自分でできる網戸の張替え
窓を開けつつ、虫の侵入などを防ぐことができるように必要となるのが、網戸です。この網戸は窓を開けている間には外気にさらされることになるため、どうしても汚れが出やすく、消耗しやすい部分でもあります。風によって状態が悪くなってしまうということもあり、適切なタイミングで対応を行わないと破損してしまうこともあるでしょう。ただ、網戸の交換を行うとなると、どのような方法で行うのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
プロに頼んで交換をおこなってもらうというのももちろんひとつの方法ではありますが、自分でできることなら自分でやりたいと考える人も多いと思います。その方が費用を節約することができることは確かであるため、ここでは「自分でできる網戸の張替え」と題して、実際に自分で網戸を張り替える場合の方法について紹介します。
このページでは「新しい網戸と道具の準備」「1人でできる網戸交換の手順」「網戸を張る場合のポイント」という3つの項目に分けて紹介していきます。
①まずは新しい網戸と道具を揃えよう
最初に紹介するのは、網戸の交換を行うためには欠かせない「新しい網戸」と「交換のための道具」を揃えるということについてです。手順などを理解するのも重要ですが、そのためにどのようなものが必要であるのかを事前に把握しておくと、さらにスムーズに作業を進めることができるようになります。いざ張替え、という時になって、不足している道具がある、ということがわかったということになると、どうしても作業が遅れてしまうことに繋がるためです。
特に新しい網戸については、事前に準備をして置かなければならない最たるもので、これを選ぶのも重要なポイントの一つです。そのためここからは「新しい網戸の選び方」と「簡単に揃う張り替え道具」の2つについてそれぞれ細かく紹介します。
1.1新しい網戸の選び方
まずは新しい網戸を選ぶ方法について、どのようなポイントに違いがあり、どのようなポイントから選ぶべきであるのかについて紹介します。まず網戸のポイントとして最初に紹介するのは、耐久度についてです。これは網戸によって多少の違いはありますが、大抵の場合で4年程度で交換を行うのが適切となるでしょう。
次に網戸の色についてです。網の色についてはグレーのものが一般的ですが、ブラックのものやシルバーのものも存在しています。色による違いはデザイン性の違いでしかありませんが、ブラックなものにすると網戸から屋外を見た場合に、外の景色を阻害しにくく、綺麗に見えやすくなるというメリットがあります。対してシルバータイプのものは、外側から室内が見えにくくなるという特徴を持っているため、特に道に面している場所に使用する場合などに効果的でしょう。
さらに、メッシュの違いというものもあります。メッシュというのは網目がどの程度の細かさであるのかを示しているもので、18メッシュから30メッシュまでが一般的なサイズとなります。1インチの間にどれだけの網目があるのか、ということを指しているもので、30メッシュとなるとかなり細かいものとなり、小さい虫でもかなり侵入を予防できるようになります。逆に18メッシュでは通ってしまうような小ささの虫もいます。細かい物の方が機能性は高くなりますが、その分外は見えにくくなってしまうため、バランスを考えて選択するのが良いでしょう。
1.2簡単に揃う張替え道具
それでは次に、網戸の交換を行う際に使用することができる道具について紹介します。これらの道具は「必須のもの」と「あると便利なもの」とがあります。まずは必須のものとして、ドライバーを挙げることができます。網戸は大抵の場合細長いゴムのようなものがはめ込まれているため、ここから引き出すためにはドライバーがあると便利です。この時、細いタイプのドライバーを用意しておくと、細かい点にまで作業を行いやすくなるため適しています。
次に、クリップです。網戸の交換を行う場合、一度仮抑えをする必要があり、この仮押さえのための道具として大きめのクリップがあると効果的です。百円ショップなどで売られている大きめのクリップでも十分であるため、こういったものを用意しておくのが良いでしょう。
さらに、カッターもあると便利です。網戸の余っている部分をカットするために必要となるものでピッタリなサイズの網がない場合には必ず必要になります。仕上げのために必要となるものですが、特別なカッターが必要というわけではないため、こちらも比較的カンタンに文房具コーナーなどで購入することができるでしょう。
最後に、網戸をはめるためのローラーについてです。これも必須というわけではないのですが、ないのとあるのとでは作業効率にかなり大きな違いがあります。そのため、はめ込みを行うためのローラーも百円ショップなどで調達をしておくのが良いでしょう。
②一人でできる網戸張替えの手順
新しい網戸と道具を揃えたら、ここからが網戸の交換の本番となります。網戸交換を行う場合の手順についてまずは紹介します。最初に、古い網を取り除かなければなりません。その上で、張り替える網戸を一度清掃しておきます。その後、新しい網を網戸のサイズに合わせてカットして、はめ込み、調節を行うという手順で作業を行っていくことになります。それぞれについてポイントがあるため、この先ではこれらの作業のポイントとなる部分がどのようなことであるのかを一つ一つチェックして紹介します。
2.1古い網の取り除き方
作業を始めるに当たって、まずはサッシから網戸を取り外し、現在使用している古い網を取り外す作業を行っていくことになります。ゴムによって接合が行われているはずであるため、網戸の端の方のゴムの切れ目をまずは探しましょう。ゴムの切れ目を見つけたら、細長いドライバーを使用してこの部分を取り外します。
ゴムを取り外すと、網が取り外せる状態となります。ゆっくりとゴムを全て外したら、網を外していきましょう。これから廃棄する網であるため網については傷がついてしまっても問題がありませんが、フレームはまだ使うものであるため、この時に不用意に力を加えて歪ませてしまうようなことがないように注意する必要があります。網を取り外し終えたら、次は清掃です。
2.2網を張る前には清掃を
古い網を取り外し終えたら、今度はフレームのゴミを掃除していきましょう。網がハマっていたような溝となっている部分はこういった交換のとき以外では掃除がしにくいポイントであるため、この機会にできるだけ綺麗にしてしまうのがポイントです。細かい溝については、ソフトタイプのはブラシなどを使用すると掃除がしやすいでしょう。洗剤を使用して、しっかりとホコリを取り除き綺麗にしていきます。
ここを綺麗にしておくのは単純に外観の問題ではなく、隙間に汚れがあるとこのあとの作業の邪魔になる可能性があるためでもあります。しっかりとこの掃除作業を行っていくことで、後々の作業を楽に進められるようになるでしょう。この掃除作業が終わったら、今度は網のカットをしていくことになります。
2.3新しい網のカット方法
網を外し清掃が終わったフレームを水平が取れる場所に置いたら、新しいネットを重ねて置いていきます。この時、用意しているのであればクリップを使用して仮固定を行っていくのが良いでしょう。ここからカットを行っていくことになりますが、ここで重要なのは実寸よりも少し大きめにカットをしていくということです。小さくなると接合ができなくなってしまいますが、少しぐらい大きい分には設置作業を行う上で問題がありません。最後に調整をすることができるため、最初は大きめにとって置くのが失敗しないためのコツとなります。
2.4網戸用ゴムをきっちりはめよう
網のカットをして仮止めができたら、ここからゴムをはめていく作業を行っていくことになります。網の耳となっている部分を2センチ程度外に出している状態で、網戸用のローラーを用意しているならこのローラーを使って溝に網を押し込んでいくようにしましょう。この時、抑え方の力具合にムラがあったりすると曲がってしまうことがあるため、その点については注意をしつつ対応を行っていく事が重要です。網をはめていく時に重要になるのは、まず一辺を嵌めたら、その対面をはめる、というように対角にはめていくことです。あとは残った部分をはめ込み、ゴムをはめることによって設置ができます。
2.5ネットの調整と最後の仕上げ
ゴムをはめることができたら、後は周辺に残っている網の耳となっている部分をカットして調節を行っていきます。この時、網に緩みがないかどうかをしっかり確認した上でカットを行っていきましょう。もし緩んでいる用に感じられるなら、その方向を一度取り外し、もう一度ピンとはらせた上ではめ込みの作業をし直す必要があります。
それで問題がないことが確認できたらはみ出している部分をカットしていきます。このカットを含めて、網のカットについては一般的なカッターを使用するので問題がありません。ただ、頻繁に網戸を交換するという場合には、より綺麗にカットを行うことができる専用のカッターの購入を考えてみるのも良いでしょう。
③網戸を張るコツと注意点
それでは、網戸を自分で張る場合、ポイントとなるのはどのようなことなのでしょうか。コツを抑えているかどうかによって綺麗に貼ることができるかどうかに差がでることになるため、ここからはコツと注意点、という点に注意をして紹介をしていきます。
まず作業を行う場合の前提となるのが、広いスペースを確保しておくということです。作業を行うためのスペースが狭いと作業を行う際にもどうしても動きにくく、上手くできない部分が生じてくる可能性が高いためです。
さらに、屋外で作業を行う場合は、サングラスなどを掛けることなく作業を行うようにしましょう。網の色によっても違いがありますが、サングラス越しではどうしても網目が見えにくくなってしまい、上手く作業ができない部分が生じてくることになるためです。
このように、ポイントとなる部分は他にもあるため、この先で紹介していきます。
3.1上手に張るためのポイント
まず、網戸を上手に貼るためのポイントに付いて、いくつかのコツを紹介していきます。まず、重要なのが、ゴムをはめるためのローラーを使用するとき、できるだけ力にムラが出ないように一定の力で押し込み続けるということです。このために良い方法であるのが、手を伸ばしていくのではなく、自分の体ごと動いてローラーを動かしていくということです。手を伸ばしてローラーを動かそうとすると、どうしても自分の体から遠ざかるに連れて力が入りにくくなってしまいます。手の角度も変わってくことになるため、自分では同じように力を入れているつもりでも、掛かっている力が違ってしまうことが多くなります。こうしたことを防ぐために、自分も一緒に動くのが効果的です。
次に、テンションについてです。ここでいうテンションというのは網目の張り具合のことで、ある程度しっかりとテンションを張らせておく必要がありますが、どの程度のテンションにするべきなのか、というのは重要なポイントとなります。テンションを高くしたい場合については、ゴム紐をローラーで押し込むような形で上から押し込んだほうが綺麗に設置作業を行うことができます。しかし、四隅については特にゆがみやすい性質を持っているため、これらの場所の作業を行う場合には注意するようにしましょう。とはいえ、あまりこれらの部分について高いテンションにすることに固執する必要はありません。四隅のテンションについては、実用性に大きく影響を与えるものではないためです。
3.2木枠網戸も張り替えられる!
ここまで紹介してきたのは、網戸のフレームが金属製である場合の交換方法です。中には網戸のフレームが木枠である場合もあります。昨今では少なくなっていますが、古い住宅などの場合には木枠の網戸が使用されていることも多いでしょう。このような場合にも、自分で交換を行う事はできます。
まず網戸を外していくことになりますが、縁となっている部分を外していく作業を行うことになります。金属製のものが窪みにはめ込んでいるような形であるのに対して、専用の釘で止められている点で違いがあります。その後、少し大きめに網をカットするという点は同じで、四隅に対して専用の釘を使って取り付けを行っていくことになります。ビニールテープの上から釘で止めるという方式を取ることになるため、どうしてもローラーを使う場合に比べると手間はかかりますが、これで問題なく設置自体は行うことが可能です。
3.3時間のないときは補修シールも
網戸に損傷が発生しているものの、それがあまり大きなものではなく、網戸の交換までをするのは面倒、というように感じることもあるのではないでしょうか。このような場合については網戸補修用の専用のシールを使用することによって修復を行うことも可能です。見た目上の問題はどうしてもありますが、網戸の虫が入らないようにしているという役割は保たせることができるようになります。網戸の交換自体は前述の通りそこまで難しいというものではありませんが、手間がかかるものであることは間違いないため、それを簡単に行えるようにするグッズに頼るのももちろんひとつの方法となるでしょう。
まとめ
それでは最後に、網戸の交換に関するポイントをまとめて記事の結びとします。まず、網戸の交換を行う際には事前に交換先となる網を用意して、交換に必要な道具を揃えておくようにしましょう。必要な道具はあまり多くはないため、事前に揃っていないと作業を滞らせてしまうことになります。
次に作業については、取り外しを行い、しっかりと掃除をして、その上で設置を行うという手順で行うことができます。それほど難しい作業ではありませんが、テンションの張り方によってはゆるくなってしまう可能性があるため、ここをしっかりピンと張らせるということについては注意をして考えるのが良いでしょう。