お部屋の照明でリラックス?

お部屋の照明ってとても大切だと思いませんか。
照明は、単純に明るくするだけでなくお部屋に表情を与えてくれるものでもあります。
素敵な照明選びというと、これまでは家具のうちの一つとして見られるものでしかなかったのが実態です。しかし、最近では照明そのものにこだわりを持つ方も増えてきました。そして脚光を浴び始めているものが、ダウンライトです。ダウンライトって聞いたことはあるけど、どんなものかよく知らないという声も良く聞かれます。
このダウンライトとはいったいどのようなものなのか?そして、どのようなものを選んでいくとよいのかを御紹介してみたいと思います。

これからの照明器具は、ダウンライトが主流になってくる!?

1.はじめに

照明っていうと、これまでは「蛍光灯」っていうイメージがとても強かったと思います。
棒タイプのものや円形のものなどがありましたが、それらがLEDに変わってきたりしています。でも、その先を一歩進んでいる人たちが選び出している照明が「ダウンライト」なんです。
あまり聞き馴染みが無いかも知れませんが、このチャンスにダウンライトというものを知っておくと将来、選択の幅が広がっていくことでしょう。

2.ダウンライトとは

通常の家庭用照明となると、まだまだシーリングライトが多いでしょう。特に賃貸住宅の場合には最初から取り付けられている配電器具を活かすことが大半ですから、シーリングライトを使うことが必然的に多くなってきます。
しかし、なにかのきっかけがあったり新築やリフォームの場合などを考えると、ダウンライトへと変えることもあるのではないでしょうか。
これまではダウンライトというと白熱電球を使うので一般的だったのですが、LED電球の浸透もありダウンライトにもLEDが使われることも日常化しています。

先ず、ダウンライトというものはいったいどのようなものであるのかという点について考えてみましょう。
ダウンライトとは、英語表記では、downlightとなります。つまり下向きに光を照射する照明器具という意味です。
照明器具は天井に取り付けて、下を照らすものという点ではこれまでのシーリングライトとなんら変わらないと言う意見もあるでしょう。しかし、敢えてダウンライトと称されるにはそれなりのニーズがあり更に効果もちゃんと認められているということです。
もともと、ダウンライトは天井に埋め込んで取り付けを行う小型タイプの照明器具でした。その為どうしても補助的な照明器具という位置付けにあったのですが、昨今の技術革新によりメインの照明器具としてのスタンスにも取り上げられるようになってきたのです。

ダウンライトは、次の3つのいずれかに分類されます。また、各々にはそれざれの特徴もあります。

ピンホールタイプ

1つ目は、ピンホールタイプです。
一般的にダウンライトというとこのタイプを想像される方が多いのでしょう。
意識して明るくしたいところをピンポイントで照射できるタイプです。舞台のうえのスポットライトなどをイメージするとわかり易いでしょうか。書斎などの読書スペースや、飾り窓などのように一か所を集中的に明るくして目立たせるときには最大の効果を発揮します。全体を照らすのではなく、何かを目立たせたい場合などには特に重宝するでしょう。

ベースタイプ

2つ目は、ベースタイプと呼ばれるものです。
全般照明として一番知られている照明器具のスタイルです。天井からその部屋全体に対して配光を行いますのでどんな部屋にでもよく合います。また、部屋の和洋を問わずに使えることもありもっとも無難であると言えるでしょう。
当然ながら、居室や応接室たけでなくトイレや玄関、通路などでも違和感なく使えるので人気が衰えることはありません。

ユニバーサルタイプ

3つ目は、これまでの二つの要素をうまく融合した、ユニバーサルタイプです。
このタイプの最大のメリットは、角度調整が可能であることです。照らして目立たせたい位置に光の向きを合わせことが出来ます。しかも、角度調整は自由ですからいつでも目立たせたいところへと光を集中させられるのです。
今日は、部屋の奥の花瓶、明日は壁にかけてある絵などのようにその日の気分で光の向きを変えられるのです。特に立体的に物にはそのシルエットを更に際立たせて見せる効果もありますので自慢の一品をさりげなく目立たせるには最高の演出になります。

3.光の色

“調光によって、生活空間も様々な演出ができることは、既にたくさんの方が御存じでしょうし、もう自分のところでは取り入れているという方も多いことでしょう。 ダウンライトも初期では、温かみを感じさせる電球の色という印象が強かったのですが、現在ではLED化が進んだこともあり様々な色合いを楽しむことが出来るようになりました。
光の色合いは、色温度というもので数値化されています。ケルビンという単位で表されているのですが、お聞きになったことがあるかも知れませんね。
このケルビンは、Kという表示で書かれています。ですから、この数値だけでも実際に発光させたときにどんな色合いになるのかが分かります。では、わかり易いように4つに分類してみましょう。

昼光色(6,200~6,700K)

1つ目は、昼光色と呼ばれるものです。
6,200~6,700Kであり、集中して作業を行うのにもっとも適しています。やや、青みがかった光には集中力を高める効果もあると言われていますので、家庭ではお子さんの勉強部屋や資格試験の勉強をする部屋などに設置すると良いでしょう。
反射率が高いという特徴もありますので、必要に応じては他の色との混在をさせるなどのオリジナル要素も発揮できるでしょう。

昼光色(5,000K)

2つ目は、同じ昼光色ですが、5,000Kのものです。
自然の太陽光にもっとも近く設置されている部屋全体が明るく感じられるのが特徴です。家族の集まる居間や、過ごす時間の長い部屋にもっともお勧めできる色合いです。
お部屋の状態でどうしても自然採光のできない場合などであれは、このタイプを使用することで窓から自然光が入ってきているかのような感覚を味わうことも出来ます。当然、自然光との相性も抜群ですのでお部屋全体が心地よい感じに包まれるでしょう。

温白色

3つ目は、温白色です。3500Kで、明るさだけでなく、暖かさも感じられる色です。
日の出の1時間ほどの前の太陽光という表現をされているので、落ち着きがありながらも明るいというとても便利な色合いです。
自然光に近いこともあり、使うお部屋の用途や広さを考える必要がないことも特徴と言えます。一番便利な色合いということで使用されている場所がとても多いものです。普段の生活の場の明かりとして、最適と言えるでしょう。

電球色

さて最後の4つ目は、電球色です。2,700~3,000Kともっとも低い数値であり、それに伴い落ち着きを感じさせてくれます。
リラックスすることを求める場所にぴったりですから、寝室にも最適です。また、ほんわりとした温かさを感じさせることから、家族団らんの場所にもお勧め出来ます。
トイレなどにもこのタイプを使っていると、自然な落ち着きがあり心地よさを醸し出してくれます。落ち着きという点では、和室にもピッタリでしょう。

4.ダウンライトにするメリット・デメリット

どのような場合であっても、100対0で良いとか悪いということにはなりません。どんなときであっても、メリットとデメリットはあるものです。
ダウンライトを使った場合にもメリットとデメリットはあります。その両方の実例を知って頂くことも大切だと思います。
多数意見のある実例をここで御紹介してみたいと思います。

メリット

最初にダウンライトのメリットから御紹介致しましょう。
ダウンライトのメリットは、何と言ってもスタイリッシュなことです。本体が天井に埋まっている状態ですから、照明器具が必要以上に目立ちません。そのため、どんな家具とでも相性か良いのです。
ダウンライトは一つの大きな光源ではありません。何個かの光源を並べているのです。つまり、お部屋全体を均一に明るくできます。明るさが均一であれば、お部屋の中全体に立体感が生まれ好印象なお部屋とすることができます。
また、天井に埋め込まれていることにより、出っ張りがありません。床から天井までが異質なもののない一体感で包み込めますし、お部屋の中で何かをぶつけたというようなトラブルも発生しません。

メンテナンスが楽ということは、メリットと言えるでしょう。
シーリングライトのように天井に取り付けませんから、器具に埃が溜まってしまうということは起きないので年末の大掃除などではその効果を実感できるかも知れません。
それと、故障したときにも原因の特定が楽です。故障するとしても、ダウンライトの本体でなければ屋内配線しかありませんから、原因の特定も早く対処も早いというのは魅力的と言えるでしょう。

デメリット

では、反対にデメリットとしてはどんなことがあるのでしょうか。
先ず、新居の場合にはイメージが付きにくいと言うことでしょう。ダウンライトの場合、お部屋ごとに複数の光源を作ります。その為に一か所からの光源のようなイメージが付きにくいとも言えます。つまり、どのようなダウンライトを選べばイメージ通りの部屋になるのかを考えなければなりません。この悩みを楽しいと感じられるのであれば問題にはならないのですが、如何でしょうか?

価格的に高価であることも、デメリットと言えるでしょう。
同じ規模のお部屋で使うとした場合、設置時点で2倍から3倍の費用がかかってきます。
それと交換するに当たっては、素人が簡単で出来るものではありません。最初のものを使い続けるのであれば良いのですが、理由があって交換しようとすると専門家による工事が必要になります。きちんとした取り付けをしてくれるから、安心というのであればあまり気にしなくても良いかもしれませんね。

5.取り付けには工事が必要

先程もお話したのですが、ダウンライトの取り付けには工事が必要です。シーリングライトであれば、適合する商品を家電量販店やホームセンターで買ってきて自分で取り付けることもできますが、ダウンライトは専門の業者さんに頼まないと出来ません。
では、その費用とはどれくらいなのでしょうか?
一概に決まった金額があるというものではありませんし、状態により変わってくることも有りますので一応の目安としておいてください。
10畳くらいのお部屋に新しくダウンライトを取り付けると仮定してみます。
天井のクロス張替が無い場合ですと、ダウンライト器具で3~5万円ほど。電気工事費で5万円とその他の諸経費で12万円くらいになるでしょう。これが、天井のクロス張替まで含むと更に4~5万円増えると予測できます。
電気工事というのは、特に決まった料金表が全国一律であるものではありませんから、業者さん選びも大きなポイントになってきます。

6.取付業者選びのポイント

大切なお部屋の工事をお願いするのですから、取付業者の選び方もポイントになりますよね。先ず一番安心できるのは、お家を建てた工務店さんやその時に一緒に工事を行ってくれた電気店さんなどです。多くの場合は地元でその仕事をずっとしてこられた業者さんでしょうから、安心度が違います。
しかし、価格的にはどうしても割高になりやすい傾向があります。そこで、インターネットなどでダウンライトの取付業者さんを探すという方法もあります。業者さんによっては一例として金額の目安を提示しているところも有りますので、比較して安価な業者さんを見つけることもできるでしょう。
いずれの場合であっても、ちゃんとお部屋を見て貰い具体的な説明を細かく受けることです。新築場合でもどうとでもなるというものではなく、こちらの希望をしっかりと伝えお互いに全てを納得してから工事に取り掛かって貰えるように話を進めておきましょう。後からやり変えるとなると、時間もお金も倍以上かかってしまいます。
可能であれば、施工事例などを見せてもらうとお互いの意志に齟齬がなくスムーズな話が出来ます。
ここで知ったことをもとに、取付業者さんともしっかりと話を進めてください。

7.まとめ

ダウンライトはこれからの住宅に更に広まっていくでしょう。
確かに当初の費用は割高ですが、何と言っても自分の生活パターンに合った照明設備になるという利点があります。
人は暗闇の中で生活していくことはできません。また、疲れて帰ってきた家はいつも心地よくリラックスできる場所であって欲しいものです。
暮らしやすいということは、適切な照明が整っているということでもあります。
毎日を楽しく、そして有意義に送るためにも照明というものを見直してみてはいかかでしょうか。そしてそのときにはダウンライトの良さをもう一度思いだして頂ければ、ここを読んで頂いた価値も上がっていくことでしょう。
住まいの照明は、気持ちも健康も更には家族のつながりにもとても大きなかかわりを持っていることを忘れないでいてください。

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