【DIY】壊れたPC(パソコン)を修理しよう/Windows/NEC

いまやPC(パソコン)は私たちの生活になくてはならない電化製品のひとつとなりました。 最近はスマートフォンの普及によってPCの重要性が失われつつありますが、それでもビジネスではほぼ間違いなくPCが使われていますし、重要なデータやファイルを扱うともなると必ず必要になります。 おそらくこの記事にアクセスされた方のほとんどは、現在お使いのPCが故障したか、故障したかもしれないので自分で修理ができるのか確かめたいのだと思います。 結論から言うと、プロでなくてもPCを修理することは可能ですが、それにはそれ相応の技術力と知識が必要になります。要するに思いつきで修理できるほど簡単なレベルではないということです。 そこでこの記事ではPCが壊れる原因と症状、PCを自分で修理できるかどうか、症状別の修理法についてくわしく解説します。 また、自分で修理することが不可能な場合の方法についてもくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 この記事があなたの今抱えているPCにおけるトラブルを解決するヒントになることを願っております。

1.はじめに

PCとは言ってもよく知られたメーカー製品もあれば、自作PCもあります。言うまでもなく、メーカー製品であればメーカーのサポートデスクに問合せをして修理依頼をするのがベターですが、メーカー製品も自作PCも基本的に内部構造(パーツの組み合わせ)はほぼ同様です。 PCは以下のパーツからできていることを理解してください。
1)マザーボード・・・いわゆるさまざまなパーツを組み込むための基盤
2)CPU・・・パソコンを動かすための頭脳(性能が高いほどハイスペックになる)
3)メモリ・・・一時的データやキャッシュを保存する重要なパーツ
4)HDD/SSD・・・データなどを保存するパーツ(容量が多ければ多いほどたくさんのデータを保存できる)
5)その他パーツ・・・PCによって必要なパーツ
6)電源ユニット・・・いわゆる電源のこと これらのパーツがPCケースに収納され、モニターなどとセットになってはじめてPCとなるわけです。 仮に今お使いのPCを自分で修理したいと思っている方は、まず上記のパーツを理解してどのようにマザーボードに組み込んでいくのかを理解することからスタートしましょう。 一見複雑な構造をしているように見えますが、それぞれの役割と必要なパーツさえ覚えてしまえば、素人の方でも修理することは可能です。 ただし、なぜ故障しているのか原因を確かめないことには修理しようがありません。あくまでPCの組立はできるかもしれませんが、故障の原因を探らないことにはいつまで経っても対策することができないのです。 では、なぜPCは壊れるのでしょう?
まずはPCが壊れる原因からくわしく解説していきたいと思います。

2.PCが壊れる原因

PCが壊れる原因はいくつかありますが、あまり知識がない方が故障をまねいてしまう原因をいくつかまとめました。 1)熱による故障
PC内部はさまざまなパーツが発する熱で高音になりますが、それを排熱しようと各ファンが動作して内部の温度上昇を防ぎます。ところが、そのファンに異常が見られたり、排熱口にホコリなどが蓄積してしまうと排熱ができなくなります。また、PCは一定温度に到達すると、安全装置機能が作動して突然電源が切れる仕組みになっているので注意しましょう。 2)磁気による故障
特にHDDなどは磁気にめっぽう弱いので、PC周辺に磁石などを置いているとその影響で故障してしまう可能性があります。 3)物理破損による故障
言うまでもなくPCは精密機械なので、衝撃や落下などの衝撃を受けるとそれによって故障する確率がきわめて高くなります。特にHDDは衝撃に弱いパーツなので、わずかな衝撃でも壊れてしまう可能性があります。この場合、PCが起動できなくなったり、データがすべて消えてしまうことがあるので注意が必要です。 4)Windows更新プログラムの失敗による故障
これはWindows更新プログラムが完了しない状態でパソコンの電源を切ったりすることで正常に稼働しなくなるトラブルです。たとえば、更新プログラムを実行していて画面に○○%と表示されている状態にも関わらず、その時点で電源を切ると重要な更新を行っている中での途中シャットダウンなので、結果としてPCが正常に起動しなくなる可能性があります。 5)ウイルス・マルウェアによる感染
いわゆるコンピューターウイルスに感染して、プログラムやデータが改ざんされ、結果として稼働しなくなるというもの。あまりPCに詳しくない方や初心者の方に多く見られるケースになります。 このようにPCが壊れる原因は多岐にわたりますが、お使いのPCの故障を特定するには「症状」を把握することが重要になります。

3.故障の可能性が高い症状

いよいよ故障を特定するための「症状」について解説していきます。 自分でPCを修理する場合、故障の症状を理解しないことには一向に対策することができません。よって、まずはPCのモニター(ディスプレイ)にどのような表示がされているか確認することからはじめてください(電源すら入らないという方は後述します)。なお、主に表示されるメッセージは以下のとおりです。 ・「Missing operating system」もしくは「No Boot Device Available」
このメッセージが表示された場合は「OS(Windows)が見つからない」ことを意味しています。原因としてはブートの優先順位の変動をはじめ、HDD自体の故障が疑われます。 ・「DISPLAY TYPE HAS CHANGED SINCE LAST BOOT」
前回起動時のディスプレイまたはビデオカードの状態と異なるときに表示されるメッセージです。これはいわゆるビデオカードなどの交換によって起こり、初回取り付け時に限って表示されることもあるので起動しないケースもあります。 ・「Hard disk error、 Data or power cables from the internal hard disk」
これはHDDが見つからない・壊れた・配線が緩んでいるときなどに表示されるメッセージです。あらためてHDDをチェックする必要がでてきます。 ・「Memory test fail、Memory Verify Error at…」
メモリーにエラーが発生したときに表示されるメッセージです。文字通り、メモリにエラーが発生しているか接続が緩んでいるかのトラブルになります。 ・「CPU FAN Stop」
こちらも文字通り、PC内のいずれかのファンが故障しているか、回っていないときに表示されるメッセージになります。または配線が外れている可能性があるので一度目視する必要がでてきます。 続いて、電源は入るもののモニターが真っ黒のままという状態は、先述したモニターに何かメッセージが表示されるケースよりも深刻な状態にあることを把握してください。この状態はモニター自体の故障(この場合はモニター買い替えで解決することが多い)か、パーツが故障している可能性が考えられます。 それから電源投入時に「Beep音(ピー・ピー音)」がする場合は、その音の回数やパターン(鳴り方)を覚えておき、お使いのPCとマザーボードの機種名でネット検索すると状態を確認できることがあります。もしくはPCを購入したショップに問い合わせて直接聞いたほうが容易に問題を解決できるかもしれません。 最後に電源がまったく入らないという状態ですが、これは電源ユニットが故障しているか、各パーツが完全に故障している可能性があります。

4.はたしてPCは自分で修理できるのか?

さて、「PCを自分で修理することは可能?」という問いに対してですが、結論からいうと「可能」ではあるものの、それは知識と技術力を持っている方のみとなります。
つまり、各パーツの働きとPCの組み立て方(構造の把握)、トラブルに関する知識が揃っていれば、プロでなくても修理は可能という意味です。 実際のところ、自力でPCを修理するための書籍などを参考にすれば、意外にも問題を解決できてしまうものなので、お金をかけずに修理したい方は試してみる価値はあります。 ただし、今お使いのパソコンが非常に重要なのであれば、少しでもリスクを抑える対策をとったほうがいいです。元の状態に戻したかったり、とにかくデータを消したくないというのであれば、やはり自力での修理は断念して、その道のプロに依頼するのがベストだと思います。 いずれにしてもまったくの知識がない状態で修理はできないということです。より確実に修理を達成する方法はやはりプロに依頼することですから、予算と相談して一度修理依頼をして見積もりを出してもらうことが大切になるかと思います。

5.症状別の修理方法

前項で「症状」について解説しましたが、基本的に症状が見られるということはいずれかのパーツやHDD内部に問題が起こっているということになります。そのため、症状から故障していると思われるパーツを特定したら、そのパーツを交換して様子を見るほかありません。 たとえば、「CPU FAN Stop」というメッセージが表示されているなかで、CPUファンの交換、PCケースファンの交換を行えば、問題が解決されて正常稼働することがほとんどです。 ただし、データを保管しているHDDの故障は素人の手に負えない部分があるので、あれこれ試行錯誤をしてしまうとデータが全滅してしまう可能性があります これはもっとも避けなくてはならないトラブルなので、HDD関係の異常を特定することができたら自己修理には踏み切らず、プロに依頼するようにしましょう。 また、自分で何が故障しているかよくわからない場合もプロから診断してもらったほうが確実ですし、短期間で修理することが可能だと思います。あくまで自ら修理するのは自信がある方のみといったところです。

6.自己修理が不可能な場合は専門業者に依頼を

前述しましたが、自己修理が不可能な場合は専門業者に依頼したほうが確実ですし、安全にお使いのパソコンを復活させることができます。 とはいえ、気になるのは修理にかかる費用だと思いますが、こればかりは依頼する業者によってマチマチなので一概にこれだけの予算があれば十分という言い方ができません。それにPCの状態によって修理しなければならないポイントがまったく異なるため、確実な費用を打ち出すためには診断してもらうことが必須となります。 しかし、おおまかな修理費用であれば記載することができます。 <専門業者に修理依頼した場合にかかる費用相場>
診断料・・・無料~10000円
分解作業料・・・3000~20000円(高度な分解になるほど高額になる)
OS・ソフトウェアの問題解決料・・・2000~20000円
データバックアップ&リストア料・・・2000~10000円(HDD1点の費用) 基本的に業者へ修理を依頼する場合、まずは診察料がかかります。そして、パーツ等を分解する必要がほとんどなので分解作業量、故障しているパーツの修理費および交換するパーツの代金、ソフトウェアの問題ならその問題解決料が必要となります。 要するにトラブルがあればあるほどそれだけ作業料が追加されていく計算になります。

7.修理代が高額になる場合

業者に修理依頼した場合、修理代が高額になってしまうケースもあります。 満足いく費用で修理できるならそのまま依頼すればいいですが、見積の段階でとても払おうと思える金額出ない場合は、新しいPCに買い替えをしたほうが安上がりになることがほとんどです。 実際、大事なデータを入れてなかったり、そもそもお使いのPCを絶対に使い続けなくてはならないといった理由がないかぎりは新機種に買い替えをしたほうがお得かもしれません。そもそもPCは新機種が次々と発売されるので、お使いの機種はあっという間に古いモデルになります。そう考えると、壊れた時点で修理を決断せず、買い替えを検討したほうが賢い選択ができるとも言えます。 ただし、お使いのPCに大事なデータが入っているなどのケースは何としてでも修理しなければならないと思うので修理を依頼するか、データのバックアップだけを依頼して料金を抑えるという方法もあります。 いずれにしても買い替えという結論に至りますが、大事なデータだけを抜き取ってもらえばそれほどダメージは受けないはずです。

まとめ

お使いのPCの調子が悪い場合、どういった症状があるのか確認しましょう。
その症状にあわせて対策を行い、自力で修理できそうな場合はそうしてください。 ただし、大事なデータを保存しているPCの場合はやはりプロの修理を受けたほうが確実なので、まずは見積もりをもらうためにも診察してもらうことをおすすめします。 そこで修理代が高額になるようなら買い替えを検討しましょう。 なお、大事なデータだけを抜き取ってもらう依頼もできるので、できるだけ予算を抑えて賢い選択ができるよう、冷静に行動してくださいね。

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