【なるほど】PC(パソコン)C、Dドライブとは?HDD/パーティション

パソコンの中にあるパーツを自分で取り換える人は、とても高い知識を持つイメージがあり、何でもできる人のように感じます。
パソコンの中にはデータを保存する場所があり、そのパーツも容量を増やすために増設したり、不具合があるなら交換することもできます。
パソコンの中のハードディスクを、自分で増設・交換する方法を紹介します。

はじめに

パソコンには大きくわけてデータを処理するところと、保存するところに分かれています。
CドライブやDドライブと言われている部分は、データを保存するところで、WindowsなどのOSを動かすこととも深い関わりがあります。
パーツの名前はハードディスクといい、不具合が生じたときや容量が足りないときに交換・増設ができるものです。
ハードディスクを自分で増設・交換する方法を詳しく見ていきましょう。

1.パソコンで良く言うCドライブ・Dドライブはどんな意味?

パソコンにはデータを保存するとき、ローカルディスク(C)やローカルディスク(D)というところに保存します。
パソコンの設定や使用状況により、ローカルディスク(C)だけの場合もありますが、これが良く言われているCドライブ、Dドライブの正体です。
具体的にどんな意味や働きがあるのか、詳しく見ていきましょう。

1-1ハードディスクに割り当てられた名前

Cドライブ、Dドライブという呼び方は、パソコンのハードディスクに割り当てた名前で、OSが入っているドライブは主にCドライブと呼びます。
ではDドライブは何なのかというと、画像やファイルなどを保存する場所として割り当てられており、アルファベットでCの次のDが使われています。 DVDドライブにもアルファベットが割り当てられていて、FやGなどが使われていることが多いです。
Windows10ならスタートメニューの一覧から、またはタスクバーにあるエクスプローラーを開き、左側のPCを選択するとハードディスクに割り当てられている各ドライブを確認できます。
Dドライブがない場合でも慌てる必要はありません。
Dドライブが必要ならパーティーションの変更で作ることができ、また、必要がなければCドライブだけでも問題ないからです。

1-2なぜAドライブはないのか

ハードディスクのドライブ名はアルファベットを使っているのに、なぜAドライブはないのでしょうか。
実はAドライブとBドライブは、現代のパソコンでは見られないものなのです。
その理由はデータの保存先として使われていたフロッピーディスクに起因しており、以前はフロッピーディスクにAドライブが割り当てられていたことと関係しています。 当時のパソコンにはフロッピーディスクドライブが2つ付くことが標準だったため、アルファベットのAとBは先に割り当てられてしまったのです。
しかしフロッピーディスクには、保存できる容量が小さかったため、次第にハードディスクを搭載するパソコンが標準になっていきます。
フロッピーディスクを見かけなくなると同時に、メインの保存場所として割り当てられたハードディスクは、自然とCドライブと呼ばれるようになったのです。

1-3CドライブとDドライブに分ける理由を解説

ハードディスクはどうしてCドライブだけではなく、Dドライブも存在しているのでしょうか。
もともとDドライブまで分かれているパソコンもありますが、近年ではCドライブだけで大容量のものが増えています。
ハードディスクはデータを保存することがメインの役割なので、Dドライブ分の容量も確保できるなら大容量のCドライブだけでも問題ありません。 しかし用途を考えていくとCドライブはWindowsなどのOS、各種アプリケーションなどを中心に保存し、画像やデータファイルは別のDドライブに保存した方がトラブルの際にも影響が少なくて済みます。
別々にデータを管理すれば、ファイルの整理もしやすくなるわけです。
絶対Dドライブがあった方が良いというものではないですが、必要に応じていつでも作れるため、臨機応変な対応が良いでしょう。

2.ハードディスクを増設する方法

ハードディスクは、使えば使うほど情報が貯まり容量が少なくなっていきます。
容量が不足してくると画面右下のタスクトレイに、「ディスクの空き容量が不足しています」といったメッセージが表示され、そうなれば空き容量を増やすことを考えなければなりません。
ハードディスクの空き容量を増やすにはディスクの増設が最も有効で、大容量のハードディスクを増設すればその分だけ容量を確保できます。

2-1増設前に準備すること

ハードディスクの増設は、業者に頼まなくても自分でできるものです。
しかし増設前には準備が必要で、パソコンのふたを開けなければなりません。
パソコンの電源を落として、コンセントを抜き、パソコンに差してあるケーブル類のすべてを外してタワー単体にしてみましょう。 パソコンの単体にできたら、ドライバーでふた部分のネジを外します。
ネジは1センチもない小さなものが多いので、小皿のような入れ物に入れるか、転がらず見える場所に置くなどして管理してください。
大体2~4つくらいのネジで止めてあるのですべて外し、ふたをずらすように開けていきます。 ふたが開いた状態はどうなっていますか?
ほこりが貯まっているならエアダスターなどを使って丁寧に取ってください。
きれいになったら次のステップに進みます。

・3.5インチシャドウベイに空きがあるか

パソコンのタワーがスリムタイプやコンパクトタイプではなく、一般的な大型のものなら、タワーの前面にドライブベイがあります。
上の方はDVDドライブなどの5.25インチドライブが入るため少し大きく、その下に少し小さめのドライブが入る3.5インチシャドウベイがあります。
どうして3.5インチの方だけ「シャドウ」がつくのかというと、5.25インチの方は外側からCDなどを出し入れするので前面が見えますが、3.5インチの方はハードディスクなどが入るので外側からは見えないからです。 この3.5インチシャドウベイの部分に注目すると、現在使用しているハードディスクが確認できます。
その下または上に1~3くらい空きがあるかどうか見てください。
1つでも空きがあれば、ハードディスクの増設が可能です。 ・SATAケーブルの差し込みの空きがあるか SATAケーブルは、正式にはシリアルATAといい、パソコンとハードディスクをつなぐケーブルのことです。
今使用中のハードディスクに差してあるSATAケーブルを辿って、マザーボードを見てみましょう。
SATAケーブルが差してある部分には同じく空きがあるでしょうか?
1つでもあれば増設可能な状態です。

・増設するハードディスクを準備しよう

増設するハードディスクは、内臓ハードディスクを選びます。
家電量販店で販売しているところもありますが、ネット通販でも十分に手に入れることができます。
容量は必要に応じたものがベストですが、映像や画像などを多く扱うという方なら1TB以上がおすすめです。
そのほかSATAケーブル、ネジが必要な場合は適したものを準備しておきましょう。
具体的にどれがいいのか迷うときは、店員さんに確認を取るかネットショップで確認を取るようにしてください。

・静電気防止手袋と放電

ハードディスクの増設は、パソコンに電気が通っていない状態で行うことが基本です。
パソコンのふたを開ける前に、電源ケーブルをコンセントから抜いて数分間放置し、パソコン内部の電気を放電します。
この放電はパソコンのふたを開ける前に必ずやるべきことで、他のパーツの取り換え時にも必要不可欠なことです。 次に静電気が気になる方は、静電気防止手袋というものがあるので準備しておきましょう。
静電気防止手袋は滑り止めも付いているので、細かい作業にもぴったりです。

2-2SATAは先にマザーボードに差す

準備が整ったらハードディスクを増設していきます。
SATAケーブルを取り出しケーブルの差し込み口を見てください。
L字型になっているのが確認できるでしょうか。
このSATAケーブルを差すときはL字の向きに注意が必要です。
また、マザーボードの方に先に差しておくと、ハードディスクを入れた後の作業が楽になります。

2-3ベイに差し込み&ねじ止め

ハードディスクを3.5インチシャドウベイに差し込みます。
ネジを締めるときは、四隅の対角線上に仮留めを行います。
四隅を対角線上に締めていくのは、ハードディスクに均等に力を加えるためで、パソコンの他のパーツのねじ止めの際にも同じように行います。 ハードディスクを固定できたら、次はSATAケーブルをつなぎます。
このときもL字の向きに気を付けて差し込みます。
向きを確認しないでぐりぐり差し込もうとすると、端子が折れてしまうことがあるので注意が必要です。
ケーブルをしっかり差し込めたらハードディスクの増設完了です。
パソコンを起動するためにケーブル類を元に戻しましょう。

2-4フォーマットの手順と確認方法

ハードディスクは物理的に増設しただけでは認識されず、フォーマットする必要があります。
Windows10ならタスクバーのエクスプローラー、またはスタートメニューの一覧からエクスプローラーを立ち上げてください。
左側のメニューのPCをクリックしても、フォーマット前は、PC内部に増設したハードディスクが見えないはずです。 エクスプローラーの上部にある「管理」をクリックします。
次に「ディスクの管理」を選択すると「ディスクの初期化」という小さなウインドウが表示されます。
ディスクの初期化ウインドウが表示されない場合は、「未割り当て」をクリックし、「新しいシンプルボリューム」を選択します。 ボリュームサイズの指定(パーティーションの分割)を設定する画面が開きますが、特に必要なければ「次へ」を選択し、ドライブの名前を決めます。
自動でE以降のアルファベットが割り当てられるので、好きなものを選択してください。
フォーマットの種類は、新品のハードディスクなら「クイックフォーマット」でOKですが、中古の場合はクイックフォーマットは使用しない方が良いでしょう。 手順に従い操作を進めていくとフォーマットが行われ、「新しいシンプルボリュームウィザードの完了」画面が表示されます。
「完了」をクリックすると画面が閉じるので、次はパソコンに認識されているか確認します。 フォーマット前に見たエクスプローラーを立ち上げます。
左のメニューからPCを選択すると、パソコン内のハードディスクが表示されます。
好きなアルファベットで名前を付けたドライブが表示されているでしょうか。
表示されていれば問題なくフォーマットが完了し、ハードディスクも通常通り使うことができます。

3.ハードディスクの交換方法

ハードディスクの交換方法は、増設と同じ手順で交換できます。
しかし、増設したときのようにすぐに快適な環境では使えないところが大きく異なる点です。
作業上の手順以外にハードディスクの交換に必要なことを解説していきます。

3-1交換前にバックアップを取ろう

ハードディスクを交換してしまうと、これまで使っていたハードディスクに入っていたデータは、事実上使えない状態になってしまいます。
また新しいハードディスクにはOSから入れなければならないため、以前使っていた状態で使いたいなら、バックアップを取らなければなりません。 ハードディスクを交換する前に、パソコンの中のデータを保存できる容量の外部ドライブを用意してください。
容量は多い方が良く、500GB以上あれば問題なくバックアップできるでしょう。
パソコンに外部ドライブをつないだらバックアップを取る設定をします。 1.「スタートボタン」から「設定」を選択、「更新とセキュリティ」を開きます。
2.左のメニューから「バックアップ」を選択、「ドライブの追加」を選びます。
3.準備した外部ドライブを選択して、「バックアップオプション」を選択して「いますぐバックアップ」を選択すると始まります。 メーカー製のパソコンでOSのCDを持っている場合や、リカバリーCDを持っているなら、それを使って交換後のハードディスクにOSを入れることも良い方法です。
必要な環境を整えて、バックアップ内容を復元すれば通常通り使えるようになります。

3-2容量の大きなディスクに交換すること

ハードディスクを用意するときは、できる限り容量は大きい方がおすすめです。
しかし予算の関係もあるため、許容範囲内で最大と考えてください。
せっかく交換するのですから、元のサイズよりは大きい容量を選びましょう。

4.ハードディスクの容量不足を感じたときにやるべきこと

ハードディスクの容量は、いつのまにかこんなに使っていた!という感覚でどんどん消費していきます。
容量不足を感じるというよりは、警告メッセージが出るようになっておどろく方が多いでしょうが、たまに確認して容量不足を回避することができます。
エクスプローラーを起動して、PCを選択、対象ドライブをアクティブにするだけで使用容量を確認できるのでチェックしてみましょう。

4-1不要なデータ・ソフトの削除

容量不足を回避する方法として、まずやっておきたいのは不要なデータの削除です。
スタートボタンから「設定」を開き、「アプリ」または「アプリと機能」を開くと、パソコンの中のアプリケーションが表示されます。
不要なものを選択すると「移動」と「アンインストール」が表示されるので、無くても良いならアンインストールしてしまいましょう。 ほかではエクスプローラーを立ち上げて、左側のメニューからダウンロードフォルダをチェックする方法があります。
さまざまなファイルが貯まって負担になっていることがあるので、不要なものはどんどん削除しましょう。

4-2データを移動してみる

画像や映像など毎日使わないデータは、外付けドライブなどに移動させることも良い方法です。
見たいとき・使いたいときだけ外付けドライブを接続して使用すれば、さほどの負担にならずに済みます。
画像や映像などのデータはサイズが大きいので、外付けドライブへの移動はとてもおすすめです。
これらの方法を試しても、容量が足りないときはハードディスクを増設するか、大容量のハードディスクに交換することが必要です。

5.3.5インチシャドウベイの空きが無くても大丈夫

ハードディスクを増設したいと思っていても、3.5インチシャドウベイに空きが無かったらどうすればいいでしょうか。
パソコンの形状によってはよくあることで、増設ベイがなくても諦める必要はありません。
空きがないときは外付けドライブを使えば、容量を増やすことができます。
近年は1TB以上の外付けドライブもあるので、大幅な容量アップが期待できます。

まとめ

マザーボードの不具合や故障は、パソコン初心者にはわかりにくく、特定しにくいことです。
しかしマザーボードがパソコンの基本的なパーツである以上、不具合を感じたときには適切な対応をしなければなりません。
パソコンの調子がおかしいなと感じたときは、どんな風におかしいのか症状などを把握しておいてください。
マザーボードの交換が必要なときは、自作パソコンでない限りメーカーに修理依頼することが基本となります。

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