に大きく寄与しているのが、ガラスです。このガラスは採光を行うという性質上、外観に影響を与えるだけではなく、同時に他の場所に比べて割れやすいという性質から、セキュリティホールとなりうる部分でもあります。そのため、この部分をどのようにするのか、というのは玄関だけでなく、住宅全体に関係する重要なポイントとなります。
そんな玄関のガラスについて、考えなければならないことの一つであるのが、もし壊れてしまった場合にどのように対処するべきなのかということです。もしガラスが割れてしまうようなことがあると、住宅の外観とセキュリティの両方に対して深刻な影響が引き起こされることになるため、早めにその対処を考えなければなりません。そこでここから先では、玄関のガラスが割れてしまった場合の対策について、いくつかのポイントから紹介していきます。
最初に紹介するのは、そもそも玄関にガラスを使用する理由についてです。前述のような要素が大きく影響を与えていますが、セキュリティのことを考えるのであればガラスでない方がメリットが大きい部分もあるため、ここについては知っておく必要があるでしょう。
次に紹介するのは「ドアごと交換が必要か?」ということについてです。ドアに使用されているようなガラスが破損してしまった場合、その全体に対処を行うのと、破損部分にだけ対処を行うのではやはり大きな違いがあります。ドアごとではない対策方法があるのか、あるならどのようなものになるのかについて紹介します。
そして最後に紹介するのは、業者が来るまでにどのような応急処置を行うことができるのか、ということについてです。ガラスの交換や修理を行うにしても、即日で行う事はできないというケースもあるでしょう。そのような場合に、そのままにしておくわけにはいきません。ここに対応するための方法についても紹介します。

そもそも玄関ドアにガラスを使うのはなんで?

それでは、そもそも玄関ドアにガラスを使用するのはどのような理由から来るものなのでしょうか。ガラス以外にも多くの建材が存在している中で、ガラスを選ぶ事によるメリットは実は多く存在しています。ここから先ではそんなガラスをドアに使用するポイントについて紹介していきます。
最初に紹介するのは「玄関部の採光の改善」についてです。光を住宅内にいかに取り入れるのか、というのは住宅デザインを考える上で非常に重要な要素となっているため、この部分については重要なポイントとして考える必要があるでしょう。
次に紹介するのは、玄関部の防犯についてです。玄関はセキュリティ上の重要なポイントではありますが、ガラス戸を使用することによって大きなデメリットとなってしまうことはないのでしょうか?
3つ目に紹介するのは、玄関に対する防犯対策としてどのようなものがあるのかについてです。ガラス部分だけではなく、ドア全体で見た時のセキュリティ性がどのようにして左右されることになるのかについて紹介します。この3つについて抑えておくことによって、より効果的に玄関ドアのガラスについての理解を深めることができるでしょう。

ガラス戸は玄関部の採光を改善する

玄関のガラスの持つメリットについて、最初に紹介するのは採光を効率よく行うことができるという点です。光を取り入れる事ができるような建材についてはガラス以外にもいくつかの種類がありますが、安価に、かつ簡単な成形で使用することができるものということになると、ガラスの持つメリットは大きなものとなります。それでは、昨今では当然住宅内には電灯があるものですが、そういった中で自然光を取り入れることに拘泥する意味はあるのでしょうか。
これについては、やはり外からの光が入っているということには重要な意味があります。重要なのは外と内とが繋がっているという感覚を、この光を通して得られるようになっていることです。こうすることによって、住宅内における広さの感覚を擬似的に拡張することができるようになり、簡単に言えば広い住宅であるような印象を作ることができるようになります。そのため、リフォーム業者や建築業者などは、この光をどのようにして住宅内に取り入れるのか、ということを重要な要素の一つとして考えています。

玄関周りの採光を考えるべき理由はたくさん

それでは、玄関ドアにガラスを採用するメリットについては、広く感じさせるというだけなのでしょうか。実はこれ以外にもいくつかのメリットが存在しているため、これらを複合的に考える必要があります。まず大きなポイントとなるのが、カビの発生に対して影響を与えるということです。カビの発生は太陽光が当たらないようなジメジメとした場所であることが多く、玄関内に光を取り入れる事ができればこれを予防することができます。
また、玄関の持つイメージを明るいものにすることができるのも重要な要素の一つです。玄関は住宅における顔であり、来客者が最初に訪れることになる場所でもあるため、この場所の印象を改善することは住宅全体の印象を改善させることに繋がります。

玄関部の防犯には大きく気を使う必要がない?

では、上記の様な理由のために、玄関にガラスを使用しているとして、セキュリティの低下に影響を与えることはないのでしょうか。これについては全く影響がないというわけではありませんが、そもそも昨今では侵入犯が玄関を侵入口として利用することは少ないため、それ程大きな影響というわけではありません。どちらかというと危険なのは窓ガラスの方で、同じガラスに心配を寄せるのであれば先に窓ガラスの方を考える方が良いでしょう。

防犯対策は鍵、ついでガラスの順。玄関の防犯対策グッズ

玄関ドアのセキュリティについて考えるのであれば、ガラスよりも重要な要素が多く存在しています。中でもやはり重要な要素となるのは、鍵です。どのような鍵が使用されているのか、ということがむしろ玄関のセキュリティ性における重大なポイントとなるため、ガラスについてはこの二の次程度に考えておいて構いません。
もし玄関ドアの鍵として使用している鍵が、ディスクシリンダー錠や、ピンタンブラー錠である場合、これは重大なセキュリティ低下を起こしていると考えるべきです。これらの鍵というのはピッキングやバンピングと呼ばれるような手法によって非常に簡単に不正解錠を許してしまうものであるため、ガラスを割られるよりもよっぽど簡単に玄関からの侵入をされてしまうことになります。こういった鍵を使用しているかどうかは、鍵の形状がギザギザであるかどうかである程度判断することができます。鍵がギザギザな形をしているもの錠前は、昨今のものに比べるとセキュリティ性が低いものである可能性が高いため、そろそろ交換を検討した方が良いでしょう。

ドアごと交換しなければならないの?いいえ、そんなことはありません

それでは、もしドアのガラスが破損してしまったという場合は、ドアごと交換を行わなければならないのでしょうか。これについては、必ずしもそうであるとは言えません。ここから先は、実際にドアのガラスが壊れてしまった場合の対処法について、いくつかの観点から紹介します。
最初に紹介するのは「一部の特注品以外はガラスのみ交換が可能」であるという点についてです。まずは例外としてどのようなものがあるのかを紹介し、その上で一般的な場合についてを紹介していくことにします。
次に紹介するのは「交換や修理に時間がかからないガラス」についてです。ガラスにも様々な種類があり、交換先となるガラスの種類によってその作業にかかる期間というのは変動することになります。ここでは、そんなガラスの種類による対応時間の違いについて紹介します。
3つ目に紹介するのは「メーカー発注が必要な特殊なガラス」についてです。ガラスの種類によっては、ガラス屋では直接対応ができないというケースも存在しているため、ここではそんなケースについてを紹介します。
そして最後に、「交換の費用や時間の目安」についても紹介します。やはり費用面は気になるところで、解決するまでにどれだけの時間がかかるのか、というのも重要な要素となるでしょう。 一部の特注品を除けばガラスだけ交換も可能

一部の特注品を除けばガラスだけ交換も可能

まずは、ガラスが割れてしまった時にドアごと交換をしなければならないのか、ということについてです。これについては基本的に、特注品のようなものでなければ必ずしもそうではありません。多くの場合でガラス部分だけの交換を行うことができます。もちろん形状などによっては使用することができない種類のガラスなどが存在していることもあるため、そういった場合については特別な対処を考える必要がありますが、ドアごと交換をしなければならなくなるというケースは少数派です。もちろん、自発的にこれを機会に新しいドアに交換をする、というのは1つの方法として考えることはできます。

交換・修理にさほど時間がかからないガラスはこれ

交換や修理を行うにあたって、様々な要素に影響を与えることになるのがガラスの種類です。特に交換先のガラスの種類による影響が大きいのですが、どのような種類のガラスであれば、比較的短時間で修理を行うことができるのでしょうか。まず、最もスピーディに交換対応ができる可能性が高いのが、フロートガラスとよばれるものです。このフロートガラスというのは、一般的な薄いガラスのことを指しています。安価で加工がしやすいというのがメリットのガラスであるため、ほとんどのガラスが自社で用意することができ、短期間で加工をして対応できるというメリットがあります。
このフロートガラスに類するものとして、型板ガラスというものがあります。これはガラスの片面側に模様を付けているもので、模様面を室内側に入れることになります。視界を遮る効果を持ちながらもそれ程高額になっていないというのがメリットで、対応できるケースはやはり多く時間もあまり伸びません。
さらに、すりガラスというものもあります。これはガラス表面に細かい凹凸をつけることによって、光は通すものの不透明であるために視界を遮る効果を得られる様になっているものを指しています。上記2つに比べると少々価格は高くなりますが、それでもそれ程加工が難しいものではなく、交換に時間がかかる種類のものではありません。

防犯ガラスなど特殊なものはメーカー発注に

対して、交換に時間がかかる可能性が高いのは、発注をしなければならない特殊なタイプのガラスである場合です。これについてもいくつかの種類がありますが、中でも使用されていることが多く、かつ特別な加工を必要とするために対応期間が長くなってしまいやすいのが、ペアガラスや複層ガラスと呼ばれるような、複数のガラスを組み合わせて使用しているものとなります。このようなガラスについては、単純に二枚のガラスを使用しているというだけではなく、中間層にガスや真空などを封入している関係から、特別な加工を行わなければなりません。そのために、それぞれのガラス業者で対応することは難しく、専門の加工業者による製造を行う必要があります。

交換費用や時間の目安は?

それでは、実際にガラスが割れてしまい交換を依頼するという場合、時間や費用についてはどの程度の目安を持って考えるべきでしょうか。使用するガラスがフロートガラスのような一般的なものであれば、対応にかかる時間は1時間前後程度で、すぐにでも交換を行うことができます。価格についても1万円かからない程度であることが多く、比較的安価な対応を行うことができるでしょう。
これが特殊なガラスとなると、発注から製造までの時間が必要となるために、場合によっては1週間程度の作業待機時間が発生します。かつ費用についても、高いものでは3万円を超えてしまうような場合もあります。

修理業者が来るまでの間にできる応急処置

ガラスが割れてしまい、かつガラスの種類が特殊であるために修理を行うまでの待機時間が長いという場合については、そのままの状態としておくことはできません。完全な修復は自分では行えないにしても、応急処置を行っておく事が必要となります。そんな時にはまず、割れてしまっているガラス片を片付ける事が必要です。その上で、割れている部分に対する対処も必要となるでしょう。
ガラス片を片付ける作業を行う場合については、決して素手で触ることがないように注意します。強化ガラスのような種類のものであればまだ比較的問題はありませんが、一般的なフロートガラスのようなものとなると大きな怪我につながる可能性もあるためです。大きな物を集める時には軍手を使用し、小さなものに関してはちりとりなどで対処するようにしましょう。
さらに、割れている部分については、ダンボールを貼り付けるなどして中に風が入らないような状態を作っておく事が必要です。

まとめ

それでは最後に、玄関ドアのガラスが割れてしまった場合のまとめについて紹介します。まず重要なのは、応急処置を行ってすぐにガラス屋やメーカーに連絡をして、早めの交換をできるかどうかを確認することです。ガラスの種類によってどの程度の修理までの待機時間が発生するのかに違いがあるため、長くなるのか、あるいはすぐにでも対応できるのかは知っておく必要があるでしょう。
基本的にはドアごと交換をする必要はなく、ガラス部分だけを交換するだけで問題がありません。

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